特集 2015年1月18日

ペン栽の愉しみ

ペン栽を鑑賞しよう。
ペン栽を鑑賞しよう。
どうも。私が『ペン栽』家元のきだてです。どうもどうも。
突然ですが、みなさんのご自宅・会社の机の上にペン立てはありますでしょうか?
もしあったら、その写真を撮って、投稿していただきたいんです。

とくに何か工夫するとか、難しいことは必要ありません。
とにかく普段使っているまま、ありのままのペン立ての姿を見せてください。
花は野にあるように。ペン立ては机にあるように。
1973年京都生まれ。色物文具愛好家、文具ライター。小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の人間がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文具を自慢する」という結論に辿り着き、そのまま今に至る。(動画インタビュー)

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『ペン栽』とはなんぞや

ペン栽とは、机の上にあるペン立てを盆栽のように鑑賞品として愛で、楽しむ風雅な遊びです。

ペンがギチギチに詰まって溢れださんばかりの、生命力みなぎるペン立て。
10年以上使ってる愛用の錆びたハサミが存在感を主張するペン立て。
あんまり使ってなくて埃が粉雪のごとくつもった侘びのペン立て。
なぜか耳かきが必要以上にささっているのもグッとくる。

どれも、美しいです。日常の美です。

実は以前に私と仲間とで『日本ペン栽展』というTwitter・雑誌連動の企画をやっていまして、そこで集まったものの中から「ペン栽ってこういうものだ」という例をご覧いただきましょう。
これぞ日常、と言いたくなるペン栽。
これぞ日常、と言いたくなるペン栽。
マーカーや修正テープ、カッターナイフなどの文房具と、それらが投げ込まれたコカコーラのプレゼント賞品であろうグラス。いいです。
ペン立てではないものが器に流用されているのを見るのも、ペン栽の楽しみのひとつです。
グラスの口がすぼまっていることで、文房具がきゅっと絞られた雰囲気なのがかわいい。

そしてなにより、ペン立て自体が、無くなりがちなガムテープの固定台として機能しているのが、実用性を感じさせます。
ガムテとペン立ての間に無造作に挟まれた計算機も味わい深い。
鮮やかな色彩と枯れ感の対比が美しい。
鮮やかな色彩と枯れ感の対比が美しい。
数年前に小学生の息子さんに仕様を伝えてつくってもらったレゴブロック製のペン立てだそうです。
原色の周りを黒のレゴがひきしめ、さらにそこにうっすらと積もった埃。
立っているペンがわりと稼働率の高そうなものばかりなのが、より静と動の対比を強めてくれます。
鋭さと勢いを感じさせるペン栽。
鋭さと勢いを感じさせるペン栽。
機能的なななめ投げ込みタイプの器から飛び出したペン類。
先端が傷むのを避けるためペン先をこちらに向けて入っているんだと思います。
この鋭さが素晴らしい。
アクリルの透明な器と相まって、なんともシャープで、はかない美しさを感じます。
あと、これ絶対ペンを取る時に手に刺さるだろう。
整った佇まいに、持ち主のキチンとした性格が感じられる。
整った佇まいに、持ち主のキチンとした性格が感じられる。
ペン立てというよりはリモコン立てと言うべきかもですが、これもまたペン栽なのです。
乱れ少なく、全体的に手前から奥にいくにつれて高くなっていくよう整えられた様子が美しい。
また、差し込まれたリモコンが活け花で言うところの「天・地・人」(高さの違う三点が三角形を描く、調和的な美しさ)の形をとっているのが見事です。

こんな感じで、みなさんが机で育てている自慢のペン栽を見せてください。
家元(きだて)が責任を持って、良い感じにほめます。
Twitterから「#ペン栽」というタグをつけてご投稿いただければ、家元が拝見しに伺います。

Twitterやってないよ、という方は、メールで[email protected]からでもOKです。
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