特集 2012年3月30日

食べろ!草津で温泉まんじゅう

群馬県の草津町に来ています
群馬県の草津町に来ています
温泉地として全国的に名高い草津。僕はこの草津の温泉が好きで好きでもう3回も来ている。

さて、草津旅行で毎回悩むのがおみやげだ。温泉は素晴らしいのだが、これといった名産品がない。温泉まんじゅうを買っていくくらいしかないかな…といつも思う。

いやいや、温泉まんじゅうを「おざなりなおみやげの定番」みたいに考ちゃいかん。3回目なのだからきっちり調べてみようじゃないか。
本業は指圧師です。自分で企画した「ふしぎ指圧」で施術しています。webで記事を書くことをどうしてもやめられない。(動画インタビュー)


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手作り感あふれるコンテストの様子
手作り感あふれるコンテストの様子

草津の温泉はすごい

僕が初めて草津に行ったのは大学3年生のときのことだ。

文化祭で行われた「埼玉大学ミスターコンテスト」。僕はそれに出て、見事2004年埼玉大学準ミスターに輝き、景品の草津宿泊券をゲットした。

(出る方も出る方だが入賞させる方も入賞させる方だ)

なんとなくタダだから行った草津旅行で、僕は草津の泉質に驚いた。入った瞬間に肌の質が変わる。石鹸が泡立たない。薄着で外出してもまったく湯冷めしない。
温泉が熱過ぎるからこうやって冷ましてから配管される
温泉が熱過ぎるからこうやって冷ましてから配管される
草津温泉は強酸性で、pHは2.1。実に「濃い」温泉だ。それが街の至る所からじゃんじゃん湧きだしている。水より温泉の方が多く出ていて、自治体ではむしろ温泉の中和に苦労しているくらいである(こちらの記事に詳しいです→24時間、365日中和される川)。
この周辺一帯がもやっとあったかい。そして臭い
この周辺一帯がもやっとあったかい。そして臭い
作っているところを見られる
作っているところを見られる

亀屋

そんな大好きな草津の温泉まんじゅうを、存分に食べていこうという試みである。

足のおもむくままにまずは「亀屋」から。
あったかい
あったかい
まんじゅうは、小ぶりのミカンくらいのサイズだ。僕の育った田舎ではまんじゅうはみな一様にでかく、このくらいの大きさのを見ると「上品!」と思う。
在りし日の準ミスターも絶賛!
在りし日の準ミスターも絶賛!
甘みがきりっとしていて、見かけ同様に上品な味わいだ。うまい。もう一個食べたいな…という気持ちを抑えつつ、すぐ隣にある温泉まんじゅう屋に向かう。

なにしろ草津には温泉まんじゅう屋が多い。18軒のまんじゅう屋があるそうだ。
一大勢力なので建物の作りが立派である
一大勢力なので建物の作りが立派である

ちちや

次は「ちちや」。この界隈で3店舗もある、草津温泉まんじゅう界の一大勢力だ。国道沿いのこの店舗ではさっきからひっきりなしに自動車で買いにきている人がいる。

これが期待せずにはいられようか!
定番の粒あんタイプ
定番の粒あんタイプ
こしあんと栗あんの二層構造タイプ
こしあんと栗あんの二層構造タイプ
どっちもいいなあー!
どっちもいいなあー!
2個立て続けに食べた。これもかなりうまい。

しかし、さっきの「亀屋」とくらべてどこがどう違うのか、という話になると、これはなかなか難しい。 2軒連続でおいしいまんじゅうを食べてしまったせいで、逆にコメントに困る。まあ、温泉らしい、幸せな悩みと言える。
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山びこ

「山びこ」にはちょっとした行列ができていた。ここでは、ふつうのまんじゅうの他に「あげまんじゅう」があり、注文のたびに揚げてくれる。
お店からお客さんがはみ出ている
お店からお客さんがはみ出ている
「他店との違いが明らか」なのはありがたい
「他店との違いが明らか」なのはありがたい
並んでいるのは大学生くらいの若い女性ばかりだ。学校の春休みを利用して来ているのだろうか?草津がこんなに若者に人気だとは知らなかった。
足湯に目を向けると、浸かっているのはみんな若い女性
足湯に目を向けると、浸かっているのはみんな若い女性
湯畑を見つめる大学生たち。さてはみんな文化祭で準ミスターもらってんのか…
湯畑を見つめる大学生たち。さてはみんな文化祭で準ミスターもらってんのか…
やがてまんじゅうが揚がってきた。
ほっかほかの揚げまんじゅう
ほっかほかの揚げまんじゅう
温泉まんじゅうはつやっつや
温泉まんじゅうはつやっつや
食べてみると、確かに今まで食べたまんじゅうの味とちょっと違う。

あんこの甘みにコクがあるな…などと考えていたら近くで食べていた女性が「これ、黒糖の味だ~おいしい~」と言っているのが聞こえてきた。
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なるほど。言われてみるとたしかにそんな味がする。ということで「山びこの温泉まんじゅうは黒糖の風味が豊か」と結論付けたい。

長寿庵

温泉街を奥に進むと、温泉まんじゅうの試食を配っている。にぎやかな呼び込みで有名な「長寿庵」だ。
北関東には珍しいテンションの高さで、みんなつい立ち止まる
北関東には珍しいテンションの高さで、みんなつい立ち止まる
ずん、と試食を勧められる
ずん、と試食を勧められる
まんじゅうと一緒にお茶ももらえる
まんじゅうと一緒にお茶ももらえる
お茶とまんじゅうを渡されて身動きが取れないでいると、店内のスペースを案内された。そこで座って試食して良いらしい。流れるような連続攻撃で、お手玉のように人間を空中に浮かす、昔の2D格闘ゲームみたいだ。
まあ、こうなるのはわかっていて貰ったんだが
まあ、こうなるのはわかっていて貰ったんだが
さすがに口の中が甘ったるくなってきた
さすがに口の中が甘ったるくなってきた
きつい。これで合計6個のまんじゅうだ。口のから喉の奥まで中で甘さがしびれるようで、お茶を飲んでも甘さが消えない。

味はわからないし、今日はもうこれ以上食べたくない…。しかし食べくらべ自体はもうちょっとやりたい。気になっているお店もあるのだ。残りは帰ってやるか。
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丸井堂

…ということでここからは場所が僕のうちに変わる。食べるのは、草津で買ってきた「丸井堂」のまんじゅう。
しかし、家で見るとまた違った食べ物に見えるのは不思議
しかし、家で見るとまた違った食べ物に見えるのは不思議
気分を出すために湯の花を入れた風呂に入ってから食べます
気分を出すために湯の花を入れた風呂に入ってから食べます
全然気分出なかった
全然気分出なかった
気分は出なかったが、それでもまんじゅう自体は皮がふんわりしていてなかなかうまい。丸井堂は、長寿庵のすぐ向かいにあり、お互いに試食合戦を繰り広げていたのを思い出す。
丸井堂の店頭の様子
丸井堂の店頭の様子
ちなみに、この丸井堂をさらに外れの方に抜けていくと…
「西の河原」というものがあり、公園の至る所に温泉がたまっている
「西の河原」というものがあり、公園の至る所に温泉がたまっている
池があったかかった
池があったかかった
川もあったかかった
川もあったかかった
この公園の奥には草津最大級の露天風呂がある。僕の住んでいるワンルームが20個くらい入りそうなでかさだ。
西の河原温泉
西の河原温泉
あれはこの世界の風景じゃないみたいだった。そういうことを思い出させるまんじゅうである。

松むら

「松むら饅頭」も老舗で人気のあるまんじゅう屋さんらしい。
持って帰る時に少しつぶれた
持って帰る時に少しつぶれた
上品な甘さでさっぱりしていてうまい。つい何個も食べたくなるまんじゅうであるが、こういうのに限ってバラ売りのを1個しか買ってきてない。

ああ、今すぐに松むらに行って一箱買ってきたいけど…
もう遅い
もう遅い
そんなことを言うんだったら、草津の中でも特に強力と言われる「白旗源泉」を引いた共同浴場・白幡の湯にも入りたかったのだが結局入り損ねていて
ここももう遅い
ここももう遅い
ついでに言うと行く時に関越道・上里パーキングエリアで買ってバスの中で食べた、得体の知れないあんかけ堅焼そば、あれももう一度
食べたい
食べたい
さっきからまんじゅうを食べ進めるごとに「もう帰ってきちゃったんだな…」という気持ちがつのる。次に草津に行けるのはいつになるだろうか。
家にいることが悲しい
家にいることが悲しい

寂しい

今、原稿を書くために旅行の写真を見返しているのだが、ここにきて寂しさばかりがつのっている。買ってきた湯の花はどれくらいもつだろうか。ふつうのお風呂にもう入りたくない、そういう気持ちでいっぱいです。
ちなみに下調べして一番気になっていた「さいふ屋」のまんじゅうは早々に売り切れていて、これも悲しい
ちなみに下調べして一番気になっていた「さいふ屋」のまんじゅうは早々に売り切れていて、これも悲しい
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