特集 2012年4月17日

おうちで作ろう、虹の結晶

簡単にできるビスマス結晶

当サイトも参加することがある「Make:TokyoMeeting」という物づくりイベントがある。
先日、そのイベントで「石華工匠」さんが、鍋とニッパーだけでひょいひょいとビスマス結晶を作っていくのを目にした。
その時買った結晶。クラブ活動「虹部」http://portal.nifty.com/cs/club/list/niji/1.htmにも一度書いた。
その時買った結晶。クラブ活動「虹部」にも一度書いた。
初めて見る実物にの美しさに衝撃的うっとりしてしまったのだが、同時に、結晶がそんなに簡単に作れることにも驚いた。
これは僕もいつかやらねばなるまい。
近年最大の懸案事項を解決するべく、僕はビスマスを注文した。

ビスマスは高い

ビスマスは「材料屋ドットコム」さんなどで誰でも買うことができる。
届いたビスマス。佐川急便の兄さんがあせる重さ。
届いたビスマス。佐川急便の兄さんがあせる重さ。
ただし高い。1kgで5500円もする。
結晶を作るのに、コップ一杯分を用意したが、価格は2kgで11000円だった。高い大人の遊びである。
溶かす前にも鑑賞するなどして、充分に元を取りたい。
並べたビスマス。すでにちょっと虹色。
並べたビスマス。すでにちょっと虹色。
逆さにするとピノに激似。(入れてみた)
逆さにするとピノに激似。(入れてみた)

融点は272度

ビスマスの融点は低いので、普通のコンロでも熔かせるはずだ。ちょっと試しにやってみた。
セットオン、点火!
セットオン、点火!
おお!
おお!
おおおおお!
おおおおお!
そして固まる。
そして固まる。
ごく簡単に熔けて、そして普通に固まる。
ドラクエのはぐれメタルみたいな感じがとてもかわいい。

よし、2kg全部に溶かして結晶作りに挑戦してみよう。
いよいよ本番に挑戦です。
いよいよ本番に挑戦です。
いったん広告です

いきなりできた、虹の結晶!

作り方は簡単だ。

1.ステンレスの鍋でビスマスを熔かす。
強火だと危ないので、中火で。
強火だと危ないので、中火で。
2.熔けたら表面の膜を取って火を止める。
温めた牛乳にできる膜と同じです(嘘)
温めた牛乳にできる膜と同じです(嘘)
3.冷やして半分くらい固まったら、中から結晶を取り出す。
あ、できてる。
あ、できてる。
最初の挑戦であっけないほど簡単にできた。
もっと失敗してノウハウ学ぶのとか必要と思ってたのに、いきなり鍋の中からどんどん取れる。
まるで揚げた天ぷらを取り出すごとし。
まるで揚げた天ぷらを取り出すごとし。
しかも普通にキレイ。
しかも普通にキレイ。
いや、すごくキレイ!
いや、すごくキレイ!
Make Tokyo Meeting で見た物よりも色が青み深く、ちょっと違う感じだったが、全然キレイだ。
しかし不思議である。
通販で買った地金を熔かして固めるだけで、こんな宇宙の神秘のような、不可思議で美麗な結晶ができるなんて、ほんとに世界って不思議だ。
ブルーウォーターと名付けて売ろうか。
ブルーウォーターと名付けて売ろうか。

ビギナーズラックだったもよう。

しかし調子に乗ってこのあと何度かやってみたが、総じて失敗に終わった。
固まった頃合いを見計らうのが意外と難しい。
固まった頃合いを見計らうのが意外と難しい。
今か!と思ってはさみを突っ込むと、まだドロドロだったりする。一度突っ込むと表面が荒れてしまい、結果は悪い。
逆にタイミングが遅れると、カツカツで手遅れだったりする。
遅すぎたとき。表面の固まり具合から中身を予想するの難しい。
遅すぎたとき。表面の固まり具合から中身を予想するの難しい。
そこでちょっと別の発想で結晶の取り出しに挑戦した。
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固まってない方を流し出す作戦

最初の方法の問題点は、どこにビスマスの結晶ができてるのか全く見えないところにある。そこで考えた。
!
ビスマスの結晶は、図のようなイメージで成長する。
ということは、固まってないビスマス(灰色の部分)を、別の容器にだばーっと流し出せば、あとからゆっくり結晶取りホーダイである。
ちょっと危険だが、これに挑戦してみた。
激アツ流出動画。(ビスマスの)
※半袖半ズボンで実験するのは避けましょう。僕はこのあとヤケドして、長袖長ズボン着ました。
流し出した後のビスマス鍋。まだ超熱い。
流し出した後のビスマス鍋。まだ超熱い。
この方法、流し出した後のビスマス鍋が冷めきるまでに20分ぐらい時間がかかる。けっこう長い。この間にコーヒーを飲んで過ごしてもいいし、のど自慢を眺めて過ごしてもいい。優雅な午後の休日を満喫できる。
僕は最近買った「電動夏子安置システム」という劇団のDVDを見て過ごした。『或ルゴリズム』という作品が素晴らしい。ついつい夢中で見すぎて、一度流し出すタイミングを失敗した。
まあ、そんなこんなで2~3回の挑戦の末、かなりいい結晶を取ることに成功した。見てほしい。
まさに宝の山状態! できぐあいを見てみましょう!
まさに宝の山状態! できぐあいを見てみましょう!

ちょっと淡色、流出タイプの結晶。

ほらっ!
ほらっ!
ほらほらっ!
ほらほらっ!
取りだしたところ以外も、超きれい。
取りだしたところ以外も、超きれい。
色合いは、最初の方法とかなり違う。
色合いは、最初の方法とかなり違う。
作り方によってかなり色が変わるようだ。
最初の取り出し法で作ったのは深い青、今やった流し出し法で作ったのは淡い黄~赤になった。

実は虹色に見えるのは表面の部分だけなので、そこの出来具合いが、温度とか空気の触れ具合によって違うのかもしれない。結晶作成、奥が深い。

慣れてきたところで、もうちょっと大きい結晶に挑戦してみた。
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大きい結晶への飽くなき挑戦。

このあと何度も何度も大きい結晶を作る挑戦をした。
一見きれいにできた結晶も、小さければまた熔かして、次の挑戦に向かった。
流し出した穴からのぞくビスマス結晶。キレイだけどまた熔かす。
流し出した穴からのぞくビスマス結晶。キレイだけどまた熔かす。
容器を変えてみようと思い、プリンカップを買ってみたりした。それでもできなかった。
これもキレイなんだけど、やはり目標とは違う。また熔かす。
これもキレイなんだけど、やはり目標とは違う。また熔かす。
冷やし方を変えたり、結晶の種を入れたり、色々な方法を試した。そして深夜の入りばなになった頃、ガスボンベが尽き、炎が消えた。これで今日は終わりだ。
容器の中を見ると、見たことの無い形の結晶ができていた。
塔みたいな結晶。
塔みたいな結晶。
なんだろう、これ……
なんだろう、これ……
まあ、今日はこれでよしとしたい。
学んだコツを、ギャラリーとともに振り返っていこう。

1、用意する道具

・ステンレスの容器
・火ばさみ
・膜取り網
膜取り網は100均の豆腐すくい。
膜取り網は100均の豆腐すくい。

ステンレスの容器は深めのものがいい。今日使ったキッチンポットはいまいちだったので、持ち手のある計量カップをアマゾンで衝動買いしてしまった。
次はこれで挑戦したい。

※指導者である石華工匠さんから、取っ手付きの容器は重さに耐えられない可能性があるため、できれば避けたほうがいい、とのアドバイスを頂きました

マヤ文明の砲台跡(イメージ)
マヤ文明の砲台跡(イメージ)

2、加熱用具は安全を

強火の加熱は危険です。
強火の加熱は危険です。
今日はカセットコンロを使ったが、ボンベがあまりに過熱すると爆発することもあるので、ちょっと危ない。
中火を心がけて加熱したが、できればガス管からガスを取れるといい。ビスマスは無害なので、家族の理解があれば台所のコンロでもいい。
黄金聖闘士のような輝き。
黄金聖闘士のような輝き。

3.ゆっくり冷やす必要はない

ゆっくり冷やした方がよくできるかなと思って、フタしたり別のもので包んだりしてみたが、むしろ結果は良くなかった。単に周りから普通に固化してしまう。
なんつうかこう、ゴロっとしたのができないんだよね。
なんつうかこう、ゴロっとしたのができないんだよね。
エッジの効いた大きな結晶は、ある程度急速に冷えた方がよく成長するのかもしれない。
本日の集合写真。
本日の集合写真。

夢中になれます、虹の結晶作り。

結局大きい結晶は取れなかったけど、休日一日、まさに寝食を忘れて、ひたすら、ひたすら、鍋でビスマスを熔かしていた。劇団のDVDも何度も見て、ストーリーもほとんど覚えてしまった。
ちなみにビスマスは加熱を繰り返すたび、酸化して少しずつ量が減っていく。それでも大きい結晶が欲しくて、地金の追加注文をクリックしそうになっている僕がいる。
魔性の趣味だ、ビスマス結晶づくり。
ちょっとだけ立体に見えるGIFアニメ。
ちょっとだけ立体に見えるGIFアニメ。
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