特集 2013年4月9日

そば打って泣く!熱闘そば打ち甲子園

団体戦の前に昼ごはん。みんなで食べてるところに入れてもらった
団体戦の前に昼ごはん。みんなで食べてるところに入れてもらった

そば打ちが好き

それにしてもなぜこの四人はそば打ちをやってるのだろう。昼ごはんを食べながらきいてみた。

どうやらみんな同じ食品文化コースの生徒さんで、授業でそば打ち初段にとりくんだそうだ。そこからさらに二段を目指したのがこの四人だった。

なんで二段もとるの? そば打ち好きなの? ときくと、長谷川さんは「好きです」と迷いなく答えていた。

金井くんも「好きっすね。楽しいっす」と即答である。大畠くんも山田さんも全員答えに迷いがない。

もうそれだけでこっちはこみあげるものがある。
山田さんにカメラもってもらったら勝手に撮ってた長谷川さんの写真
山田さんにカメラもってもらったら勝手に撮ってた長谷川さんの写真

おじいちゃん、歓喜の歌を歌う

しかしそば打ちである。長谷川さん山田さんは女の子だから会場にじいさんばっかりとかイヤだな~とか思わないの?

「ないですね!」
「あ~わたしちょっとあるよ(笑)」と二人が言う。

「わたしおしゃべりなんですよ」
「おじいちゃんたちめっちゃしゃべりかけてくるよね」
「そう、だからむしろ楽しいです」

今ぼくは聞こえた。遠くの碁会所から、整骨院から、わきあがった歓喜の声が聞こえてきた。

高齢化社会にむかう私たちの最後の希望、それこそが青春をささげてそばを打つ彼女たちじゃないか。
こういうの全部使うんだよ、と言うと「ぎゃー!」と悲鳴をあげていた。わるいけどおれこういうの使うからな!
こういうの全部使うんだよ、と言うと「ぎゃー!」と悲鳴をあげていた。わるいけどおれこういうの使うからな!

ここからぼくもう泣いてます

「そば打ちたのしい、というかこのチームがたのしい。この4人が最高なんです」と長谷川さんは言う。

この圧倒的なまでのきらめき。

彼女たちの言葉には金箔でも乗せてあるんじゃないか(小瓶に入ってて箸でとるやつ)。ポロポロと何か言うたびきらめきがこぼれおちてくる。

「でもそれわかる、4人ともめちゃめちゃ性格いいよ、めちゃめちゃいいチームだと思うよ」

彼女たちに感化され、照れずにこんな言葉まで言えた。わかさ生活ってこのことじゃないか。おじいさんが高校生にしゃべりかける気持ち、今わかった。
テレビも取材にきてた。長谷川さんは小島よしおにギャグを披露し、本人からギャグをやってもらう快挙達成
テレビも取材にきてた。長谷川さんは小島よしおにギャグを披露し、本人からギャグをやってもらう快挙達成
がんばろう、オー! 間近でみるともうウルっときてしまいます
がんばろう、オー! 間近でみるともうウルっときてしまいます

円陣を組む

団体戦をまえに先生も入ってみんなで円陣を組む。

「みんなでがんばろう、オー!」突然の円陣にしては息がそろってる。さすが学生生活まっただ中。

利根実は2年生からそば打ちをはじめ、3年になってすぐのこの大会に出る。なので1回しかチャンスがない。

しかも先輩たちは二年連続で準優勝してしまっている。彼女たちにかかる重圧は相当なものだろう。
大畠くんは一日5回も6回もそば打ったりするらしい
大畠くんは一日5回も6回もそば打ったりするらしい

練習量は一番

佐藤先生が「水回しは慎重に、ねりは大胆に。大丈夫だから。あの練習量を考えて」と声をかける。

会場の解説が「出場校のなかには週6回も練習する学校があるそうで……」と利根実のことを言っていたので練習量は出場校のなかでも一番なのだろう。

なかでも大畠くんは休日に一日5回もそば打ちをするらしい。大畠、お店じゃないんだぞ。そんなに打ってどうするのだ。

目の前にいるこの子たちは大人が達成できないくらいの労力と重圧を背負っている。緊張するのもむりはない。
こっちまで緊張してくる
こっちまで緊張してくる

虎がいるな

「あ゛~~~」とうなり声がきこえる。虎がいるなと思ったら長谷川さんと山田さんだ。緊張感がたかまりなぜかうなっていたようだ。

長谷川さんが「おなか痛くなってきちゃったよ~!」とぎゃーぎゃー叫んでる。「正露丸のめよ」と大畠くんに言われ、叫びは「正露丸ほし~!」に変わっていた。今いらんだろ、正露丸は。

いよいよ団体戦がはじまる。
いよいよ団体戦がはじまる
いよいよ団体戦がはじまる
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