元祖モフモフ
はじめに、「モール手芸」とはこういうものです。細い毛を針金で挟んでねじった、棒状の「モール」飾りを使って、動物や花などを形作っていくのです。
モフモフは正義。
上のウサギは、下のこの本に載っていた作り方を見て制作したものです。他にも、かわいい動物の作り方がわんさと載っており、懐かしくも愉快でほがらかな世界が展開されておりました。
「モールで作るかわいい動物マスコット」(NHK出版)
モールがそもそも「モフモフ」しているので、できあがる動物もモフモフ。この世界の通貨の単位もきっと「モフモフ」に違いない、というくらいモフモフです。
こうやってねじってはつなげていきます。バルーンアートに似ています。
人形のように目を入れることもできます。
次は鳥を。足から作っていくのが味。
ハサミで毛を刈りそろえたりするんですって!
良いですな。
と、このようなモール手芸。押し寄せるキューティな荒波。そんなとき、私はその波についつい抗ってしまう悲しい性分ですので、今日は「かわいくなさそうなものをモールで作ると果たしてどんな気持ちになるか」にチャレンジしようと思ったわけです。ここまでは間違っていないはずだ。
かわいいをあきらめて
これは塩基だよ。
ひたすら遺伝子操作。
数十人でバナナボートに乗っているように見えます。どうでもいいことですね。
最後にお待ちかね、あのおなじみの“ねじり”を!
モッフモフDNA
うん、この調子で行ってみよう。次はファージをモフモフさせてみたい。
ここからは、対象物の構造をよく考えないとダメでしょう。
できあがり。うーんこれは。
キノコとタランチュラの掛け合わせたようなのを生み出してしまいました。まさにDNA操作。
ファージはあのカクカクッとしたフォルムあってこその奇矯さなので、そこを表現しきれてないとどうも中途半端になってしまうようです。
めげずに次に行ってみますが、次でなんと終わりなのです。自分でもビックリしました。
なぜガンダムだったのか
「モールでガンダム」というのを見てみたかった、というのが主な理由です。見たいからといって闇雲に作らないほうがいい、と今は切に思います。
いっちょまえに芯の部分を最初に作りました。
そこに、パーツごとにモールをあてがって巻いていけばいいと思っていました。
これくらいまではまだ希望に満ちていました。
顔の段階。明らかにどっかで間違った。
ガーン。ダム。
自分で作っておいてなんですが、ミュータントタートルズみたいです。なにこれ。
この赤いのはガンダムのベロにあらず。あごの赤い部分です。驚いたでしょう。
途中どうもこれはヤバいと思いつつ、こうなることを自分では止めることができませんでした。ある意味、これも「手に神が宿った」ということになるでしょうか。そう言わせてください。
遠かった、モーラーへの道
モール手芸、見本をいくつか作ったくらいで創作に入ってしまって、恥じ入るばかりです。加えて自分にはこういうタイプの造形力がないのを忘れていました。
それに、モールのボリュームに対して、対象物が大きすぎたのもダメな理由でしょう。釣り合いが取れてこその完成度なのだと気付きました。
せめて今の気持ちをモフらせてください。