あの「風太くん」に会いに行く
まず会いに行ったのは千葉市動物公園のレッサーパンダ「風太くんだ」。2005年、背筋を伸ばして後脚で立つ姿が話題となり、一躍大ブレイク。あの頃は、風太の立ち姿を一目見ようと全国から集まった見物客が行列を作る様子が連日ワイドショーで流れていた。
あれから8年、風太くんは10歳になっていた
孫もいるらしい
当時は2歳だった風太くんも、もうすぐ10歳の誕生日を迎えようとしていた。人間でいえば50歳代にあたるという。ぼくもおっさんになったが風太くんはもはやシニアだ。なんと、もう孫までいるらしい。
風太おじいちゃんの孫の「源太」と「風菜」
入園チケットは孫推しでした
昨年7月に生まれた双子の「源太」と「風菜」。入園券にはかわいい2頭の写真がプリントされていた。風太くんに変わる新たなスターとしてこの兄弟を売りだして行こうという動物園サイドの気概が伺える。
世代は変わっても、千葉市動物公園の主役はレッサーパンダなのだ。
ぬいぐるみコーナーでも幅を利かせるレッサーパンダ
風太君グッズもまだ売られている
お客さんはまばらな園内
なお、この日は日曜日、かつ絶好の行楽日和。にも関わらず、園内にお客さんはまばらであった。
やはり風太くん人気は風化してしまったのか。
ちょっと寂しい雰囲気
だが、そんな園内においてひと際人気を集める一画があった。ここはもしや…。
にわかに賑わう一画
風太くんなのか?
風太くんだ
そこにいたのはやぐらの上にうつ伏せに寝そべってくつろぐ一頭のレッサーパンダ。日曜日のお父さんのようなその姿。ぴんと背筋を伸ばして立っていた8年前の雄姿は見る影もないが、愛くるしい表情はあの頃のままだ。
彼が風太くんに違いない。
人気絶頂の頃は何時間もの行列に並んで、やっとちらっと拝める程度だった風太くんだが、今ならあっさり対面できる。しかも何時間でもじっくり眺めていられる。
今もけっこう人気者だったが、行列というほどではない
ボスの風格
今や同園レッサーパンダ一家の大黒柱となった風太くん。石原軍団でいえば渡哲也のポジションだ。見物客から声をかけられても微動だにせず、余裕たっぷりの物腰である。
年のせいか寝ていることも多くなったという風太くん
「…あつ~」
今は立たない
寄る年波には勝てないのか、いつからか立つこともなくなったという風太くん。日陰でダラダラしている姿もかわいいが、できればもう一度、あの凛とした立ち姿を見たいものだ。
もうこんな姿は見られないのかもしれない
8年で大家族を形成
ちなみにそんな風太くんには子どもがたくさんいるらしい。奥さんのチィチィとの間に8頭の子宝を授かり、レッサーパンダ界のビッグダディと化しているそうだ。
木村カエラの旦那みたいな名前の末っ子
血気盛んなお年頃らしく、元気に動き回る
親父に勝るとも劣らない人気
というわけで、子どもや孫に囲まれて幸せに暮らしていた風太くん。人気もそこそこ健在で安心した。今なら待ち時間なしで見られるので、おっさんになった風太くんに会いたい人はぜひ、訪ねてみてほしい。
「レッサーパンダの風太」の今
行列:なし 待ち時間:なし
次は東京スカイツリーにやってきた
次の行列スポットへ
千葉動物公園を後にし、次にやってきたのは東京スカイツリーだ。2012年5月のオープン当時、展望デッキへの入場チケットを求める人々が長蛇の列を作ったことは記憶に新しい。その後もしばらくはなかなか当日券が手に入らないと言われていたが、あれから1年経った今ならすぐに入れるかもしれない。
混んでる
とはいえ日曜日のスカイツリーはさすがにかなりの混雑ぶりだった。午後1時すぎというピークタイムに来てしまったのもよくなかったかもしれない。
果たして展望台には入れるのだろうか
混んでる
遠くから眺めたことはあったが、じつは中に入るのは初めてだ。江戸川区のスカイツリーこと船堀タワーになら何度も上ったことがあるが、さすがに本物のスカイツリーはスケールが違う。
なお、当日券を買うにはまず整理券が必要らしい
整理券配布中
なんと4時間待ち
当日券の購入待ち時間が60分を超える場合は整理券が配られ、混雑状況に合わせて入場時間の調整が行われるようだ。で、この日も整理券が配られていたのだが、なんと約4時間待ちという混雑ぶりだった。オープンから1年経った今も、スカイツリー人気はまったく衰えていなかった。
13時の時点で4時間後の整理券を配布する人気ぶり
4時間待ちか…
お店で時間をつぶそうにもどこも混んでる
周辺飲食店も大混雑
スカイツリーには東京ソラマチという商業施設が隣接していて飲食店もたくさんあるが、ランチタイムはどこも混雑している。どこか並ばなくて済む場所はないだろうか。スカイツリー周辺を少し散策してみる。
スカイツリーのある通りから川を挟んだ商店街にやってきた
そこにランチをやっているスナックがあった
スカイツリーに面した通りから川越しの通りに古い商店が建ち並ぶ路地があった。そこには昔ながらのスナックがポツポツと点在していてランチ営業もしている。そのうちの一軒に入ってみたが、値段も安くておいしかったのでソラマチでランチ難民になってしまった人にぜひオススメしたい。
「東京スカイツリー」の今
行列:あり 待ち時間:約4時間
次なる行列スポットへ
スナックで1時間ほど粘ったもののまだ待ち時間は3時間くらいある。いったんスカイツリーを離れて次なる行列スポットに向かった。
次なる行列スポットは新宿の「サラベス」
朝食の女王
サラベスはニューヨークの人気レストランで、昨年日本に初上陸した。フレンチトーストやパンケーキが有名で、ニューヨークでは“朝食の女王”とも称される行列店とか。新宿にできた日本1号店もオープン当時は3時間待ちとも報道されていたが、オープンから半年が経過した今はどれくらいの待ち時間で入れるんだろう?
ティータイムということもあり、さすがに混んでる
入口で名前を伝えて受付するシステム
すぐ入れた
入口で受付を済ませて名前を呼ばれるのを待つ。1時間くらいは待たされるかと思っていたが、意外にもすぐに店内へと案内された。
待ち時間3分で入れた
テーブル席は満席だったのでカップルやグループのお客さんはけっこう待たされていたが、僕は一人だったので空いているカウンター席に通してもらえた。
一人で来れば待ち時間なしで朝食の女王にありつけるのだ。一人万歳。
ポパイエッグ1400円を注文
トマトの味が濃くてびっくりした
イングリッシュマフィンの上にスモークハムとホウレン草のソテー、たっぷりのスクランブルエッグが乗ったポパイエッグ。まさに「女王」の名に恥じないリッチな朝食だ。
値段も女王クラスだったけど
あの大行列ドーナツ店は今
さて、新宿にはもう一軒、気になる「かつての行列スポット」がある。新宿サザンテラスの「クリスピー・クリーム・ドーナツ」だ。アメリカの老舗ドーナツチェーンである同ブランドの日本1号店として2006年にオープン。すぐに大ブームを巻き起こし、早朝から連日長蛇の列ができた。オープンから数か月が経った後でも1時間以上待たされることもザラだったというが、今はどんな状況なのだろうか?
クリスピー・クリーム・ドーナツ新宿サザンテラス店
並んではいるが、「行列」というほどでもない
以前はこのスロープいっぱいに行列ができていた
店内は満席でオープンから7年が経った今も人気は健在。だが、当初に比べれば大分買いやすくはなっているようだ。
さっそく並んでみる
5分でレジに到着
待たずに買える
人気絶頂期はあまりの待ち時間の長さから、行列に並ぶお客さんにドーナツを配る太っ腹なサービスもあったという。それがなくなってしまったのは残念だが、今や待ち時間なしで買えるんだから我慢しよう。
看板メニューのオリジナル・グレーズド・ドーナツ
「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の今
行列:なし 待ち時間:5分
リニューアルで大人気の水族館
次にやってきたのは池袋の「サンシャイン水族館」。昨年の夏にリニューアルオープンし、展示を一新すると、途端に長蛇の行列スポットになった。当時は入場までに数時間かかることもあったという。
都心のビル屋上にある水族館
そうだね
ピーク時にはビル最上階のチケット売り場から1階まで続く行列ができたというが、果たして現在の様子は?
チケット売り場。行列はできていない
すぐ入れる
日曜日の夕方というタイミングもよかったのかもしれないが、チケット売り場に行列はなかった。待たされることなく、すぐにチケットが買えた。
1年前のプラチナチケットが今はすぐに手に入る
入場もスイスイ
「池袋サンシャイン水族館」の今
行列:なし 待ち時間:なし
水族館名物「空飛ぶアシカ」
かわいいけど少し生臭いペンギン
ずーと腋をクチバシでつついていたペリカン。かゆいのかい?
人気は落ちついたが水族館の魅力は少しも色あせていなかった。今なら待ち時間なしで都会の癒しスポットを堪能できるのだ。
再びスカイツリーへ
そうこうしているうちにスカイツリー展望デッキの入場時間が迫ってきたので、再びツリーへ向かう。
相変わらずでかいね
時間ギリギリで到着
次の整理券はさらに1時間30分後
集合時間の17時30分にギリギリ間に合った。これを逃すと、次の整理券配布はさらに1時間30分後とのこと。危ないところだった。
念願の展望デッキ入場券をゲット
スカイツリーの行列地獄
だが、スカイツリーの行列はここからが本番だった。
まず、整理券をチケットに変えるまでに10分、展望デッキに上がるエレベーター待ちの行列に10分、展望デッキから窓にたどり着くまでに10分。建物に入ってから眺望を拝むまでに合計30分を要した。
まず、エレベーター待ちの行列に並び
展望デッキでは眺望待ちの行列に並んだ
そんなわけで合計約5時間かけて、ようやくたどり着いた絶景。長かった
案内のタッチパネルも行列。どこもかしこもいちいち行列
子どもたちは景色よりタッチパネルに夢中
さらに上空の展望回廊へ
なお、スカイツリーには展望台が2カ所あり、入場料金も2段階に分かれている。今いる場所が地上350mの展望デッキ。さらに上空にある展望回廊に行くためには改めてチケットを買わなくてはならない。
せっかくなので展望回廊にも上がってみることにしたのだが、チケットカウンターにはやはり行列ができている。
展望回廊チケットカウンター
待ち時間は5分とのこと
これがおいしいラーメンの行列ならよかったのに
ゲット
とにかく何をするにも行列に並ばなくてはいけないのである。スカイツリー人気、恐るべしだ。
エレベーターはシースルー。悲鳴が上がってました
展望回廊に到着
ここまで来てやっとゆっくり景色を拝めた
行列はいつかおさまる
どれほどの行列スポットだって1年もすれば人気は落ちつくものみたいです(スカイツリーは例外でしたが)。行列に並ぶのが嫌で当時は足が向かなかったスポットでも、今行ってみたらわりとすんなり入れるかもしれませんよ。