特集 2014年8月8日

メロン帽子をかぶりたい

避暑地で過ごす夏、帽子は欠かせません。
避暑地で過ごす夏、帽子は欠かせません。
皆さんはメロン帽子をご存知でしょうか。

山の部分が半球型でつばが巻き上がった形をしているフェルト製の硬い帽子、ボーラ―ハット。

日本語では山高帽とも呼ばれますが、そのまるい形からドイツやフランスでは『メロン帽』と呼ばれているそうです。

そんな説明とは一切関係なく、私がかぶりたい『メロン帽子』はメロンの皮の帽子です。
1980年北海道生まれ。
気が付くと甘いものばかり食べている偏った食生活を送っています。


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幼い頃の夏の思い出

先日、北海道に住む親戚からメロンが送られてきました。

子供の頃、ひと夏に一回くらいはスイカやメロンを半分に切って中をくり抜いたものを『帽子』と称して頭にかぶって遊んだなぁ…と、ふと思い出しました。
半分に切ったスイカやメロンを食べて
半分に切ったスイカやメロンを食べて
皮を頭にかぶって遊んだものです。
皮を頭にかぶって遊んだものです。
最近「ボールペンだけで描ける簡単&かわいいイラスト」というテキストで練習していたのでイラストが描ける気分になっていたのですが、全然ダメでした。

それはさておき、てっきり誰もがやっていた遊びだと思っていたので私のゲスな思惑では「懐かしくて共感できる企画で好感度アップ」となる予定でしたが、デイリー編集部の林さんはそんな遊びしていなかったそうです。

懐かしさもなければ共感もできない、好感度も上がらない結果になりそうですが、メロンが傷まないうちにやっておきたいと思います。

メロン帽子の作り方。

メロン帽子がピンと来ない皆さんに、作り方をご説明しましょう。

まずはメロンをご用意ください。
「私が作りました」みたいな感じですが、作っていません。
「私が作りました」みたいな感じですが、作っていません。
半分にカットしたメロンを、
半分にカットしたメロンを、
食べます。
食べます。
私の頭にかぶせることを考え、幅が広く取れそうな縦方向にナイフを入れました。

たとえ頭にかぶらないとしても、メロンは下半分の方が甘みが強いので、敢えて半分ずつで味に変化を付けたい場合以外は縦にナイフを入れるのがいいと思います。
食べ進むうちに
食べ進むうちに
目が死んできた。
目が死んできた。
死んだ目で写真を撮ったらブレていました。

甘くておいしいメロンですが、ひとりで半分も食べるとだんだん苦しくなってきて目が死んできます。「過ぎたるは及ばざるが如し」とはこういうことかもしれません。

美味しいものはひとり占めしたりせず皆で分け合って食べた方がいいという、当たり前だけど大切なことを学びました。
ギリギリまで実をそぎ取ったメロンを
ギリギリまで実をそぎ取ったメロンを
数時間冷蔵庫に入れておきます。
数時間冷蔵庫に入れておきます。
乾燥させるのが目的なのでラップはかけないこと、お皿に置くと家族が「メロンがある!」とぬか喜びしてしまうかもしれないのでなるべく雑に置いておくことがポイントです。

乾燥しやすいように頑張って薄くしたのですが、ひとり占めしている上に皮ギリギリまで食べているすごく意地汚い人に見えますね。
ほどよく乾いたら、メロン帽子の完成です。
ほどよく乾いたら、メロン帽子の完成です。
別に帽子の出来が悪いことを恥じてこうべを垂れているわけではなく、正面を向いて写真を撮ったらあまり帽子が目立たなかったからです。

冷蔵庫から出した帽子はひんやりして気持ちよく、また、当たり前ですが頭の上から漂う薄いメロンの匂いが鼻腔をくすぐります。

そうそう、こんな感じだった!

幼い日の記憶が甦ってきました。

家でやったら「食べ物で遊ぶな!」と母に怒られそうな気がしたので、孫に甘い祖父母の家に遊びに行った時にやっていたことなどが、走馬灯のように頭をよぎります。
天国のおじいちゃんおばあちゃん、孫は30過ぎても同じことやってますよ。
天国のおじいちゃんおばあちゃん、孫は30過ぎても同じことやってますよ。
絵日記風にしてみましたが、祖父母のイラストはテキストのお手本のままなので本人にはまったく似ていません。

大人の工夫を施したメロン帽子。

これだけでもかなり満足ですが、あの頃から二十数年の時を経て人生経験を積んだことによる工夫を施してみたいと思います。

ほら、帽子とは言っていますが、若干河童の頭のお皿っぽくも見えるじゃありませんか。私の頭の大きさのせいかもしれませんが。

そんなわけで、河童のお皿的メロン帽子がおしゃれで機能的なメロン帽子に生まれ変わりました。ご覧ください。
避暑地へのお出かけの際の紫外線対策に。
避暑地へのお出かけの際の紫外線対策に。
陽射しが強い夏、帽子はマストアイテム。
陽射しが強い夏、帽子はマストアイテム。
『避暑のため軽井沢にやってきた、紫外線対策に余念のない美意識の高い女性』という、説明しなければ多分誰も分からない設定です。

念のためどの辺がおしゃれで機能的なのかを説明しますと、
陽射し対策。機能性。
陽射し対策。機能性。
後ろにリボン。おしゃれ性。
後ろにリボン。おしゃれ性。
メロンの皮同士を縫い合わせてつばを取り付け、これだけだと味気ないので後ろ側にリボンで装飾を施しました。

このように、シンプル極まりなかったメロン帽子がつばが付いたことで機能性を、リボンによってファッション性をも兼ね備えた大人の叡智の結晶となりました。

問題点は、機能性を高めるためにつばを付けたものの、乾燥と皮同士を縫い合わせたことにより小さくなり、「かぶる」というより「頭の上に乗ってる」という状態になってしまったこと。お気付きかもしれませんが、つばの日除け効果がまったく生きていません。
よく見なくても、つばがまったく効果を成していない。
よく見なくても、つばがまったく効果を成していない。
とはいえ、頭頂部の頭皮を直射日光にさらさずにすむので、まったくのノーガードでいるよりは涼しいと思います。
頭皮を守ってくれる。かぶれないのでピンで止めて固定しています。
頭皮を守ってくれる。かぶれないのでピンで止めて固定しています。
あと、乾燥させた後でもうっすらメロンの匂いを感じられ、心なしか普段よりも虫が寄って来た気がします。

この夏、自然と触れ合いたい方、帽子が無くて困っている方や帽子は無いけどメロンならあるという方に是非おすすめです。

私も、軽井沢の別荘に行くときにはメロン帽子を持参しようと思います。

軽井沢に行く予定もないし、そもそも別荘持ってませんけど。

手芸の素材としてのメロン

乾燥させればかなり軽くなるし、針と糸で皮同士を縫い合わせることもできて接着剤も使える等加工が容易で、メロンの皮は実は手芸の素材として優れているのではないかと思います。

帽子はハードルが高いという場合、小物を作ってみるのもおもしろいかもしれません。

問題は耐久性が低いことと、腐敗のリスクがつきまとうこと。

スイカ帽子もかぶってみましたが縫ったり貼ったりの加工がしにくいので、どちらの帽子がいいか悩んでいる方はまずメロンから挑戦してみてはいかがでしょう。
スイカ帽。避暑というより、これから現場で働く人みたい。
スイカ帽。避暑というより、これから現場で働く人みたい。
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