週に1度の朝市
平敷屋とは沖縄本島中部に位置する地域で、平敷屋エイサーは他の地域にはない独特の衣装と踊りが人気だったりしますが、今回はその話ではありません。
平敷屋漁港で朝市をやっているのは毎週日曜日の朝6時~7時すぎまで。
眠い目をこすりながら朝5時に那覇の自宅を出発し、平敷屋漁港に到着したのは6時すぎ。
車で走っている間に夜が明けました。
天気が悪かったのでやってなかったら嫌だなと思っていましたが、漁港の一角には日曜の朝6時と思えないぐらい人がたくさんいました。
大きな魚がいっぱい
イラブチャー(ブダイ)など色鮮やかな魚も
マンビカー(シイラ)の一夜干し
時期に関係なくいつでも出している冷凍のイカ。 これを目当てに来る人も多いとか。
獲れたてピチピチすぎる魚
沖縄の朝市は魚が鮮やかだなー!と見学していたら、遠くからクーラーボックスを抱えて走ってくるお兄さんがひとり。
そして魚が乗っている台に近づくやいなや、持っていたクーラーボックスから魚をドバーっと放出。
どばー
こちらがクーラーボックスから放たれた魚たち。
台から飛び出さん勢いで元気に跳ねます。
ピチピチ!
そして周りにいた人たちは「待っていました!」とばかりに、届いたばかりの魚をかごに入れていきます。
かごの中で飛び跳ねる魚
これらの魚は近海で捕れるミジュン(イワシ)やグルクマー(グルクマ)など。
すごい新鮮そうですね!と聞くと「そうだよ、いま獲って来たんだから。」と。
平敷屋漁港の朝市では漁師の方が直接魚を販売しているそうなのですが、最初からあった大きな魚は前日までに引き上げたもの、そして朝市が始まってから届けられたのはその日の朝6時から、海人が漁に行って定置網で引き上げた魚だそうです。
今日の朝6時!?
そう思って時計を見ると6時40分でした。
つまりは船の往復の時間を考えると長めに見積もっても30分前までは海で泳いでいた魚ということになります。
30分前は海の中にいた魚たち
そしてお値段はこの量(4キロ)で1500円ということでした。
これまた度肝を抜く安さですね。
1500円でこんなに
こんなに安く購入できるのも、仲介なしで漁師の方が魚を販売している朝市だからこそだそうです。
しかし、ミジュンなどの小魚はそのまま焼けば食べられるかもしれませんが、イラブチャーやヤマトビー(クロホシフエダイ)など大きな魚は買っても捌くのが大変そうです。
家で捌くのは大変そう
ご安心ください。
売り場の横では漁師の方々が無料で魚を下処理してくれます。
しかも魚によってどんな調理法が美味しいのかを教えてくれ、それに沿った下処理をしてくれる有り難さなのです。
まさに至れり尽くせり。
家では大変なウロコ取りもバリバリしてくれる
買ってみる
あまりのおトクさに目が覚めたので、お姉さんが手にしていた武器みたいな魚を購入してみることにしました。
ヒーフチャー(アオヤガラ)という魚らしい
値段は700円でした
ヒーフチャーは真ん中に大きな背骨があるだけで、小骨はほとんどなく、刺身にしても煮付けにしても美味しい白身魚だそうです。
食べたことのない魚だったので、下処理ははらわたを取ってもらうのと、家で料理しやすいように切り分けてもらうことに。
「お願いします」
ものの2~3分で処理してくれました
ヒーフチャーは家に帰ってから刺身とバター焼きにしました。
料理が終わったのが朝9時すぎだったので、ヒーフチャーは海から2時間半で食卓に並んだことになります。
なんて贅沢。
弾力があり、淡白な味でとても美味しかったです。
一番人気はタコらしいです
ということで平敷屋漁港の日曜日の朝市でした。
新鮮で安い魚がたくさんあり、しかも調理方法まで教えてもらえるので、食べたことのない魚料理に挑戦するのも良いかと思います。
朝市のファンも多く、那覇や浦添から毎週通ってくる常連さんもいるとか。
また一番人気はタコ。タコは売りに出されるとすぐに買い手がつくそうです。
この日もタコはすぐに売れてました。
週に1度だけ、しかも短い時間だけにしか現れない朝市。
早起きして行ってみる価値は十分あると思います!