特集 2013年9月2日

野良バーコードを読む

あなたの周りにも野良バーコードが!
あなたの周りにも野良バーコードが!
中年男性の髪型の例を持ち出すまでもなく、不規則な縞模様を見ると「バーコードっぽいな…」と思ってしまうのが僕たち情報化社会っ子のサガである。

ただその縞模様って、本当にバーコード「っぽい」だけだろうか。実は、あの中に本物のバーコードが潜んでいるとしたら……!?
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。

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渋谷の真ん中の野良

きっかけは、今デイリーポータルZ編集部が入っている渋谷ヒカリエのエレベーターホールである。
ドアの上、現在地表示の部分に注目
ドアの上、現在地表示の部分に注目
これは……
これは……
バーコードっぽい!
バーコードっぽい!
(参考)本物のバーコード
(参考)本物のバーコード
商品についたバーコードみたいに明らかなバーコードではないが、リーダーをかざせば読める。これこそが、野良バーコードだ。

このエレベーターの模様がバーコードをモチーフとした意匠なのか、それとも意図せずたまたまバーコードっぽいデザインなのかは定かではない。定かではないが、そこにどんな意図があろうと、実態としてこれはバーコードだったのである。
バーコードリーダーをかざすと
バーコードリーダーをかざすと
読める!
読める!
エレベーターホールに隠された謎のメッセージ、「942591872782」。何か深い意味があるに違いない。解読してみよう。

まず冒頭の「942」は急渋、東急渋谷の略だろう。続く「591」は極秘。いよいよ隠しメッセージめいて来たぞ。そして「872782」は、「放つ那覇に」。

「急渋極秘、放つ那覇に」。これはつまり、極秘情報だが近い将来、東急渋谷駅から那覇まで直通の電車が通るということを表しているのではないだろうか。ちなみにヒカリエは東急のビルなので、東急に関する極秘メッセージが隠されていてもおかしくはない。すごいスクープをつかんでしまった……。

野良バーコードを探せ

ちなみに上で使っているバーコードリーダーは、スマートフォンと無料のバーコードリーダーアプリだ。簡単に手に入るこのアイテムを使えば、世界中の野良バーコードを発見し、隠しメッセージが読めるようになる。

RPGだったら終盤に手に入るやりこみ系アイテムだ。プレーヤーはこれまで通過した街をしらみつぶしに調べ直して、これまで気づかなかった隠しアイテムをゲットできるパターンのやつである。
今回は六本木ヒルズで野良バーコードを探してみます
今回は六本木ヒルズで野良バーコードを探してみます
まずはその脇の
まずはその脇の
ウッドデッキ
ウッドデッキ
木の樹齢を表す年輪。それが木材に加工されると木目となり、このような縞模様が残る。いわば何十年もかけて紡がれてきたひとつの生命の歴史である。それを、「これバーコードっぽくね?」と現代人ならではの舐めた態度でスキャン。
端から全部スキャンしていくと
端から全部スキャンしていくと
発見!
発見!
「08987933」
「08987933」
このへん
このへん
「08987933」。さっそく読み解いていこう。まず真ん中あたりにある「87」、これは花のことに違いない。するとその先に続く「93」「3」、これは草と実だろう。問題は頭の「089」だが、松山市の市外局番である。これは松山転じて、「待つ山」と解釈していいだろう。

「待つ山、花・草・実」、つまりすっかり都会になってしまった六本木の地が、また花・草・実などの緑にあふれた山に戻ってほしい。切り倒されてしまった樹が最後に体を張って伝えようとしたのは、そんなメッセージなのだった。少し切なくなった。
次も同じく自然物で攻める、流れる水は刻一刻と変わっていく縦縞模様であるが
次も同じく自然物で攻める、流れる水は刻一刻と変わっていく縦縞模様であるが
バーコードリーダーには特に反応せず
バーコードリーダーには特に反応せず
では緑豊かな遊歩道はどうかというと
では緑豊かな遊歩道はどうかというと
出た
出た
ここだ
ここだ
「19」。先ほどの木目に比べてずいぶん短いメッセージだが、解釈が難しい。「行く」だろうか、それとも「引く」だろうか、あるいは「一休」…。

と、ここでバーコードリーダーのアプリに「インターネットで検索」というボタンがついているのに気が付いた。押してみよう。
ジューク!
ジューク!
いた!すっかりその存在を忘れていたが、2000年頃に流行ったフォークユニットでそんなのが確かにいたぞ。
そのジューク、2002年に解散していたらしい。六本木ヒルズができたのは翌年の2003年のこと。みんながジュークの解散を残念に思う気持ちが六本木ヒルズの奥深くに刻み込まれており、それが草の葉脈の形をとって、このように地上に現れているのかもしれない……。
鉱物もいってみよう。人々行きかう石畳
鉱物もいってみよう。人々行きかう石畳
ここにも野良バーコードが…
ここにも野良バーコードが…
いた!
いた!
この石である
この石である
09646403、「まったく蒸し蒸し、おっさん」ということで、たしかにとても蒸し暑い日であった。「おっさん」部分は、そんな暑い日に座り込んでスマートフォンを向けてくる僕に対する罵倒だろう。石畳って毎日踏まれて大変そうだなと思っていはいたけど、実際イライラしているようだ。

さて、だんだんゴロ合わせも雑になってきており、読者の皆様的にも、もういいんじゃないの?という声が聞こえてくるようである。ここで野良バーコード探しは一休みして、次のページでは野良バーコードがいかに稀有かという点について説明しておきたい。
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