特集 2015年6月18日

エレベーターで富士山の高さ分昇る

富士山頂の8分の1まで(エレベーターで)昇ったぜ!
富士山頂の8分の1まで(エレベーターで)昇ったぜ!
日本に生まれたからには一度くらい富士山の頂上に立ってみたい。

だけど歩いて登るのはしんどそうだ。ぜったい疲れるし、空前の登山ブームで混雑もすごいと聞く。エレベーターやエスカレーターで頂上まで行ければいいのにとすら思う。

それなら、本物を登るのは諦めて、エレベーターやエスカレーターで富士山の高さ分の距離を昇ってみよう。
1974年東京生まれ。最近、史上初と思う「ダムライター」を名乗りはじめましたが特になにも変化はありません。著書に写真集「ダム」「車両基地」など。
(動画インタビュー)

前の記事:ダム放流コレクション2015春

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累積標高で富士登山

自分でもあんまりな動機だとは思うけど、楽して富士山の頂上(と同じ高さ)に立つため、エレベーターやエスカレーターを乗り継いで、その高低差を積み上げて3776mまで達(したことに)するのはどうか。

登った分だけを足していって、下った分は無視。累積標高と言って、登山や自転車の世界で使われている概念らしい。しかも今回は極力自分の足を使わず、乗り物だけでバーチャルの富士山頂に行くのだ。ともだち100人できるどころかフォロワーが100人減りそうなダメ宣言である。

まずは距離を稼ぐため、長いエレベーターがたくさんある場所として新宿の高層ビル街にやってきた。
新宿高層ビル街のシンボル、都庁
新宿高層ビル街のシンボル、都庁
その中で今回の登山口に選んだのは東京都庁。正確には東京都庁第一本庁舎である。完成当時は日本一の高さだったこの建物の45階、地上202mに展望室があって、直通の無料エレベーターがあるのだ。

というわけでさっそく乗り込んだ。
おれの登山口
おれの登山口
あっという間に展望室へ
あっという間に展望室へ

なんて楽な登山!

ものの1分で地上202mの展望室に到着。計算上、もう富士山のおよそ5%を登ってしまったことになる。これは楽だ!

ちなみに以前に当サイトで「海抜0mからの富士登山(→こちら)」を行った木村さんは標高200m地点までおよそ4時間前後かかっている。そう考えれば3776mなんてあっという間ではないか。目標をエベレスト(8848m)にしても良かったかな。

このときはそんな風に思ったりしたのだけど、よく考えればこのクラスのエレベーターをあと20本近く乗らなければならない。そしてこれほど高くて自由に昇れるビルはそんなにないのだった。
このときほどニューヨークの摩天楼が羨ましいと思ったことはない
このときほどニューヨークの摩天楼が羨ましいと思ったことはない
とりあえず目の前に建っているこのへんのビルをめぐろう
とりあえず目の前に建っているこのへんのビルをめぐろう
展望室の高さを誇示するカフェの名前
展望室の高さを誇示するカフェの名前
窓から外を眺めると、目の前に高層ビル街が広がっていた。この中の何棟かは最上階付近に展望室があって一般人も入れるのだ。ここをめぐってどんどん標高を上げていこう。
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新宿だけで1000m突破!

まずは都庁からもっとも近い住友ビルを昇る。ここの51階レストラン街、地上200mの場所に展望室があるのだ。

もっともレストラン街まで昇った時点で標高に達しているので展望室の有無は関係ないのだけど。
断面が三角形(の頂点を削った六角形)なビル
断面が三角形(の頂点を削った六角形)なビル
地上200mの基準が分からなかったので念のためここから昇る
地上200mの基準が分からなかったので念のためここから昇る
都庁と比べると内装や天井の高さなどに時代を感じさせるビル内を歩いて行くと、やや奥まった場所にレストラン街直行のエレベーター乗り場があった。

ここから一気に200m高度を上げて行く(立ってるだけで)!
これも上層階直行
これも上層階直行
この吹き抜けを見るといつもヨハネスブルグのビルを思い出す
この吹き抜けを見るといつもヨハネスブルグのビルを思い出す
レトロフューチャーな数字
レトロフューチャーな数字
レストラン街の奥に小ぢんまりとした展望室
レストラン街の奥に小ぢんまりとした展望室
(僕の中では)高度402mからの景色である
(僕の中では)高度402mからの景色である
展望台を見て回る記事(以前べつやくさんが書いていました→こちら)ではないのですぐに降りて、次々とビルを消化していこう。
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というわけで、その周辺で上層部にレストラン街や展望室があって一般人が立ち入りできるビルを探してひたすら昇った。おかげで累積標高はどんどん上がり、新宿だけであっという間に1000mを超えた。

こんな楽な登山もあったんだ!(ない)
レンガっぽい茶色でシックな新宿センタービル
レンガっぽい茶色でシックな新宿センタービル
展望質は住友ビルより2階分、10m高い210m
展望質は住友ビルより2階分、10m高い210m
一般人が入れると知らなかった新宿野村ビル
一般人が入れると知らなかった新宿野村ビル
ここも50階に小さな展望室が
ここも50階に小さな展望室が
住友ビル、センタービル、野村ビルとめぐったけど、実はその間にある某ビルも当然上の方に展望室があるんだろうと思って、人の波に紛れて最上階まで行ったところ普通のオフィスだったので慌てて戻ってきた。でも上がったことは上がったので高度は加えさせていただく。

新宿で最後に行ったNSビルは最上階にあったはずの展望室が閉鎖されていて、その1つ下のフロアまでしか行けなかったので、いちおう最上階まで行ったことにするために地下1階から1階までエレベータに乗って数字を合わせた。
まあ隠さなくても怒られないと思うけど
まあ隠さなくても怒られないと思うけど
中は年季を感じさせない清潔さがあった
中は年季を感じさせない清潔さがあった
新宿高層ビルの中では少し低いNSビル
新宿高層ビルの中では少し低いNSビル
あの真上の渡り橋に行ってみたい!
あの真上の渡り橋に行ってみたい!
とは言っても普通の渡り橋
とは言っても普通の渡り橋
まわりのビルが少し高く見える
まわりのビルが少し高く見える
以前は展望室があったらしいのだけど
以前は展望室があったらしいのだけど
仕方ないのでB1から1Fを追加しておいた
仕方ないのでB1から1Fを追加しておいた
新宿エリアでもう1ヶ所、少し歩いて隣の初台に行くとオペラシティタワーが建っている。高層ビル群より少し新しいオペラシティタワービル最上階はレストラン街で、新宿近辺では都庁に次ぐ高さの230m。
広場に立つ巨人とともに見上げる
広場に立つ巨人とともに見上げる
最上階は誰かの結婚パーティー中でした
最上階は誰かの結婚パーティー中でした
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というわけで、新宿の近辺だけで全体の3分の1を超えてしまった。ここまで、昇りはじめてからおよそ2時間。これは案外あっという間に終わってしまうかな、と思っていた。

でもこのあとどこでどのように昇ろうか、このときはまだ決めていなかった。
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初スカイツリーが登山の途中

新宿を後にして向かったのは東京スカイツリー。上部にある第二展望台の高さ地上450mはエレベーターで行ける場所としては東京近郊でいちばん高い。つまり標高も稼げる!

と思って最寄駅に着き外に出ると、スカイツリーのすぐ脇にも高層ビルが建っていた。どうやらここも地上150mの最上階がレストランになっているらしい。こんなに大きいビルだけど本体が有名すぎて知らなかった。

というわけでまずはこちらを攻略。
東京スカイツリーイーストタワーというビル
東京スカイツリーイーストタワーというビル
複雑な線路を上から眺められて満足
複雑な線路を上から眺められて満足
この展望レストランエリアは「スカイツリービュー」という名前がついていた。つまり高いところに登ってさらに高い塔を見るのだ。いったい何しにここまで来たんだかというシチュエーションである。
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この時点で累積標高標高は1500mを超えた。これが富士山でどのあたりかと調べたら、なんとまだ1合目(吉田口登山道の場合)。戦いは始まったばかりである。

それではいよいよスカイツリーに登頂だ。ちなみに僕は開業3年目にしてこれが初のスカイツリー。こんな企画で初めてを使ってしまっていいのか!
上の方に雲がかかっててなんだか本当にすごい
上の方に雲がかかっててなんだか本当にすごい
チケットを買って入場していくと、エレベーターの前に行列ができていた。富士山の混雑が嫌だから累積標高標高でまわっているのに、こちらも混んでいたら意味ない!

と思ったけど、この日は平日だったこともあって数分待つとすぐにエレベーターに乗れた。
混雑する登山道
混雑する登山道
毎分600m、時速36kmで昇っていくエレベーター
毎分600m、時速36kmで昇っていくエレベーター
揺れもほとんどない超高速エレベーターであっという間に地上350mの第一展望台へ。さすがに最新の観光地だけあってそれなりに混雑しているし、僕も立ち止まって外を眺めたりしたくなった。
オープン直後に比べれば空いてるんだろうけど
オープン直後に比べれば空いてるんだろうけど
高すぎて凄いのかもうよく分からない
高すぎて凄いのかもうよく分からない
しかし時間もないので、すぐに100m上の第二展望台行きのチケットを買ってエレベーターに乗り込んだ。このあたり、スカイツリーの体験記はきっといろんなサイトで読めると思うのでさらっとでいいよね。
第二展望台へ行くにはここで追加チケットを買う
第二展望台へ行くにはここで追加チケットを買う
こちらはかなり空いていた
こちらはかなり空いていた
第一展望台から100mほど昇って、第二展望台に到着。さっそく外を眺めると、さすがにこれはちょっと体験したことのない高さ。この日はあまり天気が良くなかったけど関東平野を一望することができる。

しまった、ここを最後に昇って累積標高3776m到達にした方が雰囲気が出たのではないか。
第二展望台は全体がスロープになっている
第二展望台は全体がスロープになっている
エレベーター降りた場所から1.2m上がっているようだ
エレベーター降りた場所から1.2m上がっているようだ
次はどこ行こうかなー
次はどこ行こうかなー
というわけで、無事に標高を獲得できたので次に向かうことにする。時計を見たら、昇ってから降りるまで30分ちょっとだった。もったいない...。
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現時点の累積標高を富士山に当てはめると四合目の手前あたり。お、スカイツリーで一気に登った感が出た!でもまだ2000m近く残っているので、ここで方針を決める。

恐らく東京タワー、六本木ヒルズ、横浜ランドマークタワーという超高層の3本は昇らなければならないだろう。それをめぐりつつ、周辺の高い建物も取り込んでいくことにした。

いちばん高い区役所へ

続いて向かったのは後楽園や東京ドームの脇にある文京区役所。ここは東京23区の中でもっとも高い区役所として有名だ。25階、地上105mの場所にはガラスが外側に傾斜した無料の展望室がある。

公共施設なので混雑もなく、シースルーのエレベーターでさくっと到着。
高層区役所の先駆け的存在
高層区役所の先駆け的存在
窓が傾斜しているので見晴らしがすごい
窓が傾斜しているので見晴らしがすごい
この景色を前に嫁の愚痴を言い合っている老婦人グループがいた
この景色を前に嫁の愚痴を言い合っている老婦人グループがいた
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次にどこに行こうか、このあたりほかに高い建物ないしな、と思って窓から外を見ていたら見つけてしまった。

エレベーターだけじゃ面白くない。あそこに行こう!
この展望室ほど高くはないけどそれなりに数字を稼げそう
この展望室ほど高くはないけどそれなりに数字を稼げそう

直径60mの観覧車

文京区役所のすぐ隣にある遊園地、東京ドームシティ。そこに巨大な観覧車を見つけた。直径60m、最頂部は地上80mだそうだ。標高を稼ぐだけならこれに乗るのもアリだろう。

平日の昼間に男1人で観覧車、という環境を受け入れられれば、だけど。
こういう記事書いているとかなり耐性がつく
こういう記事書いているとかなり耐性がつく
下から見上げるとけっこうな高さ
下から見上げるとけっこうな高さ
乗り場までのエレベーター分も当然カウント
乗り場までのエレベーター分も当然カウント
エレベーターのボタンが押したくなる形だった
エレベーターのボタンが押したくなる形だった
乗り場でチケットを買い、係員の女の子に1人であることを告げて乗車。ボックスの中で1人になってから考えたけど、平日昼間に1人で観覧車に乗る男、ってどういう理由なんだろう。いろいろ思い巡らしたけど登山以外に思いつかなかった。

そうこうしているうちにも観覧車はゆっくり回転し、乗っているゴンドラは徐々に高度を上げていく。
このあたりで急に恐怖心が湧いてきた
このあたりで急に恐怖心が湧いてきた
観覧車が4分の1回転くらいしたところで何気なく外を見たら、急に全身を恐怖感が走った。狭いゴンドラはいま繋いでいる支点以外が完全に外に飛び出している。足元と四方を囲っている薄い鉄板の外は空中なのだ。そう感じた瞬間、どっと汗が噴き出して身動きが取れなくなった。こわいよう。

しかしまだ昇りの途中である。あとはじっと耐えるしかなかった。
ずっとこのまま固まっていた
ずっとこのまま固まっていた
次はあれ(高さ60m)に行こうと思っていたけど無理
次はあれ(高さ60m)に行こうと思っていたけど無理
長い15分だった。まさか急に高所恐怖症を発症するとは思わなかった。ようやく1周してゴンドラを降りた僕は、フラフラした足取りで東京ドームシティを後にした。きっと登山の途中でも1ヶ所くらいはこういう怖い思いをする場所があるのだろう。

そのあと歩いて駅に向かう途中でも急に思い出して、こわかった...、と震えていた。
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新旧名高層ビルめぐり

水道橋から電車に乗って東京駅で降りた。東京~新橋~浜松町にかけて立ち並ぶ、東京を代表する新旧の高層ビルをめぐっていくことにする。

まずは東京駅前に建つ丸の内ビルディング、通称丸ビル。旧丸ビルからつい最近建て替わったばかり、と思っていたらもう12年以上経っていた。ひとまわり過ぎていたとは。
ドラフトで話題だった選手もいつの間にかベテランに
ドラフトで話題だった選手もいつの間にかベテランに
登山以外の目的で来なそうなオシャレフロア
登山以外の目的で来なそうなオシャレフロア
周辺のビルは昇れなさそう
周辺のビルは昇れなさそう
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累積標高はいよいよ2300mを超え、5合目を6合目の間くらいまで来た。ていうかまだ5合目なのか!エレベーターに乗ってるだけなのに体力的に少しきつくなってきた。

あと、この先同じ場所でいくつかビルを昇れる、という場所がなさそう、というのも精神的にくる。
登山はここからが本番なのだ。
次は新橋から歩いてカレッタ汐留。電通本社のビルである
次は新橋から歩いてカレッタ汐留。電通本社のビルである
表も裏もスケスケのエレベーター
表も裏もスケスケのエレベーター
展望室は狭いけど人が大勢いた
展望室は狭いけど人が大勢いた
築地市場を上から眺めることができる
築地市場を上から眺めることができる
このへんの高層マンション昇り降りできればあっという間なのになあ
このへんの高層マンション昇り降りできればあっという間なのになあ
ここも展望室のあるフロアは高級なレストランが並んでいて、狭い無料の展望室で人の間から外を眺める人々を尻目に、窓際の席で優雅にカルパッチョにフォークを当てるセレブ、みたいなヒエラルキーを目の当たりにすることができる(そこまで大げさではない)。
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汐留最寄りの新橋駅から1駅移動し、浜松町の駅前に建つ世界貿易センタービルへ。昭和40年に完成した東京屈指の名門高層ビルだ。

この最上階40階、地上152mには「シーサイド・トップ」という大人620円の入場料を取る展望室があるのだ。

200mクラスの展望室をまわってきた身としては150m程度で有料かー、と思いながら行ってみたら、ここが360度見渡せる落ち着いた空間でものすごく良かった。取材関係なくゆっくりまた来たい。
由緒あるビルだけどここももうすぐ建て替えらしい
由緒あるビルだけどここももうすぐ建て替えらしい
かっこいい専用エレベーター乗り場
かっこいい専用エレベーター乗り場
専用エレベーターなのにボタンがたくさん
専用エレベーターなのにボタンがたくさん
ソファーもあって落ち着いた空間
ソファーもあって落ち着いた空間
ゆりかもめや新幹線も見下ろせる
ゆりかもめや新幹線も見下ろせる
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ついに東京タワーへ

ようやく東京タワーである。しかしここも有名すぎるスポットなので写真だけ。

ひとつ書いておくとすれば、大展望台から特別展望台へ向かうエレベーターがいかにも作業用をそのまま転用しました、という感じでスリルがあった。あと全体的に外国人しかいなくて空いていた。みんなもっと東京タワーにも行こう!
などと書きつつ、東京生まれだけど昇るのまだ2回目
などと書きつつ、東京生まれだけど昇るのまだ2回目
東京タワーがこんなに空いているとは
東京タワーがこんなに空いているとは
虎ノ門ヒルズも見下ろせるよ
虎ノ門ヒルズも見下ろせるよ
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東京タワーも昇って降りて来るまで30分ちょっと。もっとゆとりを持ってタワーに登りたいものである。

次の六本木ヒルズ展望台スカイデッキも初めてだったけど、やっぱり1時間かからず降りてきてしまった。
展望室だけでなく別料金で屋上にも上がることができる
展望室だけでなく別料金で屋上にも上がることができる
展望室は賑わっていた
展望室は賑わっていた
スターウォーズ展をやっていたけど興味ないのでスルー
スターウォーズ展をやっていたけど興味ないのでスルー
狭い通路を通って屋上へ
狭い通路を通って屋上へ
高須クリニックの院長がヘリから降りるところだ!
高須クリニックの院長がヘリから降りるところだ!
あそこにも登りたい
あそこにも登りたい
景色は文句ない
景色は文句ない
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いよいよ3000mを超え、残り600mちょっとになった。8合目を出て9合目に向かういちばんきついところだ(行ったことないけど)。

ビル登山もここから場所が飛び飛びに移る、体力的に正念場を迎える。
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独立峰をめぐる

六本木ヒルズの帰り、そういえば高さだけでなく深さも計算に入れていいと思いついた。都営大江戸線の六本木駅は深さ42mで地下鉄の駅としては日本一深い。そこでいったんホームまで降りて、地上までエスカレーターで上がってきた。
ものすごく長いエスカレーター
ものすごく長いエスカレーター
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ここから先は各駅の前に1棟だけ建っているような、独立峰的ビルをめぐる。恵比寿のガーデンプレイスタワーと三軒茶屋のキャロットタワー、そしてこの日、最終的に横浜のランドマークタワーにたどり着いたところで時間が切れた。
トップ・オブ・◯◯めぐりしたい
トップ・オブ・◯◯めぐりしたい
ガーデンプレイス展望ロビーから渋谷方面
ガーデンプレイス展望ロビーから渋谷方面
三茶のシンボルキャロットタワー
三茶のシンボルキャロットタワー
三茶の上空にこんなすてきな場所があったとは
三茶の上空にこんなすてきな場所があったとは
ガーデンプレイスは展望室というか、レストラン街のエレベーターロビーにある窓から覗く感じだった。

キャロットタワーの展望室はカフェがあって、ピアノの生演奏が行われていた。都心の盛り場に飽きた玄人たちはこういった隠れ家的な場所で寛いでいるのかもしれない。

渋谷に戻り、東横線で横浜に急ぐ。高さ273mを誇るランドマークタワーの営業時間がギリギリなのだ。

みなとみらい駅から走って、なんとかランドマークタワー展望室の営業時間ギリギリに到着。ここは分速750m、時速換算で45kmという日本一速いエレベーターで高さ273mの展望室スカイガーデンまでなんと40秒で到着。このエレベーターにはエレベーターガールさんが乗車しているので、ひょっとしたら彼女たちは1日でエベレストくらい昇ってしまうのかもしれない。とんでもないアスリートである。
すっかり夜になってしまった
すっかり夜になってしまった
専用エレベーター乗り場もどことなく横浜っぽい
専用エレベーター乗り場もどことなく横浜っぽい
分速750mの瞬間
分速750mの瞬間
さすが横浜、浮かれ具合がはんぱない
さすが横浜、浮かれ具合がはんぱない
朝から昇り続けてこの時点で夜9時。あと11mを残して、この日は時間切れとなってしまった。

仕方ない、登山に無理は禁物(したことないけど)。今日はここでビバークとしよう。
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頂上アタック

残り11mをどこで登るか1晩考えた。適当なデパートのエスカレーターで2階分くらい昇れば到達できそうだけど、いまいち達成感がない。

というわけで翌日、王子駅にやってきた。
あのモノレールで頂上まで昇る
あのモノレールで頂上まで昇る
頂上付近の全景
頂上付近の全景
乗ったらすぐ頂上
乗ったらすぐ頂上
駅前にある飛鳥山公園までの高低差17mを昇る飛鳥山モノレール、通称アスカルゴに乗って頂上アタックを決行。

乗り込んで発車すると、ほんの1分ほどで山頂に到着。数字上は6mほどオーバーだけどその程度は誤差だろう。

というわけで僕はついに乗り物だけで富士山の山頂(と同じ移動距離)に着いた!

苦しかった、しかし昇り切った充実感もひとしおである。

...でももう二度とやりません...。
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山頂で念願のおにぎりをむさぼり食べる
山頂で念願のおにぎりをむさぼり食べる
いままでの登頂者たちが積み上げた石
いままでの登頂者たちが積み上げた石
頂上からの景色は絶景だった
頂上からの景色は絶景だった

きつかったっス

ただ単純に累積標高だけでどのくらい移動できるか、という興味本位で始めたのだけど、なんだか体力的にも精神的にもものすごくきつかった。

これなら本物の富士山を登った方が楽かも、と思ったけど絶対そんなことないと思うのでやっぱり登山は大変だと思う。

あと金銭的にもかなりきつかった。
なぜか計算間違えて高尾山にも昇ってしまった
なぜか計算間違えて高尾山にも昇ってしまった

「第3回ダムマニア展」開催します!

ダムマニアたちがダムの魅力をたっぷりお伝えする「ダムマニア展」を今年も開催します!

会場は神奈川県立相模湖交流センターで、会期は8月4日から16日まで!

これを見ればダムマニアになれる展示、ダムのトークライブやイベントなど盛りだくさんの企画をしています。夏休み中ということで、今回は小中学生にも楽しめるような内容を考えています。

ダム好きな人もダムを知らない人も、ぜひお越しください!

詳しくはこちら→http://www.sagamiko-kouryu.jp/
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