本州は梅雨前線の雲の中に。そんななか、沖縄はまさかの梅雨明け?
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。
(本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたは
ウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
梅雨入り前の貴重なパーフェクト
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜に
こちらでやってます。
先週は、7日間とも当たりのパーフェクト!
そこそこ雨の降った日があったのに、この成績。自分で自分をほめたい! というか、雨だと予報が当たっても、あまりほめてもらえないので、自分でほめるしかない。
先週のハイライトは、土曜(6日)夕方のにわか雨。
前日に「あぶない」という直感センサーが働いて、予報データに出ていた細かな雨雲のシグナルを見逃さなかった。
これまで、こういう雨雲に何度も痛い目にあわされたおかげ。
天気予報は、涙の数だけ当たるようになる。
天気予報が一年で一番むずかしいはずの6月に、これだけ当たると予報に張り合いがなくなるなぁ。
と、梅雨入りして負け犬になる前に吠えておく。
梅雨本番になると、この笑顔はたぶんなくなります。
ぞくぞく梅雨入りしてます
先週は、九州~近畿まで梅雨入り。
きょう(8日)は、東海・関東甲信も梅雨入りした。
この時期の気象予報士はモテる。
「梅雨入りはいつ?」と会う人会う人に聞かれる毎日。
こんなに声をかけられるなら、ずっと梅雨入りしなくていいよ、と下心を出し始めたら、あっさりと梅雨入り。
梅雨前線、もうちょっと気をつかえよ。
今年は、ほぼ平年並みで、規定路線的な梅雨入り。
ちょっと物足りない感もあったが、そんななか、気象関係者の注目は早くも「梅雨明け」に。
もしかすると、今週中に梅雨明けがあるかも。
沖縄、まさかの梅雨明け?
沖縄の週間予報が、ざわざわと騒ぎの渦中にある。
気象庁ホームページの8日発表の週間予報。沖縄に雨マークがない。
雨マークがない。どころか、ほぼ晴れマーク。
どう見ても「梅雨明け」を考えざるをえない天気だ。
沖縄の梅雨明けは、平年だと6月23日頃で、もし今週に明けるとかなり早い。
しかも、今年の沖縄は梅雨入りが遅く、20日ほど前に入ったばかり。
もし、今週に梅雨明けすることになれば、平年の半分くらいの短い梅雨ということになる。
梅雨前線は沖縄に戻るのか?
また梅雨前線が戻ってくる可能性があるので、判断が難しいが、これだけ晴れると「もう梅雨明けでしょ」という世間のプレッシャーも強くなる。
気象台の予報官の胃がどこまで耐えられるかが、梅雨明けのカギか。いや、それは言いすぎた。
注目ポイントは、本州付近にある梅雨前線が、また南に下がるか。
前線が下がらず、本州が梅雨らしくなればなるほど、沖縄の梅雨明けの可能性が高まる。
梅雨入りと梅雨明けのニュースが同時に飛び交う一週間となるのか?
結果は来週!
今週の格言
『本州での梅雨の本格化が、沖縄が梅雨明けに近づくサイン』
質問コーナー
「両親が福岡に旅行に行くので天気を調べてましたが、
増田さんは旅に行く予定の時の天気を自分で調べたりしますか?
もし調べるならそれは海外レベルでもしますか?」
国内でも海外でも、旅先の名所やお店を調べるのにかける時間より、天気を調べる時間のほうが長いです。
海外は数えるくらいしか行ったことがないのですが、自分への予報をしてから行きますね。
英語風に言うなら、セルフ フォーキャスト! いま作った言葉です。
気象予報士が使う予報データは、地球全体の風や気温、気圧などが計算されているので、海外の地点も大まかには予測ができるんですね。
コンピューターが予測した天気図。
海外に行った時に、自分が予報した通りの天気になると、「地球上のこんなに離れたところでも、予報ができるんだ!」と、国内で予報が当たった時の倍以上の興奮があります。
そのかわり、ハズした時は落胆が大きく、せっかくの旅行がドンヨリした気持ちで終わるので、ハズすわけにはいかないんです。
旅行前から真剣勝負! みなさんより準備は大変かも。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
追加のヒントは、「前線がこういう形になると、低気圧の動きは速い?遅い?」です。
解答はこちらから↓
編集部より:増田さんへの質問を募集しています。投稿はこちら。