温活だそうです
唐辛子を加えるココアの飲み方がでていたのはこちらの本。
あたためると美容にいいらしい。体温高めで冬でも少し運動すると汗をかく私が読んでいた本ではありません。妻です。
冬でも夏でも冷えに悩む女性は多くいます。この本は冷え解消の為の各種レシピが掲載されている本です。
酒飲むと温まるじゃだめですかね。駄目ですよね。
その中に体を温めるドリンクレシピの項目があります。そこに唐辛子を入れるスパイスココアが出てきます。
唐辛子1本ドーン!見ただけでは分からないおいしさでした。
ココアの中に唐辛子が1本。ココアの甘いイメージからはかなり違和感のあるビジュアルです。
本には純ココアにはちみつで甘さをつけて、唐辛子とナツメグを使ったレシピがでていました。
なんでもココアに含まれるテオブロミンや、唐辛子に含まれるカプサイシンにより血行がよくなり冷えを解消する効果が期待されるのだとか。
純ココアで作るのは面倒なので、お手軽にミルクココアを使ってみました。
見ていても味はわからないので、まずは作ってみます。本では純ココアにはちみつで甘味をつけるやり方が出ていましたが、ここはお湯で混ぜるだけで出来るミルクココアを使いました。
唐辛子のカプサイシンは冷水にはほとんど溶けませんが、お湯やアルコール、油などに溶けます。なので辛い物を食べて大変な時はお湯か酒でなんとかしましょう。
まずはココアを溶かすお湯を作ります。水に唐辛子を入れ、沸騰してからしばらく煮たら出来上がり。
唐辛子は種を抜いて煮る。1、2本で十分。入れすぎると大変なことになるでしょう。
唐辛子を煮たお湯をカップに入れたココアに注ぎいれてよく混ぜ合わせます。
ココアの風味によく合うらしいので、本に書いてあったナツメグも入れておきます。冷えに効果があるらしいが、5g以上一度に摂取すると幻覚作用があるらしい。
ミルクココアは既に甘味がついているので、はちみつは使わず、本に書かれていたナツメグだけ追加して完成です。
唐辛子入りココア。罰ゲームではない。
ココアの香ばしい香りの中に、ほのかに唐辛子の鼻に当たる香りがしてきます。では飲んでみましょう。
大丈夫なのか?いざとなったら台所へ走る準備は出来ている。
おおっ、うまいなこれ!香りも辛さも違和感ないぞ。
唐辛子入りのココア、予想外にうまいです。唐辛子の風味がココアの甘さや香りと違和感無く混ざり、甘さの中にスッキリとした風味を作っています。そして唐辛子の辛さが後から徐々に広がってくる。
喉の奥から胃に向かって熱くなり、段々と体温も上がってくる感じがします。味の基本はココアではあるのですが、通常のココアとは違う別の飲み物です。
メキシコ料理にモーレといわれるチョコレートに唐辛子や玉ねぎ、にんにく、トマトなどの具材を混ぜ合わせたソースがあります。甘くて辛く、コクがある。この唐辛子入りココアもそれと味の方向は似ている気がします。
これはうまいですね。
本にも胡椒やシナモンを入れるレシピが出ていました。これは多分うまいだろう。
それらを見ていて思ったことがあります。入れられているスパイスはシナモンやカルダモン、ナツメグ、ショウガなどがほとんど。お菓子に使われることが多いスパイス類です。恐らく甘いココアにも合うに違いない。
では、通常お菓子に使わないようなスパイスをココアに入れるとどうなるのでしょう?それも、ココアとは対極にあるような和風のスパイスで。
気になったので色々やってみました。
様々な物の薬味に大活躍。七味唐辛子。
鼻に抜ける辛さが爽快。和からし。
寿司や刺身にはこれ。わさび。
うなぎ以外の料理も結構使えます。山椒。
最近は色々な物に使われます。柚子胡椒。
最近は都内でも見かけるようになった。かんずり。
結果については各写真をクリックして好きな物から見るか、順番に見てください。
七味唐辛子
最初にココアに入れてみるのは七味唐辛子です。
蕎麦やうどんには入れるがココアにはどうだ。
作り方は、ミルクココアの粉末に七味唐辛子を直接入れます。
あまり入れすぎてどうにかなると大変なので、小さじ1/2程度にしておきます。
ここに適当な量の熱湯を注ぎ、よく混ぜて完成です。ナツメグなどは入れないことにしました。
胡麻の香りが香ばしい。
出来上がったものは、唐辛子だけのものよりもやや香ばしい香りを感じます。七味は唐辛子、黒ゴマ、陳皮、山椒、麻の実、けしの実、青のり入り。香ばしさは黒ゴマあたりからでしょうか。飲んでみます。
まあまあイケるね。
唐辛子だけの物にくらべると、胡麻などの香ばしい味がして、そのあとに徐々に辛さを感じます。飲み始めよりも、しばらく時間を置いてから飲んだ方が辛く感じました。
唐辛子の辛味成分であるカプサイシンの融点は62度。熱湯を注ぐだけでも溶けだしているようですが、溶けだすには時間がかかる模様。もう少し多めに入れても良かったかもしれません。
いずれにしろ、粒のザラつきが多少気になりますが、唐辛子同様なかなかいけます。
オススメ度:☆☆☆
違和感:☆☆
体が温まりそう度:☆☆☆☆
体にいいかもしれない度:☆☆☆☆
練ってチューブに入れた物が広く使われていますが、粉からしだと香りや辛さがよりフレッシュです。
油を絞った後のからし菜の種を細かく砕いて乾燥させて作る粉からし。これをココアに入れます。
入れすぎないように少しずつ。
入れる量は同じく小さじ1/2程度。ミルクココアの粉末と混ぜ合わせてから熱湯を注いでよく混ぜます。
見た目は普通のココアと同じ。
できあがった和からし入りココアは、ココアの香りが少なくなり、鼻に抜けるからしの香りが混ざります。
結構鼻にくるね。
飲んでみると、ココアの甘さが減り、後から鼻に抜ける辛さが戻ってくる。時間が経ってくると鼻に抜ける辛さが強くなってきますが、徐々に減っていきます。
からしの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは揮発性が高いので、お湯に溶かしたすぐは辛味がきついですが、時間と共に消えたのでしょう。味そのものはなんだか薄くなり、あまりいい組み合わせではなさそうです。
一応、からしは漢方薬として神経痛やリュウマチなどの治療に使われることもあるらしく、血行促進効果もあるらしいので、飲んだら何かが何かしてどうにかなるかもしれません。
オススメ度:☆
違和感:☆☆☆
体が温まりそう度:☆☆
体にいいかもしれない度:☆☆☆
ココアの香りに対してワサビの香りがどうなるか。
ミルクココアと混ぜ合わせやすいように、すりおろした生わさびやチューブのワサビは使わず、粉わさびを使います。
わさびと言われて売られている物は本わさびをすりおろしたものではなく、ホースラディシュやレホールと言われる西洋わさびを粉末にして着色したものが多いです。これもそれ。
入れる量は他と同様に小さじ1/2程度。混ぜ合わせから熱湯を注いでよく混ぜます。
見た目はほとんど変化なし。香りもなんだか違う。練って香りをだしてから混ぜた方がよかったか。
お湯を注ぐとココアに海苔かゴマを足したような香りがしてきました。ワサビの辛味成分も和からしと同じ揮発性の高いアリルイソチオシアネートなのですが、なんだか香りが違います。
すりおろすなどして酸素に触れると辛味成分がでてくるので、よく練ってから入れた方がよかったのか?とにかく飲んでみます。
なーんか、味が薄いし大してからくもない。
飲んでみると、わさびの風味が多少するものの、大して辛くなくボンヤリとした味です。ココアの風味も薄くなり、変な味になりました。
一応、ワサビは抗菌作用があるので、飲むと悪い物を何かしてくれるかもしれません。そしてわさびにはスルフィニルという成分が含まれていて肌の状態を良くしてくれるらしいです。
ただし、本わさびにしか含まれていないそうなので、今回使った粉わさびではダメです。美容効果を狙うなら本わさびをすりおろして入れるのが良いようです。
オススメ度:マイナス☆☆
違和感:☆☆☆☆
体が温まりそう度:マイナス☆
体にいいかもしれない度:☆☆
ウナギを食べるときに使ってそのまま冷蔵庫の奥に忘れ去られる率が高いスパイス。牛肉やレバーを使った料理の時など結構色々使えます。
ミカン科サンショウ属のサンショウの木になる実。今回はその実を粉にした粉山椒を使います。
ちなみに山椒の生産量が一番多いのは和歌山県だそうです。山椒がミカン科だから?
山椒も入れる量は他と同時。小さじ1/2程度。熱湯を注いでよく混ぜます。
全く溶け込まず。香りは山椒が勝つ。
よく混ぜ合わせましたが、山椒の粉はまったく溶けません。細かい粒が浮いています。香りはココアよりも山椒の香りが強くします。
飲めるが舌触りがねえ・・
飲んでみると山椒の香りはするもののココアそのものの味はあまり変わりません。なによりも山椒の粉が口に当たり、ザラついて非常に飲み心地が悪い。時間と共に香りも無くなっていきます。イマイチです。
一応、山椒の辛味成分のサンショオールとサンショアミドは内臓の活動を良くして食欲を増進させるとか、血行をよくする効果があるらしいので、飲んだら体の中の何かが何かするかもしれません。
オススメ度:マイナス☆☆☆
違和感:☆☆☆☆☆☆
体が温まりそう度:☆
体にいいかもしれない度:☆☆☆
九州のお土産でしか手に入らなかったのが、最近は近所のスーパーでも売っているレベルの浸透度。
唐辛子と柚子と塩で作る調味料。昔はお土産か地方名産品売り場ぐらいでしか手に入らなかったですが、今は手軽に買える調味料になりました。
鍋物に、焼いた肉に、サラダにと色々使えるので常備しています。
入れる量は小さじ1/2程度で変わりません。熱湯を注いでよく混ぜます。
柚子か青唐辛子と思われる粒が少し浮く程度に溶けました。
出来上がったものは、主にココアの香りではありますが、奥に柚子の香りを感じます。
これ結構うまいな!
柚子胡椒を入れたココアは、ココアの甘さが無くなり逆に塩辛いです。柚子胡椒を作る際には塩をかなり使うので、その塩気が出たのでしょう。そして、喉の奥から辛さがきます。
もはやココアの味ではないですが、これはこれで美味しいです。辛さのある別の飲み物。具を入れてスープにしてもいいかもしれません。辛さがあって体が温まりそうです。
オススメ度:☆☆☆☆
違和感:☆
体が温まりそう度:☆☆☆☆
体にいいかもしれない度:☆☆☆
新潟方面にスキーに行った人からお土産でもらったりしませんか?
かんずりは新潟県妙高市の名産品。塩漬けした後に雪にさらした唐辛子を麹と柚子と塩で漬けて発酵させた調味料です。辛さと柚子の香り、麹の旨味が合わさりとてもおいしいです。これをココアに入れます。
見た目ほど辛くないです。マイルドな辛さ。
入れる量は他と同様。小さじ1/2程度。湯を注ぎよく混ぜます。
所々に唐辛子の粒が浮いている。
出来上がったものはココアの香ばしさが消え、どちらかというとホットミルクといった感じの香りになりました。
結構いいね!
飲んでみると、塩気があり元のミルクココアとは違う甘さがほんのりとします。そして後から辛さが出てくる。更に柚子の影響なのか、何か漬物的な独特の風味もあります。
ココアとは全く別の飲み物になりました。しかし、結構イケます。もう少し量を調整したり、別の物を足して調整するとかなりいい物になりそうです。
オススメ度:☆☆☆
違和感:☆
体が温まりそう度:☆☆☆
体にいいかもしれない度:☆☆☆
意外にイケる
ココアに和のスパイスの組み合わせ。総じてイマイチでしたが、柚子胡椒がなかなか美味しかったのには驚きました。ただ、あくまで個人の見解なので、試してみたけど辛いしマズいぞ!という方がいましたらスイマセン。
とりあえず、唐辛子とナツメグ入りのココアは一度試す価値はあると思います。興味のある方は本やネットで調べてやってみてください。体が温まります。
個人的には温まりたい時は燗酒飲めばいいじゃない、と思っています。唐辛子をピリッときかせたツマミを肴に。今夜もそうしそうです。
家に頂き物の辛そうな唐辛子粉末がある。そのうち気が向いたらココアに入れて飲んでみようと思います。