
中の液体を変えて見せる大五郎マジック
大五郎、それは最も安価なポジションに属する焼酎だ。


陰影にたたずむ大五郎

名前のこともあってか、なんだか気の置けない友達のようでもある大五郎。個人的にお酒は飲まないのだが、それでもなんとなく親しみを覚える。
いくつか大きさがある中、今回用意したのは最大である4リットルのボトル。そのでかさゆえ存在感があり、そこにあるだけでなんとなくおかしく思える愛嬌がある。
いくつか大きさがある中、今回用意したのは最大である4リットルのボトル。そのでかさゆえ存在感があり、そこにあるだけでなんとなくおかしく思える愛嬌がある。


眉毛が濃そうな大五郎


実はウイスキーの会社が作ってた

そんな大五郎、空になってしまったからと言って捨てるには惜しい奴だ。そのペットボトルを活用してみようではないか。
まず思いつくのは、飲み物を入れること。飲み物が入っていたわけだから自然な活用法だろう。
まず思いつくのは、飲み物を入れること。飲み物が入っていたわけだから自然な活用法だろう。


入れたのはあくまで水


ラッパ飲みすると一気にダメな感じに

中に水を入れてマイボトルの要領で飲んでみる。エコな感じは全くせず、飲んでる者を一気にダメにさせる。
おかしい、水を飲んでるだけなのに。ボトルのでかさと毛筆の大五郎が相まってかもし出す、まずい雰囲気。元々の大五郎が水と同じく透明であることもストーリーを強化させる。
おかしい、水を飲んでるだけなのに。ボトルのでかさと毛筆の大五郎が相まってかもし出す、まずい雰囲気。元々の大五郎が水と同じく透明であることもストーリーを強化させる。


水以外で検証したい


緑茶に生まれ変われ、大五郎よ

水だから焼酎みたいに見えてまずいのか。ならば他のにしてみよう。たまたま家にあった緑茶のペットボトルを移し替えてみる。


緑茶じゃないものに生まれ変わった気がする

緑茶にはサポニンという物質が含まれていて、それが泡立ちの原因となる。さっき調べて知った説明で、まずは言い訳したくなるような状況になってしまった。
入ってるのはあくまで緑茶。ただ、水を入れたときとは違う方向でまずいことになってしまった。
入ってるのはあくまで緑茶。ただ、水を入れたときとは違う方向でまずいことになってしまった。


中身は緑茶です


緑茶です

大五郎を外に連れ出し、太陽の光にさらされて透明感が高まると、その液色と泡立ちへの不信感がさらに募る。
室外機の前や電柱のそばというロケーションは、物語をさらに加速させる。ここでも大五郎という焼酎性が不安なストーリーをかき立てるのだ。
室外機の前や電柱のそばというロケーションは、物語をさらに加速させる。ここでも大五郎という焼酎性が不安なストーリーをかき立てるのだ。


さらに雑なロケーションでテンションMAX

雑草の生えた地面に転がすと、もう完全に言い訳できない状況が浮かび上がってくる。そこにあるのは大五郎ではなく、もはや危険物だ。


シアトル系コーヒーショップ VS 大五郎

緑茶ではちょっとしたビジュアルショックがあったが、続いて試してみるのはスターバックス。ここでは持ち込んだマイボトルに購入したドリンクを注いでくれるのだ。


意志を持った酔っぱらいのようにも見える

ここで言うマイボトルとは、もちろん大五郎。ホスピタリティに定評のあるスターバックスだが、その懐を探る試みにもなりそうだ。


スタバでは以前の記事でこういうことも試した

店内でアイスコーヒーを注文し、「あの、こういう容器でも大丈夫ですか…?」ともじもじしながら見せると、店員さんは時間帯責任者的な別のスタッフに確認。緊張が走る瞬間だ。
しばし待ったあと「はい、大丈夫です!」と笑顔で返答が。やめてくれ、そんな爽やかさ出さないでくれ。
しばし待ったあと「はい、大丈夫です!」と笑顔で返答が。やめてくれ、そんな爽やかさ出さないでくれ。


戦いから帰還した男の姿

結果、大五郎のマイボトル化に成功。中に入っているのは焼酎ではなく、スターバックスのアイスコーヒーだ。
店員さんには「その入れ物ですが、中身のコーヒーはトールサイズでよろしいですか?」と私が注文した量についても確認された。何かの間違いかもしれないと、念のため確かめてくれたのだろう。
店員さんには「その入れ物ですが、中身のコーヒーはトールサイズでよろしいですか?」と私が注文した量についても確認された。何かの間違いかもしれないと、念のため確かめてくれたのだろう。


図々しくイルミネーションをまとった大五郎

さらにはアイスコーヒーは100円で同量のおかわりができること、それを今すぐ注文して倍の量にできることまで勧めてくれた。
そんな接客に対して僕ができたのは「いや、大丈夫です…」と、か細い声で辞退することだけだ。親切心で言ってくれてるほど、こちらのメンタルは削られていく。
そんな接客に対して僕ができたのは「いや、大丈夫です…」と、か細い声で辞退することだけだ。親切心で言ってくれてるほど、こちらのメンタルは削られていく。


お前、気取ってコーヒー入れてるけどさ


醤油に見えるんだよ

スタバのホスピタリティに打ちのめされた私だが、よくよく大五郎を見つめ直すと発見があった。中身はコーヒーなのに、醤油に見えるのだ。
緑茶に続く、大五郎ならではのイリュージョン。大五郎のペットボトルにコーヒーを入れると醤油に見える。価値はともかく、人類未踏のディスカバリーがそこにあったのだ。
緑茶に続く、大五郎ならではのイリュージョン。大五郎のペットボトルにコーヒーを入れると醤油に見える。価値はともかく、人類未踏のディスカバリーがそこにあったのだ。

命を吹き込まれた大五郎
ここまで、大五郎と一緒にいろいろするうちに、不思議な感情が浮かび上がってきた。大五郎に対する愛着のようなものが湧いてきたのだ。
言われてみれば、焼酎なのに「大五郎」という人間らしい名前がついているではないか。
言われてみれば、焼酎なのに「大五郎」という人間らしい名前がついているではないか。


大五郎や~

4リットルサイズのペットボトルは、ちょうど赤子のようなサイズ感もある。試しに両手で抱っこして、「大五郎や~」と言いながらゆらゆらさせると、そこには命が芽生え始める。


大五郎、寒くないかい?


おやおや、もう眠くなったのかな

おくるみを着せればさらに高まる赤ちゃん性。音として聞こえなくても、バブバブ言ってる気がしてくる。
同じランクの焼酎である「ビッグマン」ではこうは行かない。ペットボトルの活用術が、大五郎という命名ならではの方向に転がり始めたのだ。
同じランクの焼酎である「ビッグマン」ではこうは行かない。ペットボトルの活用術が、大五郎という命名ならではの方向に転がり始めたのだ。


大五郎や~

知人宅でベビーカーを借りて乗せたところ、ちょうどいい具合におさまる大五郎。これで一緒にお散歩に出かけたら、さぞ楽しいだろう。


おー、よかったなあ、大五郎


大五郎や~

大五郎をあやす私を見て、知人が毛糸の帽子を出してきてくれた。よく似合うね、これなら頭も寒くないね。
このまま連れ出したら、すれ違う人もきっとみんな微笑みかけてくれるだろう。中には初対面なのに「あら~、大五郎ちゃん」と声をかけてくれる人もいると思う。名前がわかりやすいからだ。
こうして大五郎をあやすのは楽しいのだが、だんだん何かが足りないような気がしてきた。それは手足だ。
このまま連れ出したら、すれ違う人もきっとみんな微笑みかけてくれるだろう。中には初対面なのに「あら~、大五郎ちゃん」と声をかけてくれる人もいると思う。名前がわかりやすいからだ。
こうして大五郎をあやすのは楽しいのだが、だんだん何かが足りないような気がしてきた。それは手足だ。


これでも一応、試行錯誤があった

ならば作って付ければよい。そういう気軽なカスタマイズ性も大五郎のよさだろう。


大五郎や~

付けてみると、急に成長した感じがする大五郎。また1つ人格が加わったようにも見える。ガムテープと針金で作ったお粗末さにも関わらず、予想以上に大五郎感を出してくる大五郎。


あうあう


かわいいね

成長したとは言え、帽子をかぶせて床に寝ころぶ姿はやっぱりまだまだ赤ちゃん。動くわけではないけれども、じたばたしているように見えてくるのがすごい。
テディベア風に座らせるのも愛らしい。かわいい盛りの大五郎がそこにいる。
テディベア風に座らせるのも愛らしい。かわいい盛りの大五郎がそこにいる。


大五郎や~

1人で立つのはまだ早いが、意外とつかまり立ちならできる。その頼りないもたれ具合を見ていると、自然に応援したくなってくる。がんばれ!大五郎!







双子化した大五郎の中身


そろそろ目を覚まそう

焼酎のペットボトルであることを超えて、いつしか心をほっこりさせてきた大五郎。もはや君は単なる容器ではない。
私はお酒を飲まないので、大五郎の中身は水のペットボトルに移して知人にあげた。水と間違えないようにテプラを貼ったら、妙に怪しい雰囲気になった。
15分くらい何か結論めいたものがないか考えたが特にない。
私はお酒を飲まないので、大五郎の中身は水のペットボトルに移して知人にあげた。水と間違えないようにテプラを貼ったら、妙に怪しい雰囲気になった。
15分くらい何か結論めいたものがないか考えたが特にない。
