特集 2013年11月19日

博物館の人にどこがおもしろいのかきいてみる

3.模様のきれいさ

形もおもしろければ模様も美しい。

「アンモナイトって磨くと模様が出てくるのが特徴なんですけども。縫合線と呼ばれています。よく見ますと菊の葉っぱのように見えると思うんですけども、昔の人は菊石と呼んでいたんですね」

たしかにおもしろい。複雑なのに幾何学的だ。じっと見てると、洗濯機が回る様子を見てるときのようなヒマつぶしになる。

もし私が幽閉されることになったら、壁にアンモナイトが埋まってるといいなと思う。
たしかにじっと見てると2時間くらいつぶれるおもしろさがある。そういう意味では文庫本代わりに電車の中にアンモナイト持ち込むという手があるかもしれない。
たしかにじっと見てると2時間くらいつぶれるおもしろさがある。そういう意味では文庫本代わりに電車の中にアンモナイト持ち込むという手があるかもしれない。

4.手に入れやすさ

そして趣味として成立させるにはコレクションできないといけない。売っているということも重要だ。

「海外はマーケットがしっかりしてるので集めやすいですね。見本市とかありますので。

マダガスカルとかモロッコは一大産地で世界中に輸出されるんです。それこそ産業のように」

そもそも海外ではアンモナイトがもっと身近で人気もあるらしい。

「ヨーロッパは伝統的にこういうものを研究してきた歴史がありまして、むこうだと化石がもっと身近な存在なんですね。イギリスだと遠足に化石をとりにいこうとかあるようです」

アンモナイトの本場、イギリス。魚とポテトを揚げたもの片手に、潮干狩り感覚でアンモナイト手に入れているようだ(想像)。そら勝てないわ。勝負などしていないがそういう気持ちにさせられる。
「三葉虫もたくさん採れるというのもあって欧米では人気なんですね。 三大化石と呼ばれてるのはアンモナイト、三葉虫、鮫の歯。三代古代生物だと、アンモナイト、三葉虫、恐竜ですね」 アンモナイトも三葉虫もそのレベルなのか。恐竜と並んでるぞ。
「三葉虫もたくさん採れるというのもあって欧米では人気なんですね。 三大化石と呼ばれてるのはアンモナイト、三葉虫、鮫の歯。三代古代生物だと、アンモナイト、三葉虫、恐竜ですね」 アンモナイトも三葉虫もそのレベルなのか。恐竜と並んでるぞ。

5.「ネアンデルタール人もあつめてた」歴史の深さ

海外人気もそうだが、そもそも人とアンモナイトは歴史も文化的側面も深い。同時代にいなかったのに。

「大昔の人は不思議な石としてお守りにしたり、イギリスなんかですと魔女がヘビを石にしたものだと考えてたり。

ネアンデルタール人も集めてたという記録もあるようです。日本でも北海道ですかね、弥生時代のアンモナイトのペンダントが出土しているとか。

時代とか問わずそういうものを集めたい人はいるようですね」

あの、である。あのネアンデルタール人もか。「秀吉も愛した茶器」レベルではない。「ネアンデルタール人も愛したアンモナイト」なのだ。
「鮫の歯って人気あるんですよ。これも種類たくさんあって。昔の人は天狗の爪じゃないかといったりしますよね」 鮫の歯と三葉虫とアンモナイト、なんかアンバランスじゃないか。一つだけ歯だ。
「鮫の歯って人気あるんですよ。これも種類たくさんあって。昔の人は天狗の爪じゃないかといったりしますよね」 鮫の歯と三葉虫とアンモナイト、なんかアンバランスじゃないか。一つだけ歯だ。

6.自分で掘れるおもしろさ

そして日本のアンモナイトのおもしろさの一つに「自分で掘れる」というのがある。収集にはない行動的なおもしろさだ。

吉池館長はなぜアンモナイトを好きになったかを語る。

「ぼくね、もともと化石が好きだったんです。アンモナイトが好きになったのは、日本で採れるんですよ。北海道とかね。ほんとは恐竜とかがいいんですけどね。恐竜とかは大学の研究チームとかでないとできないですしね。

一人で集められるってところがいいところというか、集めやすいところですね」

ほんとは恐竜というのも正直でびっくりしたが、たしかに自分の手で発掘できるおもしろさは格別だろう。
化石から石をとりのぞくクリーニング体験が人気。「毎年夏休みになるといらっしゃるとか、意外とここはリピーターが多い施設なんです」そうなのか!
化石から石をとりのぞくクリーニング体験が人気。「毎年夏休みになるといらっしゃるとか、意外とここはリピーターが多い施設なんです」そうなのか!

日本の化石ファンがアンモナイトに流れる

「日本で化石好きな人はアンモナイトいく人多いですよ。日本で採れますからね。北海道は世界的にアンモナイトの産地なんですよ、とくに異常巻きの」

なるほど、恐竜ファンは多いがそこから化石好きに、そしてアンモナイトに流れていくのか。

だんだんわかってきた。アンモナイトファン、それは多いわ。そりゃアンモナイトで博物館作るわ。
異常巻きの王様、ニッポニテス。北海道で採れるマニア一番人気の品。たしかに異常だが、これが王様か~。
異常巻きの王様、ニッポニテス。北海道で採れるマニア一番人気の品。たしかに異常だが、これが王様か~。

最近の子供はいきなりアンモナイト

途中、子供が声をあげて入ってきた。「アンモナイト~!」「アンモナイトここにもある~!」と男の子と女の子がかけていく。

「ちょっとそれ見るだけにしとこうかな~!」と博物館側も大あわてだ。これが対ファミリーの大変さ。

しかしこの子たちはアンモナイトと「ハイチーズ!」とやってて渋い。きみたち、菊石と呼ばれてるんだぞこれは。

「最近はこどもチャレンジとか知育雑誌でアンモナイトの特集をくんだりすることもあるらしくて」 ときく。恐竜をとおらずに直にアンモナイトにいくらしい。

いきなりアンモナイト。安い深夜番組のタイトルのようだ。
女の子がなにか泣いてるなと思ったら「買えないのなら来ないほうがよかった」と泣いて訴えたらしい。その後ちゃんとアンモナイトを買ってもらっていた。女子はすごい。アンモナイトでさえものにする。
女の子がなにか泣いてるなと思ったら「買えないのなら来ないほうがよかった」と泣いて訴えたらしい。その後ちゃんとアンモナイトを買ってもらっていた。女子はすごい。アンモナイトでさえものにする。

ヘラクレスオオカブトはどれですか?

――子どもたちにもキャッチーなものってどれですか? ヘラクレスオオカブトとかティラノサウルスみたいなエース格は?

「さっき見せたニッポニテスというのは花形といえば花形なんですけど、マニアの間でですよね。

そういわれたら考えたことなかったですよね……館長!」

館長「なにかな~。何をみるのかな。ペリスフィンクテスとかを見るのかなあ」

あのマダガスカルでたくさん採れるやつが、エース格なのか。
<もどる ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓