特集 2013年1月24日

バレンタインと雛祭りを兼ねたケーキポップ

バレンタインと雛祭りに向け、生産は最盛期を迎え云々。
バレンタインと雛祭りに向け、生産は最盛期を迎え云々。
バレンタインデーが近づくたび、それに沿った企画をやるかやるまいか毎年悩む。今年はそのモヤモヤを、「盆と正月」方式で一気に解決することにした。果たしてそれは解決になっているのだろうか。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

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記事ネタに悩みながらハンズをふらふらしていたら、バレンタインデー向けの売り場に突き当たった。ふー、いちおう見ておくかね。その程度の気分で売り場を見て行くと、「ケーキポップ」という言葉が目に飛び込んできた。

棒の先に丸いケーキやチョコを差して楽しく食べるというもので、数年前から流行っているとか。その丸いのを作るためのシリコーン型が売られていた。ほほう。こういうのが作れるのか。
型がパッケージの陰からこちらを覗いているようでかわいい。
型がパッケージの陰からこちらを覗いているようでかわいい。
ほう、こりゃ楽しそう。興味をひかれ、いろいろと器具や本、材料を見ていくうち、あっ、これは、アレに似ている!と思いついた。雛人形だ。製作中の、雛人形の頭だ。

雛人形作りも最盛期を迎えております、ってニュースでよく職人さんが人形の頭を棒に刺して並べて乾かすか何かしてる映像が出てくる、アレである。(参考リンク:google画像検索)アレをコレで作ったらどうか。

と、パアッと素晴らしいネタがひらめいた!と(そのときは)思い、型とチョコ買ってレジに直行した。さあ、アレ作るぞー。
こういうふうになっている。上フタがタコやイカの吸盤そっくり。
こういうふうになっている。上フタがタコやイカの吸盤そっくり。
説明書を見ると、大変簡単そうである。ホットケーキミックスを流し込めばいいらしい。

あとから探した別のやり方では、スポンジケーキなどをくだいて丸めてくっつける、などとあったが、まあ甘くて丸まれば何でもいいんだろう。それがみたらし団子、となるとまたそれは違う問題になってくるのだろう。だってそれはケーキポップじゃなくてみたらし団子だからだ。
などと思ったのは後の話で、とにかくホットケーキ種を作ります。
などと思ったのは後の話で、とにかくホットケーキ種を作ります。
たこ焼きのごとく流し込んでいきます。
たこ焼きのごとく流し込んでいきます。
上フタを、ペコンペコンと合わせ穴にはめていきます。これが気持ちいいのだ。
上フタを、ペコンペコンと合わせ穴にはめていきます。これが気持ちいいのだ。
180度のオーブンで20分。
180度のオーブンで20分。
できた。蓮の実のようでもある。ぞわわわ。
できた。蓮の実のようでもある。ぞわわわ。
鈴カステラのようでもある。ほっこり。
鈴カステラのようでもある。ほっこり。
おおー、丸い。わかってはいたけど、丸くなるもんやね。たまらず熱いうちにツマミ食いである。

これからこの丸いホットケーキを棒に刺し、まずはホワイトチョコレートで白肌を再現しよう。日本人形のような真白き肌を…
しかしこういうコーティングに慣れてないので、おっかなびっくりである。
しかしこういうコーティングに慣れてないので、おっかなびっくりである。
…白くねえな。
…白くねえな。
なかなか真っ白になりません。それにスポンジ部分がもともと滑らかでなく、そのままコーティングされてしまっている。

乾かしてはまたチョコに突っ込む、ということを3回ほど繰り返し、ようやくなんとか滑らか白肌になった。

肌はいいとして、すっかり考えから抜け落ちていたんだけど、「髪」はどうしよう。雛人形の髪型を改めて見てみると、けっこうボリュームが多い。レディースマープもびっくりの体積である。これは別に型を作って、チョコでしっかり作るしかあるまい。仕事が倍に増えた気がして憂鬱だ、うまくいくかもわからない。一気に先が見えなくなってきた。
何で型を作るかで散々悩んだが、石粉粘土をテキトーに使うことに。
何で型を作るかで散々悩んだが、石粉粘土をテキトーに使うことに。
この粘土が乾いたら、「おゆまる」でテキトーにメス型を取る。
この粘土が乾いたら、「おゆまる」でテキトーにメス型を取る。
はい、チョコ流す。
はい、チョコ流す。
はい、型から外して頭に乗っけて、男性の髪型ができた。
はい、型から外して頭に乗っけて、男性の髪型ができた。
女性も同じように型を取って、顔以外の部分をなんとか作った。さあ、不安を払いのけ、あとは心静かに人形に命を吹き込むのみである。
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あえて頭だけで

そうそう、これ。これをやりたかったんだ私は。バレンタインのことはもう、いいだろう。

食用色素を使い、唇は赤で。眉や目は赤・青・緑を混ぜて黒で。
細い筆がなかったので爪楊枝で。
細い筆がなかったので爪楊枝で。
…なんというか、すごく難しい。絵心ないのも爪楊枝なのも原因だろうけど、あのシンプルで高貴そうな人形の顔、すぐ描けそうに思って臨んだがとんでもなかった。

雑音なくスッと入ってくるものはいつも簡単そうに見え、自分でもできそうに思えてしまうけれども、その雑音を消すのにその人らはこれまで数々の試行錯誤を経たのであろう。

結果、私のは品が7割減、素さが6割増、ってところに落ち着いた。とほほ。
無心に…と思いつつも、あまったチョコなどちょいちょいつまみながらだから、尚更雑念が入るわけである。
無心に…と思いつつも、あまったチョコなどちょいちょいつまみながらだから、尚更雑念が入るわけである。
本当はもっと静けさの漂う表情にして暗闇に浮かび上がらせ、「こわーい、こわーい」言って、バレンタインと雛人形との落差を際立たせて大団円、と思っていたのだが、微妙な雰囲気になってしまった。素朴な、ほのぼの人形ができていたのである。
ぼくたち、御内裏様~ズだよ。
ぼくたち、御内裏様~ズだよ。
まあ、皆さんお元気ですこと、おほほのほ。
まあ、皆さんお元気ですこと、おほほのほ。

そしてあくまで「ケーキポップ」のため、胴体はナシ。頭のみ並べてこれでバレンタインと雛祭りを済まそうってんだから、豪気なもんだ!

まあ、出来上がりの写真はさておき、上二つの作業中の様子が撮れてまあ満足といったところである。次はハロウィンあたりに、本当に背筋も凍るようなのを一発…
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