高島へは長崎港から船でおよそ35分。料金は片道1,020円。(2015年7月現在)
世界遺産
「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」(長い!)が7月5日、日本で19個めの世界遺産になった。ニュース等を見ると、まるで
軍艦島だけが世界遺産になったみたいな勢いだが、全国23施設が登録されており、その中に
高島の炭坑跡も含まれている。
今回私が10年ぶりに訪れたのはその前々日の7月3日。つまり世界遺産登録直前だったわけだが、半日島に居てもそのことをまったく私に気づかせないくらい平常運転だった。優勝直前の力士がインタビューで
「優勝とか意識してないっす。いつも通りやるだけです…。」
と答えるような謙虚過ぎるほど謙虚な姿勢で、私にまったく世界遺産のことを意識させなかった。
なかなか良い感じの船。こういうところで飲み会したい(もしくは限定ジャンケン)。
高島に到着。
そんなに変わってない
冒頭で、「近頃10年の感覚がやけに短い」と書いたが、実際10年というのは大した時間じゃないのかもしれない。子供時代、20歳になるくらいまでの密度が高過ぎたのでなんとなく「10年=長い」と思っていたのだと思う。
10年前の到着時の風景。ほぼ同じ。
船の待合所にて。パンフレットが充実。
フェリー・ターミナルの充実度が上がっていた。観光案内窓口があり、レゲエ風の若いお兄さんが座っていた。原発事故の後くらいから、音楽やってる人たちが何人か移住して来ているらしい。時々コンサートをやったりしているようだ。
10年前の待合所内の写真。クワガタとかも飼っていた。
電動自転車をレンタル。4時間500円。1日1000円。
10年前は普通の自転車だった。
前回借りた自転車屋さんはやっていなかった。もう店を閉めたんだろうか…?
先ほど10年は長くない、と書いたがお店とか商売だと10年維持するのはけっこう大変だ。ちょっと思い返してみても、10年間の間にお気に入りだったお店が数多く無くなった。
10年前に訪れた時はたまたまここで殺人事件が起きた日で、立ち入り禁止となっていた。
高島行政センター。赤い色が若干褪せたかな。。
アラいらっしゃい!
ビーチも健在。
ヤシの木もほぼ同じ。
10年前。木にとっては10年なんてのはまさに一瞬なんだろう。
ミニ軍艦島
この標識は前はなかったかな。
炭鉱関係
さて、世界遺産になったというだけあり、資料館、炭坑跡など炭坑関係のものが幾つかある。
驚いたのは、軍艦島上陸ツアー帰りと思しき船が島にやって来たなぁ…と思って見ていたら、そこからゾロゾロと人が降りてきて、この日島内で見かけた何倍もの数の人が炭鉱資料館に向かって列をなしていたこと。軍艦島上陸ツアーが人気という話は聞いていたが、これほどとは…という感じだった。
軍艦島上陸ツアーの人々がぞろぞろとやって来た。こんなに大人気なのか軍艦島…(それも平日に)。
三菱創業者の岩崎弥太郎像。
これは10年前にもあった。
高島にもかつてグラバーさんが住んでいた。(街の方にあるグラバー邸は世界遺産になった)
まさに跡地という感じで、特にこれといったものはないが。
トーマス・グラバー。機関車トーマスのモデルになったとも言われる(言われてません)。
進む緑化
かつては大勢の人で賑わっていたがその後いなくなったエリアは、緑地化が進んでいた。
魚屋だろうかと言っていた廃墟。
10年経ったらだいぶ緑になっていた。
10年前
現在。家が崩壊している。
あちこちに「○○号棟跡」と書かれた表札が立っていた。かつては炭鉱で働く家族の住居がたくさんあったのだろうが、今はこうしてどんどん緑豊かになってきている。
10年前にあった風力発電は
今はなくなり、代わりに大量のソーラーパネルが。
昭和48年頃、炭鉱最盛期の島の様子。
現在。
温泉施設、いやしの湯。ここで自転車を漕いだ後の汗を流した。
前回はここでビールを頂き、これが最高に良かったのだが…
現在はレストラン閉店。(ガーン…)
その代わり、フェリーターミナルにビールを飲めるお店ができていた。
ヒラメのフライとビール。うめ~!
カルパッチョ。
自転車をこぐのも疲れたし(電動といえど)、結局ここで帰りの船が出るまでにビールを3本も開けてしまった。ちょっとだけツマミが欲しいとお願いしたら300円でヒラメのフライを作ってくれたりして、すごくイイ感じ。
それでお店の人ともいろいろ話をしてたが、その時も世界遺産の話なんてひとことも出てこなくて、今になって本当に驚いている。