特集 2015年1月7日

豊川稲荷はおいなりさんの天国

手に垂れたタレが気になる。
手に垂れたタレが気になる。
お正月の初詣に愛知県の豊川稲荷に行ってきた。以前、当サイトでも紹介していて、寺なのに稲荷を祀っていて狐の像がすごい。

そして、稲荷だけあって周りのいなり寿司が充実していてとても良かった。天国であった。
1983年三重県生まれ、大阪在住の司法書士。
手土産を持参する際は消費期限当日の赤福で受け取る側に過度のプレッシャーを与える。

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> 個人サイト owariyoshiaki.com

聞いてたんとちゃう

豊川稲荷の「霊狐塚」がすごいという当サイトの記事を読んでから豊川稲荷が気になっていて、お正月に愛知に来たので喜んで向かった。
豊川稲荷の「霊狐塚」がすごい(ほそいあやさんの記事より)
豊川稲荷の「霊狐塚」がすごい(ほそいあやさんの記事より)
日本三大稲荷に数えられる豊川稲荷は狐の像がたくさんあって異世界っぽい。これはぜひ見てみたい。
すごい現実感。
すごい現実感。
ウキウキ気分で行ってみるとすごい人混み。「狐エリアは人が少なめ」と書かれていたが狐エリアに入るのに行列しなきゃいけないレベルの混雑。

地元っぽい人が「ここって、こんなに混んでたっけ…?」とか言っていた。
きつねさんがアピールされ始めているのかもしれない。関係ないけどコンソメで手を作った、コンソメパンチを思い出した。
きつねさんがアピールされ始めているのかもしれない。関係ないけどコンソメで手を作った、コンソメパンチを思い出した。
完全に狐より人のほうが多い。大勢でそれより少ない数を「多い多い」と見て喜んでいて不思議に思う。

私は(人が)多いと言って退散し、家に帰ってほそいあやさんの記事をもう一回読んだ。よかった。
ジャラジャラーって、パチンコ球が飲み込まれていく機械みたい。
ジャラジャラーって、パチンコ球が飲み込まれていく機械みたい。
そもそも正月三が日に来たのがまずかったのかもしれない。ちょっと今回は失敗だったかと思ったのだけれど、それでは終わらずにいなり寿司が凄く良かったんです。
あと、境内には「神秘」が売られていた。
あと、境内には「神秘」が売られていた。

主役に躍り出たいなり寿司の美味さよ

ウインナーの天ぷらっぽい見た目。
ウインナーの天ぷらっぽい見た目。
豊川稲荷は不完全燃焼な感じで後にしたが、その後のいなり寿司天国で大満足した。中でも一番美味しかったのがこれ。「大葉天ぷらいなり」。
ふぁっ、ふ、ふまい!!!!ってなった。マジ美味い。
ふぁっ、ふ、ふまい!!!!ってなった。マジ美味い。
商店街の中で物珍しさに惹かれて買った稲荷ずしの天ぷらが尋常じゃない美味しさ。カリッと衣を噛むと小籠包のスープの様に大葉の香りが溢れて、ムフーッっと鼻腔を通る息が美味い。畳み掛けるように広がる衣の甘さが幸せで包み込む。
揚げる前のいなり寿司のウインナー感すごい。
揚げる前のいなり寿司のウインナー感すごい。
すごいすごいすごい、地味な存在のいなり寿司がこんなイロモノっぽくされてるのに、衝撃的に美味い。ここのいなり寿司、凄いぞ…!と息巻いて食べまくってきた。

マニュフェストとしてのいなり寿司

豊川稲荷に入るまでに見ていたが、いなり寿司を売っているところが凄く多い。稲荷→狐→狐の好物いなり寿司。という事と、いなり寿司発祥の地という説があるのも理由なのだろう。
顔出す所、そこかよ。
顔出す所、そこかよ。
しかしそれ以上に大きいのが、現・豊川市長が選挙の際に「いなり寿司をブランド化する!」と言うことをマニュフェストに掲げたから、もうなんかすっごくいなり寿司を推しているらしい。
狐さんへのお供えはいなり寿司ではなく小銭。
狐さんへのお供えはいなり寿司ではなく小銭。
マニュフェストって「挨拶をしっかり」くらいの、掲げるだけ。みたいな感じになってるけれど実現してくれる人もいるんだ。政治って、選挙って大事だな。と、いなり寿司で味わう事になろうとは。
多様性出まくり。ゆず、抹茶、一味、大葉、竹炭、味噌、ふつう。らしい。
多様性出まくり。ゆず、抹茶、一味、大葉、竹炭、味噌、ふつう。らしい。
そして推されると増えるいなり寿司達。名物がある地域って名物の店じゃなく、デザートとか出したほうが意外に売れそう。とか思っていたのだが、今回わかった。同じ店がいっぱいあるのがいいんだ。密集がポイントだ。
海苔みたいだけどいなり寿司。味はふつう。一味味が美味かった。
海苔みたいだけどいなり寿司。味はふつう。一味味が美味かった。
いなり寿司屋一件だと絶対揚げようとか色んな味作ろうとしない。密集して差別化を目論んでの多様化が更にその名物を名物たらしめていく。ちょっとおかしくなってるくらいが名物として楽しい。

単純にいなり寿司揚げただけのものってこの土壌が無いと買おうと思わない。良い、名物とは倒錯である。いいぞ、豊川いなり寿司。

妙ちくりん美味い

おきつねバーガー気になる。でもわさびいなりの下に「いなりたべたりない」って書いてるのがもっと気になる。
おきつねバーガー気になる。でもわさびいなりの下に「いなりたべたりない」って書いてるのがもっと気になる。
もう豊川ではちょっと考えてたら普通が何かわかんなくなってきちゃった。みたいな商品がいっぱいあって良い。
油揚げでとんかつを挟んだ「おきつねバーガー」
油揚げでとんかつを挟んだ「おきつねバーガー」
こちらは油揚げでとんかつを挟んだハンバーガーという、タンパク質を揚げたものをタンパク質を揚げたもので挟んだ食べ物。

お好み焼き定食を「炭水化物と炭水化物だから一緒に食べるのはオカシイ」とか言う人は食べられないのではないかと思うものである。
茶色い表面に白い断面が三枚続く食べ物。
茶色い表面に白い断面が三枚続く食べ物。
食べてみると肉厚の油揚げが肉っぽい。パンのような肉を受け止める役割がいなくて、畑の肉と豚の肉が、肉っ!肉っ!肉っ!って攻めてくる。凄い食べ応え、パンチ力である。

いなり寿司とセットにしたらなんでもあり

色々美味そう、だが、みそかつ稲荷…?
色々美味そう、だが、みそかつ稲荷…?
「おきつねバーガー」を売っていた店では「みそかつ稲荷」というものも。もうなんでもあり、名古屋全体的な名物まで巻き込んで観光客を根こそぎ持って行く気だ。
持って行かれてる。
持って行かれてる。
もちろん、まんまと策にハマって買ってきた。みそかつ稲荷、食べてみるとまるでとんかつと味噌いなり寿司を一緒に食べているような味。

味的には一体化させた恩恵はあまり見えないが名物同士が一度に楽しめるというエンタテインメント性はたまらない。名探偵コナンとルパン三世が出る映画、みたいなサービス精神を楽しむ存在でうれしさはかなりのもの。

先鋭化していくいなり寿司

色々食べてきているが油揚げばかり。これからも油揚げが続くよろこび。
きつねのお面してるとベイビーメタルっぽい。と思いました。
きつねのお面してるとベイビーメタルっぽい。と思いました。
続きましては「いなりのコロッケ」。コロッケ。コロッケ?!内容想像できないけど食べたい。必ず美味いだろうそれは。
うわあああ、予想以上に美味そう。
うわあああ、予想以上に美味そう。
きた、完全に美味いの来た。シューシューと揚げたての音がなっているうちに八丁味噌のタレに、チュンッ!って漬け込んで出てきたのがこれ。美味しい、もう美味しい。
予想外の内容物
予想外の内容物
熱いかな…?心配しながらも思い切って一口。おおおおお、炭水化物だあああ。まさかの中身がマッシュポテトとご飯(とウズラの卵)。

まさかここまで突き抜けた炭水化物で攻めてくるとは。この英断の前には数多の辛苦があっただろうと偲ばれる(炭水化物と炭水化物は合わないとかいう人とか)。それを超えて生まれたいなりコロッケと、それに出会えた幸せ。

ありがとう、いなり寿司。ありがとう、豊川市長。

そしてベーシックこそが至高

こう、イロモノが多いのも、そもそもがしっかり美味いから。ここの油揚げは食感がしっかりしていて肉感が強い。ぎゅっと噛むと跳ね返してくる歯ごたえ、滲み出る美味さ。
油揚げを焼いて醤油塗ってネギを挟んで海苔で包む。
油揚げを焼いて醤油塗ってネギを挟んで海苔で包む。
ただ焼いてネギを挟んで食べるだけでも満足感が高い。ネギソースのポークステーキを想像して欲しい。ほぼそれ。それがこれ。
ヤマサのちくわも近所の名物なんだね。
ヤマサのちくわも近所の名物なんだね。
その他にちくわのヤマサのお店が参道に3箇所くらいある。ちくわ揚げたてを食べられたり、参道の楽しさがハンパじゃない。
豊橋は日本一の大葉の産地(右上)。豊橋は日本一のうずら卵の産地(左下)。ちくわといなり寿司は…?
豊橋は日本一の大葉の産地(右上)。豊橋は日本一のうずら卵の産地(左下)。ちくわといなり寿司は…?
そして、もう何があっても驚かない。「ちくわ稲荷寿し」という商品が特にプッシュされるわけでもなく何気なく売られていた。

開けたらきっと、ちくわがドンとあって中にいなり寿司が詰まってるか、いなり寿司かと思ったら中身全部ちくわなんだぜ。
左に偏っていてスマン。
左に偏っていてスマン。
と、思いながら開けたらちくわが普通に、いなり寿司の具。あっ、そう、そうだよね。と思いながら食べると美味くてビックリする。
ちょっと見てよ、このジューシーさ。ジュワって、こんなにもっ!ってなる美味さ。
ちょっと見てよ、このジューシーさ。ジュワって、こんなにもっ!ってなる美味さ。
こんなに甘いお出汁を含めるものなのかよ。と目を丸くしていると見える。ちくわの穴から更に美味しい未来が見える。ブリンっとした歯ごたえのちくわがいなり寿司の、具に、合う…!

もうなんか凄いですね、全方位的に、どこをとっても美味いですわ、豊川稲荷のいなり寿司。

どんどん盛り上がれ新興B級グルメたち!

予想外の混雑で出鼻をくじかれた豊川稲荷観光でしたが、もうそれを補って余りあるいなり寿司の美味さであった。

まさかこんなに美味いいなり寿司が密集しているとは。名物化するということの力を知った。

地域で盛り上げよう!みたいなノリの新興B級グルメみたいなのをちょっと舐めていたところがあったんだけれど、これからはもうバンバンやって超盛り上げてほしいと思った。密集して変な方向に多様化しようぜ、食べ物たち!
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