ヘボコンとは
ヘボコンがどんなイベントかはタイトルが全て物語っていますが、念のためこちらの動画をご覧いただければ幸いです。
技術と技術の激しいぶつかり合いは、そこにはありません。全てのロボットが、赤子のヨチヨチ歩きのごとく、おぼつかない足取り。観客に要求されるのは、母性本能です。
ビルド&バトル
今回はミニヘボコンということで、作業場つきのミニトーナメント形式のイベントを行います。
会場には、作業机と、それから豊富な材料や工具の数々。
出場者は家から作りかけのロボットや材料を持ち込み、その場で組み立てることができます。または完成したロボットを持ち込んで、会場で対戦相手に合わせて武装を強化したりもできます。
先日開催した Maker Faire Tokyo でのミニヘボコンの様子。ロボットの工房のはずなのに、机の上にあるのはアルミホイルやマジック、ガムテープなど、全体的に日用品。
ところで、ヘボコンの最大の敵は敵ロボットではなく、輸送だと言われています。技術力の低い人が作ったロボットはもろいので、家から会場への輸送中に壊れてしまうのです。しかし今回は作業場つきイベントなので、現地で修理が可能!
どこまでも不器用フレンドリーなイベント、それがミニヘボコンです。
先日のミニヘボコンで登場したロボット。柔らかい唇を伸び縮みさせながらキス顔が迫ってくる(天使なのでキモくない、ということになっています)
「Yamaguchi Mini Maker Faire 2013」の様子
写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]|撮影:田邊アツシ
Yamaguchi Mini Maker Faire自体は2回目で、おととしもデイリーポータルZは出展しました(
そのときのレポート記事)。東京のイベントと比べて、のびのびした野性味のある作品で溢れているのがこのイベントの特徴。
デコトラに乗りたいが年齢的にまだ免許が取れないので、仕方なく自転車をデコしている「デコチャリ」
引き出しの中に作り込まれた鉄道ジオラマ。そういうアートなのではなく、受験勉強中に親に見つからないようにこっそり作った結果
奇をてらわず、全体的に「素」です。まさにヘボコンにうってつけの舞台。
そしてさらに、今回はみなさまによりヘボコンに親しんでいただくため、現地メンバーが事前ワークショップも用意してくれました。
事前イベント:ヘボコンワークショップ@山口市中心商店街
日時: 9月12日(土)13:00~16:30
会場: FabLab Yamaguchi β
山口市米屋町2-4 (米屋町商店街みずほ銀行前)
参加費:無料(材料は自費です)
定員: 10名
申し込み・問い合わせ窓口: 担当 田吹(fablab yamaguchi β)
[email protected]
※名前、メールアドレスをお書き添えの上お申し込みください。
※FabLab Yamaguchi β 主催のイベントです。デイリーポータルZメンバーの参加はありません。お問い合わせも直接お願いします。
なお、ワークショップ中に作ったロボットで、ミニヘボコン本番にも参加していただけます!(その場合、ミニヘボコンのお申し込みは不要です)
つづいて、ミニヘボコンのイベント詳細です。
趣旨:
技術力の低い者で集まり、技術力の低いロボットを戦わせることでお互いの技術力の低さを確認しあい、ぬるま湯の安心感に浸ります。
日時:
2015/9/19(土)
第10回 ■事前登録制 集合12:30 試合開始13:00~
第11回 □当日募集 集合16:00 試合開始17:00~
2015/9/20(日)
第12回 ■事前登録制 集合11:00 試合開始12:00~
第13回 ■事前登録制 集合13:00 試合開始14:00~
第14回 □当日募集 集合15:00 試合開始16:00~
※作業スペースでは、参加登録後すぐ作業していただけます。
※集合後は改造作業の時間になります。作業のない方も出欠確認のため集合時間にはいったんお集まりください。いない場合は出場できない場合があります。
※試合開始15分前にはブースに再度お集まりください。
場所:
山口情報芸術センター[YCAM]
Yamaguchi Mini Maker Faire会場内
ヘボコン特設会場
参加方法:2通りあります。
A.事前登録制の回について(■の回)
こちらからご登録ください(先着順・各8名)
※リンク先ページ、および入力していただく情報はYamaguchi Mini Maker Faireの企画運営を行うYCAMが管理します。
B.当日受付の回について(□の回)
Yamaguchi Mini Maker Faire会場にて、整理券を配布します。
参加希望者は、イベント開場後にインフォメーションカウンターにて整理券を受け取ってください。(先着順・各8名。ヘボコンブース、DPZブースでの配布ではないのでご注意)
料金:
無料
参加時の注意事項:
・当日は作業スペースがあります。その場でロボットの制作、メンテナンス、改造ができます。
・ロボット制作に使える材料もご用意しております。ダンボール、棒など、技術力が低い人でも使えるものばかりです
・とはいえ会場では作業時間も素材も限られるため、途中まで作ったロボットを持参することをお勧めします。
・今回はタミヤの物販ブースはありません。使いたい方はあらかじめご用意のうえご持参ください。(会場内にはエレキット等の物販もあります)
・技術力の低い人向けイベントのため、電子部品類、マイコンボード等はご用意しておりません。使用したい方はあらかじめ製作したものをご持参ください。(その際、後述のハイテクペナルティに抵触しないようご注意を)
・最新情報はFacebookの「DIYギャグ研究」グループに参加するか、公開スレッド「ミニヘボコン in 山口 連絡用スレッド」を時々チェックしてください。
・イベントの様子はデイリーポータルZに掲載します。
主に紙筒と食品トレイで構成されたロボット。ロボット自体の手作り感もいいけど、注目は自作リモコンである。
スイッチとかついていなくて、電池に銅線をくっつけたり離したりして操作する。濃縮200%の手作り感。
競技内容
・ロボット相撲
基本ルール
・100cmx50cmくらいのフィールド(ベニヤ板)を準備
・両端から同時にマシンをスタート
・フィールドから先に出たら負け
・転倒したら負け
例外規程
・マシン同士が接触しないうちにどちらかがフィールドから出たら再試合
(競技開始の際に走り出す方向がずれててマシン同士がすれ違ってしまった場合、単にスピードが速いほうが先にフィールド外に出て負ける、という状況になるのでその防止のためのルールです)
・1分以内に勝負がつかない場合は移動距離が短いほうが負け
(相撲のルール上、移動しない重いだけのもの(鉄球とか漬け物石とか)を出すと圧倒的有利になるのでその抑止のためのルールです。ちゃんとロボットで出場してください)
試合形式と賞
・試合はトーナメント形式で進行。
・最終的な賞の決定はポイント制。1勝10ポイント入ります。
・くわえて、後述のハイテクノロジーペナルティによる減点があります。
※トーナメントの決勝で勝っても、減点により優勝できない場合があります。
・優勝
・審査員賞
マシン規定
・技術的に稚拙であること(ハイテクノロジーペナルティの項参照)
・倒れないように背の低いマシンを制作するのは反則ではありません
・故意に相手のマシンを破壊しに行く装置(自走式電動ドリル等)はおやめください
・サイズは50cm x 50cm以内
・重量1キロ以内
・今回はアダルトグッズの使用は禁止です
・企業宣伝色の強いロボット(自社ロゴ入りなど)は出場できません
ハイテクノロジーペナルティ
以下の機能を独自実装するとペナルティが課せられます
*遠隔操縦
*自動操縦(各種センサーの情報や時間経過、移動距離等をトリガーとしたコントロール)
*その他、審査員が高度であると認めた機能
※ペナルティはその機能が発動した試合ごとに毎回つきます。発動しなければつきません
※技術的に稚拙な実装方法であればペナルティはつきません。
例:市販のラジコンの上にウサギのぬいぐるみを貼り付けただけのマシンは遠隔操縦の独自実装には当たりません
※「審査員が高度であると認めた機能」については制作前に確認できるように質問用スレッドを用意しています。
・ペナルティの減点数は1試合1機能あたり6点。
ヘボコンを楽しむために
最後に、ヘボコンをサバイブしていくためのとっておきのコツを伝授します。
・必殺技を考える
・見た目に凝る
・うまく動かない箇所があった場合、「そういう機能」と言い張る(後ろに進んでしまう場合、バックアタックと言い張る、など)
技術力が低くても口先だけで乗り切れるのが本大会の最大の特徴ですね。
これらを守っても勝負に有利になるわけではないですが、そもそも勝敗にこだわらないのがヘボコンを楽しむポイントです。
腕に覚えのない方、ぜひご参加ください!
それから山口近隣以外の方は、今年のイベント予定をこちらのページにまとめております。
技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)2015年後半のイベント予定
このあと来週9/1には、富山でのヘボコンの出場者を募集開始。北陸の方は今からリロードボタン連打の準備をお願いいたします!