特集 2015年2月20日

水戸の冷やしスタミナ麺を食べる旅

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茨城県の水戸辺りには「冷やしスタミナ麺」というご当地グルメがある。とろみのついた熱々のレバ野菜炒めを、キリっと冷やした中華麺に乗せる、というものらしい。

そりゃまずいわけない。誰しも食べてみたいよね。ってことで冷やしスタミナ麺を食べに水戸まで行ってきました。
本業は指圧師です。自分で企画した「ふしぎ指圧」で施術しています。webで記事を書くことをどうしてもやめられない。(動画インタビュー)


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どうも昔食べていたやつに似ているのだ

家から水戸遠かった
家から水戸遠かった
昔通っていた埼玉県の大学の近くに、そういう感じの食べ物を出す中華料理屋があった。部活の先輩と一緒に週一ペースで食べていたのだが、そのお店は今はもうない。好きだったのになー。

それが茨城県の当地グルメとして存在しているのを知り、今回出かけてきた。ちなみに他の用事はない。純粋に冷やしスタミナ麺のための旅行である。
駅から店が遠いし、また目を楽しませるものもない
駅から店が遠いし、また目を楽しませるものもない

石田屋の店の感じが最高

「冷やしスタミナ麺だけのために時間かけてくるのかよ」とちょっと引っかかっていた。しかし、お店に来たらそんな気持ちはエンジンブロアーの落ち葉掃除みたいに一気に吹き飛んだ。

店構えがいいのだ。
最高でしょ
最高でしょ
かすれた看板。店頭のプロパンガス。2階に住居付き。ベランダに洗濯物干してある。店に入ると、お客さんは誰もいない。でも店主は忙しそうにラーメン作って、車で運んでゆく。家族みんなで出前のラーメン食べているところが目に浮かぶ。
湯飲みでお茶出てきた
湯飲みでお茶出てきた
一つ一つ丁寧に厳選された北関東ノスタルジーを惜しげもなく使い、豪華なパフェを作りました、みたいな雰囲気だ。

これが水戸の冷やしスタミナ冷麺だ

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本題のスタミナ冷麺である。各種野菜、ニンニク、レバーが入っており、素人でもわかる大雑把な栄養バランスの良さだ。

味付けはとても甘辛い。「焼肉のたれ」にとろみをつけたような味がする。

麺は冷えているので、一気に食べてしまう。「これ、栄養あるんだからいーっぱい食べなさいよ!」とお母さん(誰?)にせっつかされているような気分だ。
いいタイミングで出てくるコップの水
いいタイミングで出てくるコップの水
お茶じゃなくて水飲みたいな……と思ったその瞬間に、水をコトリ、と置かれた。あー、スタミナ冷やし冷麺、ぼくは1000%満足です。
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謎のペットボトル

商店街を抜けてすぐ近くの二軒目に向かう。その途中でものすごく変な物を見つけた。
なんともカラフルな……
なんともカラフルな……
2リットルのペットボトルにマジックで色が付けられて、電灯の柱を覆っている。これがいくつもある。
あっちにもこっちにもある
あっちにもこっちにもある
1-3-1
1-3-1
数字が書いてある。どことなく学校教育の雰囲気がする。
情熱の感じられる塗り方
情熱の感じられる塗り方
なにがしかの機能があるのかな(例えば雨水を集めてどうこうするとか……)、と思ってよく見たけれども、そういうの一切なさそう。だとするとこれは純粋に飾りなのだろうか。わからない。

スタミナラーメン松喜吉

謎は一切解決されることなく二軒目についた。この店の雰囲気もいい。
最高
最高
お店に入ると今度は人でいっぱい。みんなスタミナ冷やし麺を食べているようだ。洗面器みたいな丼で超大盛りのやつを食べている人もいてビビる。
「ライス少しと食べてみませんか おいしいですよ!!」とのこと
「ライス少しと食べてみませんか おいしいですよ!!」とのこと
メニューに静かな迫力がある。スタミナ関係のメニューしかないのだ。そして麺4玉とか、やたら大量に食べさせようとしてくる(洗面器みたいな器はこれか)。さらにダメ押しのようにライスを勧めてくる。

おとなしく普通盛りのスタミナ冷やしをオーダーするが、オオカミに取り囲まれた子猫のような気分だ。
カボチャ入っている
カボチャ入っている
さっきのお店とまるで兄弟のように似ている味だ。こっちの方が甘めかな? とかカボチャが入っているな……とか違いはあるにはある。でもやっぱりそっくりだ。赤ん坊の顔つきを親戚がどうこういうような感じに近い。

しかし全ての赤ん坊がかわいいのと同じように、この店のスタミナラーメンもまた美味しかった。満足。
テーブルの端に造花が置いてあった
テーブルの端に造花が置いてあった
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お腹いっぱいになったので水戸の思い出を語ります

水戸駅前の黄門様像
水戸駅前の黄門様像
過去、水戸には高校生のころに一度だけ来たことがある。その時も食事のためだけに来た。
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なんで高校生がアンコウ鍋食べたがるのか。しかし、本当に柴田君と二人で栃木県から日帰りで水戸にあんこう鍋を食べに行ったのである。泊まりじゃないのでランチだった。
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柴田君とそんな二人で遠出するほど仲良かったっけ。でも一時的に付き合いのテンションが高まるときってないですか? そういうタイミングだったと思う。
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そして、僕らはあんこう鍋のお店に行ったのだが……。
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柴田は「きっとおれが調べておいた店だったら、あんこう鍋ってすごくおいしかったと思う」としきりに言っていた。

で、それ食べて帰りの電車乗った。それ以外のことは何もしなかったと思う。
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電車にずっと乗っていた一日だった。柴田君と全然連絡取ってないけど、今何してますか。
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夜になってました

最後にもう一軒だけ行きましょう。
人いないのにキラキラ
人いないのにキラキラ
水戸駅の近くの商店街がすごい。18時半にしてすでに閉まっているお店ばかりなのに、LEDだけがキラキラしている。イルミネーションだけが生きているみたいだ。
暗い中全く知らない住宅街歩くの楽しい
暗い中全く知らない住宅街歩くの楽しい
地図アプリに従い水戸駅から1時間ほど歩くと着く(後でよく見たらけっこう無駄に歩いていた)。
スタミナなのに夢の中のよう
スタミナなのに夢の中のよう
スタミナラーメン松五郎である。ここが「スタミナラーメン発祥の地」らしい。

それにしてもスタミナラーメンの店は全部最高に良い店構えだ。必要最低限の情報を示すだけで、媚びてない感じ。男らしい。

スタミナラーメン松五郎

店に入ると真っ先に飛び込んでくるのが「撮影禁止」の注意書きである。
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そんなわけでイラストになるんですが、中は外から見た以上に男らしいお店だった。
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中はカウンターのみ。ちょうど中学の野球部が試合終わった後にみんなできたら、いっぱいになるかな、ってくらいのキャパだ。ちなみに店員の人たちも野球部OBって雰囲気の人多かった。
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メニューもまたもや大盛り、というか超大盛り押し。そして、実際に食べてる人いる。
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ここのスタミナ冷やしラーメンは他のよりちょっと辛みがきつい。もうここまでの先入観も手伝って、すっかりお兄ちゃんの味って感じである。

あー、それにしてもだいぶ食べたな、今日は。どこの店も普通盛りのスタミナラーメンが、普通のラーメン店のの2倍くらいのボリュームなのだ。
食べログ話題のお店(これは店の外から撮った)
食べログ話題のお店(これは店の外から撮った)

よそんちソウルフード

スタミナ冷やしラーメンもそれを取り巻くセットも、全てが北関東を濃縮したような味わいだった。僕は茨城の隣の栃木出身なので、この北関東風味が懐かしく感じてしまう。

それから、高校生の頃の僕たちはアンコウ鍋じゃなくて、スタミナラーメンを食べれば良かったんじゃないかな。それがちょうどいい気がする。
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