特集 2012年3月12日

固いグミが好きで好きでたまらない

自作で固いグミを目指す

さあ、驚くべきことに、ここからがこの記事の本題である。クマを越える固いグミを、自作で作るのだ。
調べたところによると、意外にもグミはゼラチンで簡単に自作できるらしい。ゼラチンを高濃度にすれば、きっと固いグミが出来るに違いない。
材料はゼラチン、ジュース、レモン汁、水飴
材料はゼラチン、ジュース、レモン汁、水飴
ゼラチンを入れる。通常は5g、今回は増量版も作ります。
ゼラチンを入れる。通常は5g、今回は増量版も作ります。
ジュース大さじ2杯と、レモン少々を投入
ジュース大さじ2杯と、レモン少々を投入
左から、ゼラチン等倍(レシピどおり)、ゼラチン1.5倍、ゼラチン2倍。2倍のが露骨にパサパサなのが心配である
左から、ゼラチン等倍(レシピどおり)、ゼラチン1.5倍、ゼラチン2倍。2倍のが露骨にパサパサなのが心配である
30秒ほどレンジにかけます
30秒ほどレンジにかけます
うおー、溶けた!等倍はけっこうサラサラ
うおー、溶けた!等倍はけっこうサラサラ
1.5倍はとろみつき
1.5倍はとろみつき
2倍
2倍
すごい…
すごい…
2倍のゼラチンは、調理台が霞むほどの高さまで伸びた。芥川龍之介「蜘蛛の糸」を彷彿とさせる光景である。この糸を伝って地獄の亡者達が続々と昇ってくるのだ。
亡者達には悪いが、途中で切って味見してみた。
ん…
ん…
グミだ!
グミだ!
この弾力。この時点でもはやグミである。今はかなり柔らかいグミではあるが、このあとに冷却工程が待っていることを考えると、ポテンシャルとしては充分といえよう。

ここにそれぞれ水飴を大さじ1混ぜて、もう一度レンジで加熱。今度は20秒ほど。
その間に、冷凍したHARIBOにアルミホイルを押しつけて型を作った
その間に、冷凍したHARIBOにアルミホイルを押しつけて型を作った
型に流し込んでいく。これはゼラチン等倍
型に流し込んでいく。これはゼラチン等倍
こちらは2倍。のわー
こちらは2倍。のわー
うおー
うおー
すごい伸びと粘着力で、全く自由がきかない2倍ゼラチン。
少しでも手間取れば手間取るほどにどんどん固まっていく。
もう引っ張っても簡単に千切れないレベルの強度
もう引っ張っても簡単に千切れないレベルの強度
そして何とか
型に詰めた
型に詰めた
その後、冷蔵庫で30分ほど冷却
その後、冷蔵庫で30分ほど冷却
この時点で等倍/1.5倍のグミについては、すでにどうでもよくなっていた。
あのもっちりとした、半乾きの万能ボンドみたいな2倍グミが冷却でどう化けるか。
充分に固くなってくれればいいのだが…。

そして30分後

等倍
等倍
1.5倍
1.5倍
2倍
2倍
見た目はそんなに変わらない。ひとつずつ食べてみよう。まず等倍
グミだ
グミだ
これ、確かにグミだ。ほんとにグミが自分で作れた。すごいぞ!って思わず興奮してしまったが、問題は食感である。

プルンプルン。果汁グミに近い気もするけど更にゆるい。これは僕の求めていたものじゃない。
味の方は、最初は味がなくて、噛んでると遅れて水あめの味がやってくる。でも甘さ控えめ。食感至上主義の僕は甘いグミに飽き飽きしていたので、これはかえっておいしいかも。1.5倍の方も食べてみよう。
うーん…
うーん…
多少固い。多少硬いんだけど、まだぐにゃぐにゃする。僕が望んでた固さじゃない。じゃあ2倍はどうか。
この弾力感。
この弾力感。
んんっ…
んんっ…
…あーっ、違う…。
確実に固いんだけど、カツーンって感じの硬さじゃなくて、弾力がすごい。ぐにゃっと噛むとボワンと跳ね返される感じ、ホルモン焼きと同じ方向性の「固い」だ。僕の目指しているものとは違う。さらに、これはとても残念なことだが…ゼラチン臭い。

自作グミは光る

結局、自作作戦は失敗だ。残念な結果ではあったが、一応固さ測定もしたので、結果だけお知らせしよう。
等倍はブッダ1冊ですでにアウト。150gくらい
等倍はブッダ1冊ですでにアウト。150gくらい
1.5倍は5巻まで。800g
1.5倍は5巻まで。800g
2倍だと、ブッダ12冊+アドルフに継ぐも完結。2.8kg
2倍だと、ブッダ12冊+アドルフに継ぐも完結。2.8kg
全体に冴えない結果ではあるが、ひとつだけ驚いたことがあった。
自作グミをセットした瞬間
自作グミをセットした瞬間
光ってる…
光ってる…
手作りグミは電気を通す。
この原理を使えば、銀歯に電流を通しておいてグミを噛むとミニ四駆が走る…なんてけったいなことも出来そうだが、本稿の趣旨ではないので今度ヒマなときにやろう。

固いグミ作りオルタナティブ

まあそれなりに固いグミはできたが、できた焼きホルモン系の固さは、僕の求めるそれとは違う。音楽性ならぬ「固い」性の違いにより、バンドは決裂状態である。そもそもの方向が違うので、2倍のゼラチンを4倍に増やしたからといって、カチカチの固グミができるとも思えない。あとこれ以上ゼラチン臭くなるのは味的にもNGだ。

さて、どうするかな…。
そのとき、冒頭で買ってきた他のグミが目に止まった。
チャック
チャック
グミにはぜんぶチャックがついてる。なぜかというと乾燥するからだ。乾燥して固くなるからだ。
そうか、グミを乾燥させればいいのか!
皿に広げて
皿に広げて
寝かせます
寝かせます

5日後

実は前々からちょっと思っていたのだ。袋入りのHARIBOにはチャックがないので、開けて数日たったものはちょっと固くなっている。これ、うまいなーと。ただ乾燥には時間がかかるし、サクッと固くできないだろうか、と考えたのが先ほどのゼラチン増量である。

でもゼラチンが失敗した今、急激に株を上げてきた乾燥工法。
仕込から5日が経った。果たして、理想のグミは出来上がっているか?
いずれも見た目は変わらない
いずれも見た目は変わらない
ますは手作りのゼラチン等倍から。皿にガッチリとくっついている
ますは手作りのゼラチン等倍から。皿にガッチリとくっついている
この粘着力はただごとではない…。
固い…
固い…
固い。特に表面が、空気に接してた面が、もうカチッカチである。
最近見ないけど昔コーラグミってあったじゃないですか、裏にオブラートついてるやつ。
あれのオブラートを10倍厚くした感じ、といえばいいだろうか。
残るグミ部もかなり固くなった。しかし10倍オブラート、うまいかまずいかで言うと…。察してください。
続いて2倍のほうも。この端っこの部分とか
続いて2倍のほうも。この端っこの部分とか
もう、パリッパリである
もう、パリッパリである
噛み切れない!
噛み切れない!
筆者は生粋の日本人だ。せんべいやスルメが日常的にある環境で育ち、ヨーロッパ人と比べて固いものを食べるチャンスはかなり多かったはずだ。その日本人のあごをもってしても太刀打ちできない、スーパーハードグミ。しかしこれアレだ、固すぎるわ。自転車のチューブ食べてる気分。ちょっと無理…。

一方で市販のグミはどうなったか。
触り比べた感じではそんなに変わらない。
触り比べた感じではそんなに変わらない。
ん…
ん…

うまい

これだ…。軒並みうまくなってる…。

やわらかすぎた果汁グミには適度な歯ごたえが生まれ、本物の果物のようなジューシー感が増したように感じる。
ピュアラルライチグミはコリッとした食感がレベルアップしてザクッとしたものに変わり、前歯に至福の快感を与えてくれる。
サワーズ…は固くなったけど、まあ普通かな。あ、ちょっと乾いたな、って感じ。
そしてHARIBO。元々の食感から方向性は変わらないが、1.2倍ほど固くした感じ。うまい。

うちの妻が、しけったお菓子がすきなのだ。だからスコーンを1回開けて2日くらい放置してから食べていたりする。僕はそれを(途中で少しずつ食べていくなどして)からかっていたのだが、いまなら妻の気持ちがわかる。

グミは、干すと、うまい。
一応固さも計ってみましょう
一応固さも計ってみましょう
結果は下記のようになった。
サワーズ、HARIBO、手作り全部がメーター振り切る結果に!
サワーズ、HARIBO、手作り全部がメーター振り切る結果に!
9kg以上の測定はもう装置が限界だったのであきらめました
9kg以上の測定はもう装置が限界だったのであきらめました

結論:市販グミを干せ

総評すると、市販のグミを干したものがおすすめ。
果汁グミは味がよく、ピュアラルライチグミは独特のザクザクした食感がよし。この2つはもうちょっと長く、冬場なら1週間くらい置いてもいいかも。
あとHARIBOは安定したうまさ。開封後はお好みに応じた期間だけ寝かせましょう。

自作は、味は工夫しだいとしても、固グミ好きには食感面で難しい気がします。自作グミ界の技術革新が待たれますね。

以上、長くなりましたが、皆様の明るいグミライフに貢献できれば幸いです。
開封即、全干しでいきましょう!
開封即、全干しでいきましょう!
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