これが船堀タワーだ
まずはさっそくその雄姿を見て欲しい。これが船堀タワーだ。
「船堀タワー」ことタワーホール船堀
JR船堀駅を下車してすぐ、ニョキっと姿を表す船堀タワー。普通の街だと油断してこの駅に降り立った人は、突如姿を現すタワーにめんくらうことだろう。
船堀駅から徒歩1分
道路を挟んだ向かいには船堀タワーと並ぶ〝船堀駅前二大スポット″のひとつ「SEGA WORLD」もある
船堀タワーの魅力その1「シンプルで美しい外観」
シンプルな形状のタワーの両脇を、鉄骨が支えているように見える。人と人は支え合って生きなけらばならないという区民へのメッセージだろうか。
ちなみに船堀タワーはこう見えて115mとけっこうな高さを誇っているので、あまり近づくとタワーの頭頂部まで写真におさまらない。
船堀タワーを美しく撮るなら、船堀駅南口からのアングルがオススメだ。
駅南口から
金魚と船堀タワーという江戸川区の二大名物がそろい踏み
ちなみに船堀駅の駅舎壁面には、これまた江戸川区の名物である金魚のイラストが描かれている(江戸川区ではかつて金魚の養殖が盛んに行われていた)。
駅舎から煽れば、我が区が誇る二大名物を一度におさめるベストショットが撮れる。「スカイツリー&隅田川の花火」にも負けないゴールデンコンビといえるだろう。いえるとも(不安なので2回言いました)。
というわけでいよいよ中へ。立派なエントランス
1階から7階には様々な設備が揃う
7階からは展望台行きの直通エレベーターも運行
船堀タワーの魅力その2「豊富すぎる施設」
タワーホール船堀には1階から7階まで、区民のための様々な設備が揃っている。7階から専用のエレベーターに乗れば、タワー頭頂部115mに位置する展望台にアプローチできる。しかも、展望台はなんと無料という気前のよさである。
地下1階には江戸川区内唯一の映画館「シネパル」も
2つのスクリーンがある
その他、広々としたイベントスペースや
こんなに立派なホールも
大小のホールやイベントスペースの他、江戸川区唯一の映画館もここにある。タワーホール船堀は僕ら区民が映画という娯楽にふれる唯一の機会なのだ。
ちなみに過去には、客層の多数を占める中高年向けに「落語をテーマにした映画」を上映したり、近隣の西葛西に多く住むインド人のために「インド映画」を編成したりと、独自路線も打ち出している。まさに地域密着型の映画館といえよう。残念ながらこの日、ぼくが見たい映画(ヘルタースケルター)はやっていなかったが。
船堀タワーの魅力その3「近代的でオシャレな内装」
平成11年にオープンしたタワーホール船堀。内部はけっこう近代的な装いである。
1階から5階までが吹き抜けになった開放感ある空間
確か原宿のオシャレスポット「表参道ヒルズ」もこんな感じの内装だったと記憶している。ちなみに表参道ヒルズができたのはタワーホール船堀の7年後。つまり、そういうことである。
大型客船の船首を彷彿とさせるデザイン
高級ホテルのロビーのようなスペースや
素敵なチャペルもある
しかし、通路の一部には実家っぽいカーペットが敷かれていた
全体的にオシャレな雰囲気なのだが、一部のカーペットがどこか実家を彷彿とさせた。うちの母親が買いそうな柄である。
船堀タワーの魅力その4「多彩なイベント&ちょっとしたミニコーナー」
館内にはちょっとしたギャラリースペースや区民の作品などを展示するミニコーナーも。
短冊に込められたかわいい願い
その心構え、筆者も見習いたいものである
「押し花デザイン展」も開催されていた。今週日曜まで
その他、イベント多数
過去には筆者に似ている書道家の講演会も
この日の一番人気はコーラスグループ「サーカス」のコンサートでした
江戸川区長宛のお手紙も置かれていた
区民として陳情しておいた
船堀タワーの魅力その5「ゴルフのクラブハウスみたいな雰囲気のレストラン」
このように見どころ満載の館内だが、もうひとつ見逃せないのがグルメだ。建物内にはいくつかのレストランやカフェがあるが、特にオススメなのが7階の展望サロン。
展望台行きのエレベーターの前にある
客層はシニア中心の落ちついた雰囲気
窓際の席から船堀駅前を見下ろす
ゴルフでラウンドした後のクラブハウスみたいに優雅な雰囲気が漂う店内。ゴルフやったことないけど、たぶんこんな感じだろう。
メニューは洋食が中心。カレーやグラタン、パスタ、ステーキ、ハンバーグなどのほか、酒のつまみも揃っている。
食べ応えのある分厚い三元豚のソテーにスープ、ライスがつくランチ950円
腹を満たしたらいよいよ展望台へ。スカイツリーの展望台入場券は相変わらず大人気で土日は2~3時間待ちもザラだと聞くが、船堀タワーの場合はたいてい待ち時間0秒である。
行列が苦手な人はスカイツリーではなく船堀タワーへどうぞ。高けりゃ偉いってもんじゃないですぞ。
展望台行きエレベーター(エレベーターガール付き)
しかも(さっきも書いたけど)こちらの展望台は入場料が無料なのである。となると、施設の維持費などはどうしているのだろうか? やはり区民の税金で賄われているのだろうか?
もし、ぼくが支払った住民税の一部が微力ながらもタワーの維持に役立っているのだとしたら、むしろ喜ばしいことである。
船堀タワーの魅力その6「エレベーターガール付きの高速エレベーター」
展望台へ向かうエレベーターには豪華なことにエレベーターガールが同乗する。しかも常時2人体制という万全の構えである。
スカイツリーや東京タワーのエレベーターは録音による音声ガイドが施設の概要や展望台からの見どころをアナウンスしてくれるが、こちらはエレベーターガールの生声である。
客がたとえおっさんひとりでも粛々とアナウンスする姿勢にプロのプライドを感じた。
ひとりなのにきっちり説明してくれるので、何だか申し訳ない気持ちになった
船堀タワーの魅力その7「地上115mの絶景」
そうこうしているうちにエレベーターは展望台へ到着。そこには地上115mの大パノラマが広がっている。
1周約15秒の大パノラマ
平日ということもあり貸切状態
展望台には他にお客さんがおらず、まさに貸切状態。たまに掃除のおばちゃんがやってくる程度だ。ひとりボーっと景色を眺めていたら「あっちにスカイツリーが見えるわよ」とおばちゃんが教えてくれた。
ホントだ
若干モヤがかっているものの、荒川の向こうにスカイツリーが見える。ただ、ぼくが好きなのは船堀タワーであってスカイツリーにはあまり興味がない。おばちゃんには悪いが、ここでは船堀ならではの景色を楽しみたいと思う。
船堀ならではの景色その1「駅前の巨大団地」
船堀ならではの景色その2「船堀駅に入る都営新宿線」
その8「眺望一人占めで神気分」
眼下に広がる地元住民の生活。それを船堀で最も高い場所からひとり見下ろす。船堀の神になったような気分である。
パイプ椅子も用意されているのでゆっくり神気分を味わえる
しかし、親子連れがやってきたので神タイム終了
その9「周辺にも見どころいっぱい」
展望台をたっぷり満喫した後は、タワー周辺を散策してみるのもいいだろう。船堀駅の近くには、ぼくが以前書いた『寂しいので金魚を飼う』という記事(なんちゅうタイトルだ)に登場する「金魚団地」もある。
なんせ金魚の里ですからね
金魚団地の一角にある「佐々木養魚場」
様々な種類の金魚を販売している
一方、駅前にはパチンコとサウナがひとつになったおっさんの楽園みたいな施設もある
その10「船堀タワーの新名物」
これでだいたい船堀タワーの魅力は語りつくしたのだが、ひとつ大事なことを忘れていた。今年の5月から登場した新しい名物のことだ。
それがこれ「634パフェ」
7階展望レストランで期間限定販売している634パフェである。
色どり豊かなパフェをタワーに見立てた船堀タワーの新名物。たまたま東京スカイツリーの高さ(634m)とネーミングがかぶっているが、偶然って怖いね。
さっそく注文してみた。
船堀タワーの新名物
いや、しらばっくれようとしてもこれは無理だ。明らかにスカイツリーに便乗している。まあ、店員さんも「スカイツリーパフェ」って言ってたしな。
しかし、まったく関係ないのにスカイツリーに便乗するこの商魂たくましさ。逆に好感がもててしまう。(筆者は船堀タワーを溺愛しているため全てを好意的に受け止める傾向があります)
トッピング満載でうまい
ホントにいいところですよ
船堀タワーの魅力が少しはお分かりいただけただろうか。スカイツリーのように最先端ではないけれど、ここには落ちついてくつろげる不思議な魅力がある。
今度の週末は、ぜひスカイツリーパフェを味わいに船堀タワーを訪れてみてください。
ちなみに634パフェの値段は634円。徹底した便乗っぷりに拍手