コンセントタップは統一規格
コンセントタップの形状にはいろいろあれど、コンセントは共通なので、その差込口もそれぞれ同じ形である。
挿す方
挿される方
ということは、コンセントタップにコンセントタップを接続することも可能だろう。統一規格の強みであると偉そうに言ってみる。
数さえあれば無限に繋げられるこのコンセントタップ、いくつか組み合わせれば何か面白いものを作れるのではないか。
早い話が「レゴみたいに遊べちゃうんじゃね?」と考えたのだ。
よく見るこの形が基本ブロックだろう
大量に集める
そうは言ったものの、コンセントタップはまとめて売っているものでもなく(そもそもまとめて売っていても普通いらない)、数を集めるには少し苦労した。
まず考えたのは友人に提供してもらうこと。いくつかは使わずに余っているという家庭もあるだろう。
最近流行りの
Twiplaというサービスを使って、ツイッター上で友人に協力を呼びかける。
鍋で釣る
が、一つも集まらなかったので結局amazonで安く注文した。
わあ、持て余す!
遊ぶ用にしか見えないものも
商品を見ているとタップの形にもバリエーションが多く、また変わったものも存在したのでここで紹介していく。
ななめってる
上の差込口が2つ
これらはよく見る形。やはり基本形はたくさんあるほうがいいと思い多く用意した。というより一番安かったのでこれらばかり購入した。
先端可動式
板状のものも
これらは先端が自由に動き角度を変えられる。組み合わせの幅が広がりそうだ。
そして、先端部分がぐるぐる回転するタップまであった。
しれっとレゴに紛れててもおかしくない
これはもうおもちゃだ。
普段使いの用途が見えてこない。これは遊ぶためのものではないのかい?
挿されるだけのパーツ。携帯のストラップか。
大量に並べたタップを見ているだけで、「これとこれを繋げたらあの形になるのではないか」という想像がドシドシ浮かんできた。まさしく、レゴで遊んだときの感覚だ。
想像力をふくらませるというおもちゃとしてのハードルの1つを、見ているだけであっさり超えてしまった。これは期待が持てる。
早速、いの一番に作ったものを見てもらおう。
とっくり
いろいろできるぞ
そういえばはじめてレゴに触れた時も、同じ部品をひたすら縦に繋いで「棒」と銘打ってキャッキャしていた気がする。
最初はそんなもんである、と勘弁していただきたい。今後はなるべくカッコよくできたものを載せていく所存である。
さあ、遊ぶぞ。(鍋に釣られた友人達と)
用意したコンセントタップの量に驚く(多分ちょっと引いてた)も、すぐにガチャガチャと組み合わせていく友人たち。好反応だぜ。
まず完成したのは、抽象的な生き物全般タイプ。
4足歩行だ!
何の生き物か問われると困るが、造形としては間違いなく生物である。そうだとわかってほしい。
レゴで、動物っぽいのを目指して組み上げた結果、なんの動物ともいえない生物が誕生した感覚とほぼ同じだった。
幽霊をイメージした人型
風車
パーツの扱いに慣れてきたのだ。この部分はこれ、とおおざっぱながらも的確にパーツを配置していける。頭の中は、作りたい物の解像度をものすごく下げるためファミコンの画面みたいになっていた。
UFOキャッチャー。可動式パーツをフル稼働している。
カニ。……?
解像度を下げすぎると、本人の主張とは遠く離れたものが出来上がるのが難しいところである。
問題点が浮き彫りに
しばらくガッシガッシ組み合わせているも、意外と早くネタ切れが近づいてくると不満の声もちらほらと上がってきた。
まずは解体時の労力。
うぐぐぐぐぐぐ
カシャリとしっかり組み合ったタップ同士は、引っ張りにくいのもあってなかなか抜けない。組み合わせるときは遊びだけど解体する時は運動であった。
そして、パーツ自体への文句も続々と。
この面差込口ないじゃん!
中途半端な位置の差込口じゃ使いづらいよ!
「遊ぶ方の気持ちも考えて欲しい」など因縁をつける程であった。コンセントタップ何一つ悪くないのに。
それでも、「こんなもので遊べるか」ではなく「遊ぶ用のタップが欲しい」と言っていたので、ちゃんとおもちゃとして認めつつあるのが喜ばしい。
なんか部品足りないと思ったらブレスレットにしてた
ちなみに、多く用意した基本形のタップは、可動もできずかさばるだけだと人気がなかった。なるほど。
だが、使い勝手が悪そうだとあまり用意していなかったコード付きタップは、自由な発想の前で意外な活躍を見せた。そのコードの長さにより、思わぬ不可思議なものが出来るのだ。
ロングテールモンスター
ラスボス
バケモノっぽくなるのだ。RPGであれば間違いなく、このコード部分で攻撃を繰り出す強敵だ。
ロボットになってしまう
発想が頭打ちした原因は、どう組んでもロボットに行き着いてしまうことにあった。
コンセントタップの形状を見ると、つい左右対象に組みたくなってしまう。そして、可動式のパーツは手足のようにも見える。何が完成してもなんとなくロボットなのだ。
タップ自体がメカメカしいのもロボットたらしめる要因の一つである。
ロボらしさの最たる例
マッチョロボ(力こぶつき)
意図せずにも近づくということは、コンセントタップの組み合わせによる作品の理想形はロボットなのではないか。
ならばどデカいロボットを作り上げてやろう、と逆に開き直ってみる。部品あるだけ使う勢いで作ったところ、こんなものができた。
がしゃーんがしゃーん
ろ、ロボだ!すっげェ合体ロボだ!これ一体で25個の差込口がありご家庭のコンセント事情が一気に解決!
読者ももう気づいていると思うが、完成品がロボットのようになる最たる原因は、しかるべき場所に配置した差込口が顔のように見えるということだ。
しかるべき部分だけならまだいいが、僕はこの短時間で多くの差込口を見ていたため、どんな場所についていても顔のように見えてしまうようになっていた。
このロボが完成した時は、全身に目がある!ヒイッ!となったものである。(執筆している今もまだ、あらゆるコンセントの差込口が顔にしか見えなくて困っているところ)
腕は可動式
ただ股間部分のプラグは早急にどうにかしたい
よりロボらしく
造形はロボのそれになったが、白ばかりというのも味気ない。(またコンセントタップへの批判だ)
だが逆に、白であればいくらでも着色ができる。オンリーワンのロボに更なる彩りを施すのだ。
ガシガシ塗っていく
「待たせたな!」
頼れる目つき!
自在に動く青い翼!
結局ノータッチの股間!
大地に立つ
商品化を夢見る
不便な部品も多い中、面白い作品をいくつも生み出すことが出来た。
将来的に、組み合わせやすい部品をまとめたセットとしておもちゃ屋に売っているようになればいいなあ、と思う。
まずは我が家にまだ大量に余っておりますので、まとめて欲しいという方のご一報をお待ちしております。