特集 2015年6月30日

技術力の低い人限定 巨大ロボットバトル(通称:ギガヘボコン)レポート!

1回戦第14試合
三越ライオン(日本橋本店)(店長)
vs
ボーン・トゥ・ビー・ワイルド(OG技研)
ライオンだ!
ライオンだ!
「ダメもとでペーパークラフトを拡大コピーしたらできてしまった」というこの造形。うっかりハイクオリティである。
中にはラジコンで動く車が入っている。頭が左右に動くなど、動いている様子もかっこいいのだが、ただ混線の影響をモロに受けるのが心配。

そして対するボーン・トゥ・ビー・ワイルド(以下、BTW)は。
でろーん
でろーん
朝、集合したあとになんかずっとペーパークラフト組み立ててる人がいるなーと思っていたら、これが登場した。人体の骨格標本のペーパークラフトである(ボーン)。
これがワイルドたるゆえん
これがワイルドたるゆえん
先頭にはワイルドミニ四駆がついている。普通のミニ四駆より車輪が大きく、馬力もあるモデルだ。
このミニ四駆が、人骨を引きずり回しながら移動する。勝っても負けてもなんだか悲壮感のあるマシンである。

さて、奇しくもペーパークラフト対決である。勝つのは、ライオンか、人骨か?
ジリジリ動く三越ライオンに、速攻を仕掛けるBTW。しかし勝てる気が全然しないのは何故だ
ジリジリ動く三越ライオンに、速攻を仕掛けるBTW。しかし勝てる気が全然しないのは何故だ
三越ライオンの腕に乗り上げ、仰向けにひっくり返るBTW。ちょうどいい曲線!!
三越ライオンの腕に乗り上げ、仰向けにひっくり返るBTW。ちょうどいい曲線!!
BTWの転倒で勝負は決したものの、面白いのでなんとなくそのまま見守ってみることに
BTWの転倒で勝負は決したものの、面白いのでなんとなくそのまま見守ってみることに
手動でミニ四駆を起こしてみるも、まったく同じパターンで転倒するBTW。清清しいほどの「勝ち目なし」感
手動でミニ四駆を起こしてみるも、まったく同じパターンで転倒するBTW。清清しいほどの「勝ち目なし」感
あまりの転がされっぷりが面白く、ついつい勝敗がついてからも見続けてしまった。ワイルドミニ四駆の馬力が裏目に出たBTW。(とはいえ普通のミニ四駆でも負けただろうけど…)
このあと三越ライオンは2回戦にて敗退、その頭はハリボテエレジーへと受け継がれた。

ところで、動画中、僕の司会の隣で「ワイルドミニ四駆は復帰する場合がありますからねー」等と解説してくれているコスプレのお姉さん。今回アシスタントとしてついてくれた、ともひよさんである。彼女はshuminovaというミニ四駆カフェを経営しており、ミニ四駆にめっぽう強い。この日はミニ四駆が登場するたびに、急にプロ視点の解説を披露してくれた。
エキシビジョンマッチ
Pepper(ソフトバンクロボティクス)
vs
Peqqer(チームなるはや)
1回戦終了後は、休憩を挟んでエキシビジョンマッチが行われた。
今回は隣がソフトバンクのロボット・Pepperのブースであり、そこからPepperが攻めてきたのだ!
20万円で買えるらしいです
20万円で買えるらしいです
そしてわれらがヘボコンチームから、立ち向かうのはこのロボット。
Peqqer!(ペックヮー)
Peqqer!(ペックヮー)
パロディというべきかパクリというべきか、とにかくまがい物を堂々とぶつけた我々の勇気は買ってほしい。
ただ、このPeqqer、実はこのあと本戦では3回戦まで勝ち残ることになる、実力派でもあるのだ。
攻撃方法はぐるぐるパンチ。(ただしこれは弱い)
攻撃方法はぐるぐるパンチ。(ただしこれは弱い)
強さのポイントは、背中についたつっかえ棒。これのおかげでそんなに衝撃を受けても、正面からなら全然倒れないのだ。
また、よく見ると足回りはルンバである。足だけはPepper並みにハイテク技術の結晶といってもよい。

なんにせよ、こちらは戦うために生まれた戦闘ロボット。かたや相手は、武器のひとつも搭載していない。
技術力の差こそあれ、勝てない試合ではないのではないか…!?
歩み寄るPeqqerに、PepperがPepperビームで攻撃!しかしこれはハッタリ技
歩み寄るPeqqerに、PepperがPepperビームで攻撃!しかしこれはハッタリ技
次にPeqqerのぐるぐるパンチが、Pepperの弱点・タブレットの画面に炸裂!(しかし特にダメージ無し)
次にPeqqerのぐるぐるパンチが、Pepperの弱点・タブレットの画面に炸裂!(しかし特にダメージ無し)
あ、やばいPepperさんが怒った…
あ、やばいPepperさんが怒った…
Pepperハリケーン炸裂!!!瞬時に倒されるPeqqer。
Pepperハリケーン炸裂!!!瞬時に倒されるPeqqer。
何この誇らしげな顔…
何この誇らしげな顔…
サイドからの攻撃には弱いPeqqer。一瞬にして弱点を読まれたか、完膚なきまでの完敗であった。

余談だが、イベントの数日前、僕が台本に「殺戮マシーンと化したPepperが鬼神のごとく……」などと書いていたら、ソフトバンクの人に「Pepperは『人に寄り添う』がコンセプトなので!」と怒られる、というエピソードがあった。
でも、実際やってきたのはけっこうな鬼神だったと思う。

結局、立て続けに5体挑んだロボット達は全敗。やはり技術力の高いロボットは違うな、という結末に終わった。
さらに翌日にも、今度はヘボコン軍がPepperブースに侵略、という形でエキシビジョンマッチが行われた。この日はあいにく僕が出席できなかったのだが、3試合中最後の1戦で、あのハリボテエレジーがPepperを倒したのだそうだ。
2回戦第3試合
電脳王(えきどなG)
vs
土下台車(aba)
先ほども登場したパイロット搭乗拒否の電脳王、引き続きダミープラグでの出場。
そんな電脳王に立ち向かうのは、こちらも有人ロボ、土下台車。従来のパイロットの概念を覆すパイロットが乗っている。
申し訳ございませんでした
申し訳ございませんでした
土下座である。スーツを着たサラリーマンが土下座の体勢のまま台車に乗って攻めてくる。

「可愛いビジュアルで戦意を萎えさせる」「平和を祈り攻撃をやめさせる」等、各種の精神攻撃が(ロボットバトルなのに)頻出するヘボコン。しかし「誠意」が武器というのは新機軸である。
試合の前は名刺交換から始まる誠実ぶり。このとき頭は必ず相手よりも低く
試合の前は名刺交換から始まる誠実ぶり。このとき頭は必ず相手よりも低く
「申し訳ございません」というノボリもついており、実は出場ロボット中2番目に巨大なロボである
「申し訳ございません」というノボリもついており、実は出場ロボット中2番目に巨大なロボである
よく見ると目の位置に前方を見るためのミラーがついている。決して頭を上げない覚悟の表れ
よく見ると目の位置に前方を見るためのミラーがついている。決して頭を上げない覚悟の表れ
で、この土下台車、なんと言っても弱点はむき出しの頭である。台車からはみ出す位置で正面に突き出している。とはいえ、ビジネスマナー的にはヘルメットをかぶったまま謝罪するなどありえない。防御不可能なのだ。

そしてここで対戦相手のことを思い出してほしい。
電脳王の前面には鋭利なドリルが…
電脳王の前面には鋭利なドリルが…
ヘボコン初の流血沙汰になるかもしれない。これ、誠意の力でなんとかなるのか!?
ゆっくりと攻める土下台座、そして電脳王はまたも混線のせいか身動きがとれず
ゆっくりと攻める土下台座、そして電脳王はまたも混線のせいか身動きがとれず
迫る土下台座、しかしそのまま直進すると電脳王のドリルが頭に……と思いきや、高低差があるので当たらないぞ!
迫る土下台座、しかしそのまま直進すると電脳王のドリルが頭に……と思いきや、高低差があるので当たらないぞ!
ついに土下台車が電脳王まで到達、両者、がっぷりに組んだ!
ついに土下台車が電脳王まで到達、両者、がっぷりに組んだ!
姿勢は土下座のままじわじわ追い詰める。そのまま押し出しに
姿勢は土下座のままじわじわ追い詰める。そのまま押し出しに
「クレオパトラの鼻があと何センチ低かったら…」という話があるが、電脳王のドリルがあと数センチ高かったら、abaさんの脳天に大穴が開くところであった。

というか発泡スチロールのドリルで穴は開かないと思うが、設定を受け入れ、それくらいの緊張感を持って見るのがヘボコン観戦のコツである。

ちなみに土下台車は低速ながらも実はかなりの馬力を誇っており、この「謝罪しながらジリジリ相手を追い詰め、制限時間ギリギリで押し出す」という慇懃無礼なバトルスタイルで準決勝まで勝ち残った。
2回戦第6試合
ハイエナズクラブロボ(ハイエナズクラブ)
vs
グレート・アイライザー(Sinagawas)
一口に「巨大ロボ」といっても、身長、重さ、など何をもって巨大とするかはいろいろな考え方があると思う。ハイエナズクラブロボは、容積でいえば本大会最大のロボである。
ロボというか罠
ロボというか罠
中に吊るされた札束で敵のロボットをおびき寄せ、中に閉じ込めてしまう恐ろしいロボである。(相撲なので閉じ込めたところでどうにもならないのだが、そこは突っ込み始めるときりがないので割愛する)
手?(翼?)に輝く「最強」の文字
手?(翼?)に輝く「最強」の文字
不敵な笑みが怖い
不敵な笑みが怖い
で、実際に動いてみると敵のロボはすべて前面のネットに引っかかり、結局、中に入ることなく普通に押し出して勝利している。巨体ならではの安定性と、ラジコン1台とは思えないパワー。考えてきた作戦とは関係なく、筋肉だけでここまで勝ち進んできた。

対するグレート・アイライザーはギガヘボコン唯一の二足歩行ロボ。巨大ロボといえば人型。そのセオリーをきっちり踏襲してきた正統派である。
これを人型と呼んで差し支えなければ、の話であるが
これを人型と呼んで差し支えなければ、の話であるが
横から見るとなおさら人型と呼んでよいのか不安になる
横から見るとなおさら人型と呼んでよいのか不安になる
さっき二足歩行と言ったが、ここでいう二足歩行とは、「2人の操作者が両足についているラジコンを交互に前進させる」という意味である。脚を上げたり片足でバランス取ったりできるわけではない。

罠vs二足歩行、果たして勝負の行方は!
土俵中央で激突する2体。両足がラジコンのグレート・アイライザーは、ラジコンの数が敵の2倍。馬力では勝っている!このまま押し切れるか
土俵中央で激突する2体。両足がラジコンのグレート・アイライザーは、ラジコンの数が敵の2倍。馬力では勝っている!このまま押し切れるか
何度か角度を変えつつ押し合いを続ける。試合は拮抗しているように見えるが、しかし徐々にグレート・アイライザーの体勢に変化が…
何度か角度を変えつつ押し合いを続ける。試合は拮抗しているように見えるが、しかし徐々にグレート・アイライザーの体勢に変化が…
足回りの馬力が裏目に出、バランスを崩したグレート・アイライザーが転倒!!
足回りの馬力が裏目に出、バランスを崩したグレート・アイライザーが転倒!!
これまでパワーで勝ち残ってきたハイエナズロボ、そこへグレート・アイライザーもパワーで対抗するも、二足歩行ならではの重心の高さが敗因となった。

余談だが、ヘボコンでは負けたロボットが勝ったロボットに部品を提供する風習がなぜかある(「遺志を受け継ぐ」と呼ばれています)。
通常はお互いの健闘をたたえ笑顔で行われるパーツ渡しだが、ハイエナズクラブのメンバーは「いらないです」「見た目が悪くなるので」と断固として断り、いままでにないヒール系キャラクターで新風を巻き起こした。

次ページも続きます

以上が今回の名試合10選でした!

濃いロボットばかりですでにおなかいっぱいですが、次のページでは各賞の発表と、ここでは紹介できなかったロボットの一挙紹介です。
<もどる ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓