ゴムホースがライトセーバーになる
「スター・ウォーズ」を観たことがなくても、ライトセーバーの名前は聞いたことがあるという人は多いのではないだろうか。
同シリーズにおいて、銀河系の秩序を守るジェダイの騎士が扱う光線剣だ。戦闘時には柄から長さ約1メートルの光の刀身が放たれ、そのすさまじい熱エネルギーをもって物体を切り裂く。
選ばれしジェダイは、このライトセーバーとフォース(内なるパワーみたいなもの)を駆使して戦うのだ。
こんなふうに
どうだろう、ライトセーバーで戦っているように見えないでしょうか?
納得のいかないスターウォーズファンの方もいるかもしれないが、「見える」ということで話を進めたい。
本物のライトセーバーはそれぞれの騎士が自ら部品を集め、自力で組み上げるらしい。そんなジェダイの掟にならい、ライトセーバーの材料を東急ハンズに買いに行った。
その材料とはこちら
ゴムホースだ
1500円でジェダイになれる
1mくらいの長さにカットしたゴムホースだ。これがおれのライトセーバーである。ちなみに4本1500円くらいだった。ちょっと高めのランチくらいだ。ジェダイになれるなら安いもんである。
要するに、このゴムホースを振りまわしてブレさせることで、ライトセーバーのような写真が撮れるのではないかと思ったのだ。
さっそく、やってみよう。
そりゃ
へにょ~
失敗。周囲が明るいのでうまくブレなかったようだ。シャッタースピードを遅くしてみよう。
遅くしすぎた。塩梅が難しい
絞り値を少しずつ変えてみるが、なかなかうまくいかない。微妙な調整を繰り返し、ゴムホースがライトセーバーになる最適解を探っていく。
ジェダイもフォースを操るために厳しい修行を積むと聞くが、それと同じだ。頑張っているのは本人ではなく、カメラ側だけど。
暑いので木陰で修行
そんなこんなで10分くらい試行錯誤。なんとかライトセーバーみたいな写真が撮れるようになった。
おお、ジェダイ!
ついに、ホースにフォースが宿った。やったぞ!
ということで、撮りたい写真も撮れたし、言いたいダジャレも言えた。満足したので帰ろうしたその時、宇宙の秩序を乱すシス(悪者)が現れた。
暗黒面に落ちたアンドウスカイウォーカー
宇宙戦争イン新宿
でも、止まるとゴムホース
ブーン、ブーン
素振りに精を出す草野球友達みたいにも見えるけど、ジェダイ
白昼堂々、ライトセーバーでおっさん同士が殺し合う様は狂気だが、実際はゴムホースなので問題ない。
殺し合い中
わーい
わーい
ハリウッド顔負けのアクションを見せるアンドウ
しかし、やわらかいゴムホースとはいえ当たるとけっこう痛いので、相手にぶつけないよう十分な距離感をとることが重要だ。両者の気づかいによって成立する、宇宙一安全な殺し合いである。
当てないよう注意
突然、回転する安藤
ハンマー投げの選手のように回転し、ライトセーバーの風車をつくり出す安藤。うかつに近づけばバラバラに切り刻まれてしまう。おそろしい戦法を編み出したものだ。
負けじと回転
ほどなく目が回り
崩れ落ちる安藤
チャンスだ
こうして、宇宙の平和は守られた
フォース(ホース)と共に在れ
子どもの頃、古くなった蛍光灯でスターウォーズごっこをやったら親に危ないと叱られた。だが、ゴムホースなら安全に遊べる。ホースの加護があれば、誰でもジェダイになれるのだ。