特集 2014年2月15日

辛い日本酒は無い!日本酒はみんな甘いんだ! ~日本酒講座開催の記録~

数値の違う3種飲み比べ

試飲体験では3種類の日本酒を用意しました。
試飲とはいえ酒だけではさびしいので酒の肴も店から少し用意。塩麹漬け野菜や納豆、酒粕、味噌などを混ぜたディップ。あと以前記事で紹介したなんちゃってカラスミも。
試飲とはいえ酒だけではさびしいので酒の肴も店から少し用意。塩麹漬け野菜や納豆、酒粕、味噌などを混ぜたディップ。あと以前記事で紹介したなんちゃってカラスミも。
日本酒では「日本酒度」と言われる数値があります。
ラベルのどこかに書かれています。書いてない事も多い。
ラベルのどこかに書かれています。書いてない事も多い。
この数値がプラスに行くほど日本酒業界としては辛口。マイナスに行くほど甘口とされています。算出方法は日本酒度計とよばれる比重計を使って日本酒の中に残る糖分を測っています。
3種を飲み比べて自分が一番辛口の日本酒だという物を挙げてもらいます。
3種を飲み比べて自分が一番辛口の日本酒だという物を挙げてもらいます。
試飲では日本酒度±0、+4、+12の3種をラベルが隠された状態で飲み比べてもらい、自分が一番辛口だと思うものを挙げてもらいます。
結果は3つそれぞれに票が集まりバラける。辛口のとらえ方は人それぞれなのです。
結果は3つそれぞれに票が集まりバラける。辛口のとらえ方は人それぞれなのです。
結果としては+12の物を選んだ人が7、+4が5、±0が4人。日本酒度の高い物に票が多く集まりましたが割とバラけました。

米から作られる日本酒は全部甘いのです。
米から作られる日本酒は全部甘いのです。
日本酒は米のデンプンを糖に変えて、糖をアルコールにして作られます。つまり、味覚としてはかならず甘味が感じられる事になるのです。人間の舌には辛さを感じる部分がありません。味覚で言う所の辛いという感覚は、カプサイシンなどの辛味成分が舌の粘膜を刺激することによって起こります。

アルコールや含まれる酸の刺激で日本酒でも辛味を感じる可能性はありますが、基本的に日本酒は全部甘いのです。
味の感じ方は人それぞれ。
味の感じ方は人それぞれ。
日本酒業界でいう所の日本酒度が高く糖分の少ないスッキリとした辛口の日本酒がうまい酒ともてはやされたのは、流通の関係だとか、CMの関係だとか諸説あります。

しかし、それがいつの日か「うまい酒=辛口の酒」となり、日本酒度でいう所の辛口とは異なる、米の旨味や甘味の多いしっかりとした味わいの酒をうまい酒と思う人はそのような酒を「辛口の酒」と思う。吟醸酒の様に果物や花のような香りの高い酒をうまいと思う人は、そういう感じの酒を「辛口の酒」と思う。

本来の味を表す意味を離れ「自分のうまいと思う酒=辛口の酒」というような現象が出てきたのです。人の味の感じ方は違うのに言葉は一緒。実にややこしい。
日本酒は甘味、酸味、旨味、香り。あと口当たりの程度などを伝えてもらうと選びやすいです。
日本酒は甘味、酸味、旨味、香り。あと口当たりの程度などを伝えてもらうと選びやすいです。
店でも「辛口のお酒を下さい」と言われた時は、年の感じ、注文された料理などを見たり、普段飲んでいる銘柄などを聞いてこの辺りかとオススメするのですが最初は結構外れる。

その酒を基準にもっと甘さの少ない方がいいか?酸味が強い方がいいか?米の味が濃い方がいいのか?口に入った時にもっとどっしりしている方がいいのかなど感想を聞いて、その人の中にある「辛口」のイメージを探る事になるのです。
飲みつつ、食べつつ、聞きつつ。受講者からの質問に答えていきます。
飲みつつ、食べつつ、聞きつつ。受講者からの質問に答えていきます。
そんな話をしつつ、残った日本酒を飲みながら質疑応答。そして講座のシメとしてこの言葉を出しました。

飲酒は自由だ!
飲酒は自由だ!
日本酒を飲むとなると、冷やしてグラスで!燗にして陶器の器で!氷を入れて飲むなんて邪道!日本酒なら和食!なんて決められたルールでもあるかのようにいう人もいます。もちろんその飲み方で飲むのには意味もあり、より美味しく飲むのにはいい方法ではあります。

しかし、日本酒に限った話ではないですが、飲み方は飲み手の自由。ルールなんてありません。味の濃い原酒に氷やソーダを入れてもいい。和食に限らずチーズや各種料理に合わせてみると意外な美味しさを発見出来るかもしれない。

酒をもてあそぶのはダメですが、酒で色々遊ぶのは大いにいいと思います。もっと自由に楽しく飲んでください。そんな言葉で講義をシメました。ご清聴ありがとうございました。

講師は難しい

こんな感じで講師は無事終了。講座アンケートを見ると、概ね内容には満足、大満足の評価を頂き嬉しかったです。内容に不満というのもありましたが、どうも希望の内容と今回の内容が違っていたようで、事前の内容案内をもう少し明確にしておいた方が良かったと反省するところです。

あと、スライドが黒すぎるのはもっとどうにかした方がいいので、次回に向けて検討したいところ。好評だったようで近いうちに同内容での2回目の開催の依頼も頂きました。そのうち告知が出るでしょう。

では、みなさん今夜もよい日本酒を!
同内容でなく、日本酒の歴史についてとか、燗酒講習とか、作りと味の違いについてとかなど。やれれば各種講座をやってみたいものだ。依頼があれば全国どこでも行きます。ご依頼おまちしています!
同内容でなく、日本酒の歴史についてとか、燗酒講習とか、作りと味の違いについてとかなど。やれれば各種講座をやってみたいものだ。依頼があれば全国どこでも行きます。ご依頼おまちしています!
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