食パンのツイッターアカウントを作っていた
実は今年の夏に(この企画と無関係に趣味で)食パンが食パン視点でつぶやくツイッターアカウントを作っていた。
色々つぶやいていると食パンのことが見えてくるかな、と思ったのだけど特段新しい発想は得られなかった。
そこに今回の一万円企画だ。常識離れした高級食パンを食べれば、もっと食パンについてわかるだろう。
一万円の食パン
クール宅急便でリボンまかれてくる
一万円の食パンは大阪の会社から冷凍できた。いいパン=焼き立て みたいな先入観があるために戸惑う。
しかもこのリボンだ。食パンも一万円になると大事にされるんだな。このレベルになると「好かれても嫌われてもいないパン」なんてことはない。
一万円の食パンの半分
とりあえず半分に切って解凍する。常温で2時間このままにしておけばよいそうだ。
生協の食パンの方がうまそう
ヒマなのでいつも食べている生協の食パンと並べてみた。……なんか生協の食パンの方がうまそうだ。一万円の食パンは、ちょっと形が四角すぎる。大丈夫か、これ。
焼いたらすごいことになったぞ
トーストした
適当に切ってトーストしてみる。すると、トースターからパン屋の匂いが漂い始めてきた。
今まで食パンを焼いてパンの匂いを感じたことがあったか? いやない。
食パンに敬意を表して晩御飯にした
焼きあがったパンの匂いをかいでみる。やっぱり「パン屋の匂い」だ。あのいろんなパンの複合した心地よい香り。あれがこの食パン一枚から放たれている。わけがわからない。
うまい……
重たくてやわらかい。食パン全体がきめ細かくて均一な質感を持っているのがよくわかる。耳も本体と同じくらいのやわらかさだ。
そしてほんのりと甘い。甘くしてあるような甘さじゃなくて、栗のような自然な甘みだ。
「パン屋の匂い」が口の中いっぱいに広がる。
うまいです。今まで食べたどんなパンよりもうまい。
なんだ。なんなんだこれは。
ハンバーグづくり
先ほどの写真をもう一度
さて、夕食なので食パンだけではなくておかずも用意しておいた。
ぐちゃぐちゃ
これはハンバーグである。せっかくだからハンバーグも作ろうと思ったのだ。
……お、ピンときたあなたは鋭い。このハンバーグにはつなぎに一万円の食パンから作ったパン粉を使っている。
一万円のパンからパン粉を作る
まさかパン粉にされると思っていなかっただろう。一万円のパンの心境いかほどばかりか。
匂いがすごい
パン粉にするとより「パン屋の香り」がひろがる。これはモンスターパン粉だ! モンスターパン粉ってなんだ?
卵と牛乳と一万円のパン粉を挽肉に混ぜ込んで
焼いたら
ひっくり返す時にぐちゃぐちゃに
実はタネを丸める時「ちょっとユルいな」と思っていたのだ。でもレシピの分量通りだし、つなぎは入っているから固まるような気がした。
これは一万円のパン粉がよくなかったのだろうか?
しかしハンバーグに妙な「コク」が出た
形はこんなのだが、食べるとみょうなうまさがある。たぶんパン粉だ。一万円のパン粉、ハンバーグの中に入れても存在感ある。
一万円の食パン、想像を軽く超えていた。
ぼくが毎日食べている食パンも、種類的にはこのくらいのポテンシャルを本来持っている、ということになるだろうか。
ぼくが一番好きなパンは食パンになってしまった。