ウニの旬には少し早いが
ウニウニ言う前に、まずみかんを買ってこなければ始まらない。愛媛県の(ここ伏線)「西宇和みかん」をコープで買ってきた。
大きさはMでいいだろう。
で、つるっと剥いてみる。
何かに似ている。ウニだ。ウニだ!殻を剥いたあとの、ウニの身だ!ということにして次へ進めよう。
皆さんも画像検索してみましょう。ウニって、みかんっぽいですよ。
つまり、ウニ型の着ぐるみのようなものを作って、みかんの新しい置き台としたいのだ。さっそくその「ウニ型」制作である。
えーっと、どこから手をつけたらいい話だろうか。
まあ、まずは土台作りだろう。ちょうどみかん色のオーブン粘土があったので、みかんの大きさに合わせて、ある程度の厚さに受け皿を作る。
ペタペタ。薄すぎても厚すぎてもダメだろう。
少しづつ作って、オーブントースターで焼いて固める。
内側を、「ウニの内側色」で塗る。
外側を、「ウニの外側色」で… 粘土の色、全く関係なくなったね。
厚みを均一に、とか、丸さを出すとか、それなりに面倒はあったさ。
でもこれからの面倒さに比べれば何でもない。そうだ、次はトゲトゲだ。ウニのトゲを、一本一本心を込めてお作りします。うげー。
トゲアリトゲナシウニみかん
ウニのトゲ作り。やはりここは爪楊枝を黒く塗って使うのがベストであろう。この世に爪楊枝というものがあって、本当によかった。
爪楊枝塗装システム。
爪楊枝塗装ライン。こうしないと絵の具がいろんなとこに付いちゃうからね。
ど、どれくらいの本数塗ればいいのか・・・滝のように流れてくるラインを前に呆然とする。
しばらく目を離したあとにパッとみる、そのたびポッキーに見えてしょうがない物たち。
次はもちろん、これらをあの土台に刺していくのだ。…ここで時間いっぱいとなり、私は松山へと旅立った。
…実はこの工作、愛媛は松山にて個展を開くにあたり、お土産代わりに「愛媛にちなんだ工作作ります!」と高らかに宣言してしまったがための工作なのである。
宣言しておきながら、直前までほとんど題材が決まってなかった。みかん工作、といっても幅がありすぎて…っていうか、みかんの形って完成されすぎなんだよ!と逆ギレしかけながらも、どうしよう、どうしよう、と悩んでいたときに、皮剥きみかんを見て、ウニに飛びついたのだった。ありがとウニ!行ってきまスカンク!
松山のホテルで、怪しい回転音を響かせる。
ドリルで穴を開けていくが、これ、よほど貫通させたかった。しかし貫通させたらさせたで、爪楊枝を刺して接着剤で固定させるのに手間がかかる(乾くまで固定できないので)。なので慎重に、貫通させないよう手加減するのが辛い。それでもいくつかは貫通してしまい、そのたびヒヤッとする。
ちょいグロくなってしまいました。そしてもっとグロい方向へ。
そして爪楊枝の長さを決め、かつ自然な不揃い加減になるようペンチで切断していく。
この作業は四国へ向かう寝台列車の中でも少しやってて、自分何やってんだと思ったものだ。
切り終わった!あとはもう瞬間接着剤でじゃんじゃんトゲを生やそうぞ。
パンクスが現れた!
数十本少なかった!近所のコンビニで急遽爪楊枝買って、ええい塗るのはマッキーだ。
こうして、なんとか展示初日(の夕方くらい)に、できあがったのがこちらの「みかんの新しい置き台」でございます。
先端恐怖症の方は少々ご注意を
道後温泉、はさておき。
個展会場、その片隅に。
ウニ!じゃなくてみかん。
うーん、ウニか?
ウニじゃない?
うん、ウニだ! 見てると、目がチクチクしてくる…
でもみかん。
持ってみる。均一に重量を分散させればあまり痛くない。あ、でも時間経つと痛い。痛!イタタタ!
イタタタタッタッ!イーターッ!!
みかんもたまにはウニになってみたかろう、と作った置き台。遠目から見るほうがウニっぽいかもしれません。ウニの開口部をもっとギザギザにしたほうがそれっぽかったかと、緩く反省。
「ほう、これが松山にちなんだ工作かー」と、テレビなどでニュースを見て来展いただいた(ニュースに取り上げていただいたのです!)松山の方々、若干力技なものをドヤッとお見せしてしまいまして、どうもすみませんでした。