特集 2014年7月16日

国語辞典の語釈をたよりにコロッケをつくる

小麦粉、卵、パン粉の順番で悩む

小麦粉、卵、パン粉の順番が重要(らしい)
小麦粉、卵、パン粉の順番が重要(らしい)
小判形に成形したタネに、小麦粉、卵、パン粉をつける。小麦粉、卵、パン粉をつける順番は適当でいいのか、それとも順番があるのか? で、またつまづく。

ただ、よくわからないものの、パン粉をまぶす。ということがどの辞書にも書いてあったことを考えると、卵にパン粉をつけるのだろう。

そうすると、卵、小麦粉、パン粉だとパン粉がちゃんとつかない感じがするので、小麦粉、卵、パン粉の順番でつけるのではないだろうか?
辞書では「小麦粉、卵、パン粉」の順番で書いてある(『新版小学国語辞典』教育同人社)
辞書では「小麦粉、卵、パン粉」の順番で書いてある(『新版小学国語辞典』教育同人社)
この順番があってるのか間違ってるのかわからないけれど、まあ、間違ってても食べられないものはできないだろうから、国語辞典に書いてあるとおりにつくる。
じょっわー
じょっわー
油の温度は皆目見当がつかないのだが、ガスコンロに「揚げ物センサー」がついていたのでそれを活用することに。

ここで「ズルい」とかそういうふうに思った人は、もうちょっと肩の力をぬいて、おおらかなものの見方をしないと早死にしますよ。

国語辞典のコロッケ、ついに完成

さて、肝心のコロッケを揚げる時間。これもまったく不明。5分ほどすると、泡があまりでなくなってきて、コロッケの色が変わってきた。もういいかな? と、引き上げる……。
できた……
できた……
ついに完成……したものの、コロッケは油の中でなぜか爆発して中身が一部流出していた。原因は不明。

おそらく、いまgoogleで「コロッケ 爆発 なぜ」で検索すれば答えがでるだろう。しかし、これは答えを求める企画ではないので、あえて検索しない。

素材の味がする

70冊よれば文殊の知恵! 国語辞典でもコロッケつくれたぞ!
70冊よれば文殊の知恵! 国語辞典でもコロッケつくれたぞ!
さっそくコロッケを食べてみる。
うめぇ!
うめぇ!
コロッケがうまい、なんてこと、世の中のほとんどのひとが知っている事実なわけだけど、それでもあえていいたい。このコロッケうまい。破れた部分なんか全然きにならなかった。

ちなみに、コンビニで売っていた出来合いのコロッケを買ってきて並べて比べてみた。
左がコンビニのコロッケ、右が国語辞典コロッケ
左がコンビニのコロッケ、右が国語辞典コロッケ
ぼくのコロッケはジャガイモ、タマネギ、ひき肉など、それぞれの素材のうま味がわかる感じだけど、コンビニのコロッケはすこし甘みがつよく、タマネギやひき肉の存在感があまりない。

どっちかというと……国語辞典コロッケの方がうまいな。

国語辞典でもコロッケはつくれる!

以上、国語辞典の語釈だけをたよりにコロッケをつくってみた。最終的にはなんとかできたものの、分量や調理時間が書いてないのは厳しかった。

ただ、国語辞典の語釈だけで、ここまでコロッケが作れるとは思わなかった。

「国語辞典はどれも同じ」というような偏見を持っている人も多いかもしれない。

しかし、コロッケひとつとっても、辞書によってこれだけ語釈の違いがあり、どれも同じなんて簡単には言えないほどの個性があることがわかった。

また、最新のものだけではなく、古い辞書を調べることで、その言葉やものが社会の中でどのように受容されてきたのかの変化を大まかに知ることもできる。

結論としては「国語辞典やばい」ということだろうか。
やば-い [形]〔俗〕 危険や悪い事が起こりそうな形勢だ。あぶない。「―仕事」「みつかると―」▽品の無い言い方。ならず者の隠語から。近年は「すごい」(2)の意味でもつかう。[派生]-さ

岩波国語辞典第七版
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