なるほどなぁ。
だからこんなに魅力的なのか。
ゴジラは「核兵器」の化身だが、ゾンビは死の化身なのである。
僕もゾンビみたいな存在を考えてみたい。
要は、ゾンビのような「死の象徴」が走って追っかけてくればいいのだ。
そんな思いから開発したのが、記事冒頭の「おはカー」である。
まごうことなき「死の象徴」であるお墓に、自走機能がついている。
構造的には、ゾンビと全く同じだ。ウォーキングデッドだ。
作り方を紹介させて頂きたい。興味ないなんて言わないでほしい。
この方法ならば、たいがいのものをラジコンにすることができるのだ。
まず土台となるラジコンを探す。
条件は、パワフルで、機構をいじりやすく、天辺がたいらなものである(上にお墓がのっけやすいから)
タミヤのオフロードラジコン、ランチボックスが最適でした。
いくつになってもラジコンはドキドキする。
甥っ子がきたら、ひざ振るわすぐらい自慢してやろう。
続いてホームセンターに向かう。お墓のボディになるものを探す。
プラダンがよさそうだ。
軽いし、強度もありそう。
180cm×90cmの板を3枚買った。
そして今回の工作のかなめ、フロアシートを買う。
どこのホームセンターでもあるし、柄が豊富!
前々からお墓っぽい柄だなと思っていたのです。
このフロアシート、裏面がシールなのでそのままプラダンに貼付けることができる。
まさに、お墓をラジコンにするために生まれたような代物なのだ。
3000円以上としたが、ゾンビに変わる素敵なキャラクターを開発するためには仕方がない。
お墓のサイズをネットで調べる。地域ごとに特色があるようだが、今回は関西のお墓を参考にした。
制作するお墓のサイズはもちろん1/1である。
お台場にある1/1のガンダムはモビルスーツであるにもかかわらず機動しない。しょせん人形である。こちとら、1/1で機動するのだ。
プラダンに展開図を書き込む。
一面ずつカッターで切り取っていく。
面と面をガムテープで固定する。表面にはフロアシートを貼るので大雑把にバリバリガムテープで貼っていって問題ない。よし、組めた。
フロアシートを貼る。
ほとばしる石感。
パーツパーツができあがってきた。
お墓とラジコンをドッキングするために、穴をあけてネジ止めする。
グレーにパキッとした黄色が映える。
石の柄を見ていると、ある食材が思い浮かんだ。コンニャクである。
コンニャクがあれば、お墓が作れるのではないか。
コンニャクを包丁で切り取っていく。
背徳感が最高のスパイスです。
みずみずしいお墓。
想像以上のお墓感。
おばけ屋敷にはこんにゃくがつきものであるが、お墓っぽいからではないか。
アイスのスプーンにお経を描けば…
ちょっと左曲がり。
ゴマアイスもお墓っぽくなりそう。
昆布を入れて煮てみる。
あったか~いお墓
送別会で職場の人にもらったお花が献花みたいになっている。
ほっかほかのおはか。
昆布のだしがきいて美味しかった。食物繊維もたっぷりである。
たちのぼる湯気が線香の煙のように見えた。
揺れる~想い~体中感じて~。
なんか卑猥だ。
このプルプル感。ぜひぜひ動画でみていただきたい。
お腹は満たされたが、脱線してしまった。
工作に戻る。
持ち運びしやすいようマジックテープで固定し、分解できるようにした。
マジックテープが割と高いので、あんまり使えません。
さっそく試運転してみる。
マジックテープの固定力が弱すぎて、崩壊した。
お墓の前で崩れ落ちる人のシーンを映画か何かでよく見かけるが、お墓が崩れ落ちるのははじめてみた。
マジックテープの量を2倍にする。
これで完成だ!
すごい力持ちにみえるぞ。
本来あるはずのない場所にお墓があると、一瞬ぎょっとしてしまう。
メメントモリである。
マジックテープで着脱できるので、分解できるし収納もコンパクトだ。
機能美。
車にも乗せやすい。
想像以上のスピードである。
うまいこと操縦すれば、駐車もできる。
マクドナルドのドライブスルーに行ったら、ハンバーガーがお供えものみたいになるのだろうか。
風に、千の風になっている。
無理してちょっといいラジコンを買ったかいがあった。
右や左にもしっかり曲がれる(なぜかバックができない)
どこかで既視感があると思ったら、ドラクエだ。
ドラクエで仲間が死んだ時、主人公の後を追いかけてくる棺桶…
あれ、おはカーだったのだ。
今回は1台だったが、複数用意して走らせれば「おはカーリング」もできそうだ。
2020年の東京オリンピックに加えたらどうだろうか。
小山家が、下谷家と山口家をはじき出した~
線香たいて、たくさん走らせたら航空ショーみたいになりそう。
今回の記事では、ゾンビのような魅力的な存在を作ろうとしたわけなのだが、何だかまったく違うものができてしまった。
ゾンビにあって、墓石にないもの。有機物と無機物の差だろうか。真剣に考えてみても分からない。
ゾンビに変わるキャラクターを作ることができたら、それはもう一生食っていける発明だろう。誰かこっそり教えてほしい。