特集 2012年1月27日

ビジネス定食に学ぶ「ビジネス」

ビジネスとは?
ビジネスとは?
飛行機でビジネスクラスと言えばわりとグレードの高い席だが、ホテルだとビジネスホテルは低料金のこじんまりとしたものになる。ビジネスは高いのか安いのかどっちなんだ?

ビジネスの謎をさらに深めているのが定食屋などでたまに見かける「ビジネス定食」。たいていのメニューは名前を見ただけでなんとなく中身がイメージできるものだが、ビジネス定食においては見当すらつかない。

そんなビジネス定食を巡ることで、ビジネスに対する理解を深めたいと思う。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。

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ビジネスに対する漠然としたイメージ (私のビジネスに対する理解度をこの画像から察してください)
ビジネスに対する漠然としたイメージ (私のビジネスに対する理解度をこの画像から察してください)

これがビジネスだ。
これがビジネスだ。

ビジネスはボリューミィ

最初に見るのは、長崎市にある「グリルはやしだ」というお店のビジネス定食。いわゆる大衆定食屋という感じのお店だ。
ハンバーグ、白身魚のフライ、ハムのフライ、かき揚げ、サラダ、野菜炒め、酢の物、玉子焼き。ハンバーグの下にはスパゲッティもある。
ハンバーグ、白身魚のフライ、ハムのフライ、かき揚げ、サラダ、野菜炒め、酢の物、玉子焼き。ハンバーグの下にはスパゲッティもある。
どのあたりが「ビジネス」なのか?
最初はなかなか理解しがたいものがあるが、パッと見てわかることは「とてもボリュームがある」ということ。このボリュームにして(さらにみそ汁が付いて)値段は620円。安い!

が、このお店のメニューの中では最安値ではなかった。もっと安い親子丼(570円)などもある。が、全体としては安いポジションに位置付けられていた。(なにしろ620円だし)

構成要素は揚げ物が目立つが、サラダ、野菜炒め、酢の物などもあり、かなり栄養のバランスが取れてる印象。

ビジネス=健康的という線が見えてきた。
カレー用的な容器に入って出された漬け物。
カレー用的な容器に入って出された漬け物。

ビジネスはうまい

次に見るのは「キャンティ」というお店(長崎市)のビジネスランチ。
どうだろう?このうまそうなビジネス。
どうだろう?このうまそうなビジネス。
構成要素は左から白身魚のフライ、中央トンカツ、右は焼き肉(写真だと分かりづらいが)。それにハムとサラダ。見るからにうまそうだが、これは実際ちょっと特筆すべきうまさだった。
スープ付き。
スープ付き。
値段はスープとライスが付いて850円。これは630円から始まるこの店のランチシリーズの中では「中の上」くらいのポジション。(この上に1,000円以上するランチシリーズや、3,150円のサーロインステーキなどもある)

ビジネスに国境はない

次に見るのは、本格的なインド料理の店「ミラン」(長崎市)のビジネスランチ。
これがインドビジネスだ。
これがインドビジネスだ。
構成要素はカレー、ナン、ピラフ、シシカバブ、チキンティッカ。

値段は1,050円。普通のランチは819円だったのでちょっとだけ付加価値をつけたものという位置づけ。(通常のランチだとピラフ、シシカバブ、チキンティッカが無い)
サラダも付く。
サラダも付く。

日本のビジネス

インドのビジネス定食があるならば、もちろん和食にだってある。こちらは「そば幸」(長崎市)というお蕎麦屋さんのビジネス定食。
「天ぷら」とか「しょうが焼き」などの文字と一緒に「ビジネス」という名が並ぶ。
「天ぷら」とか「しょうが焼き」などの文字と一緒に「ビジネス」という名が並ぶ。
構成内容は、唐揚げ、白身魚のフライ、玉子焼き、ポテトサラダ、ハム、サラダ、白ごはん、そしてうどん。

値段は870円。これはこの店の定食シリーズの中では「標準」くらいの位置付けだった。
唐揚げ、白身魚のフライ、玉子焼き、ポテトフライ、ハム、サラダ
唐揚げ、白身魚のフライ、玉子焼き、ポテトフライ、ハム、サラダ

ホテルのビジネス

ホテル付属のレストランにもビジネス定食があった。こちらはホテルセントヒル長崎のレストラン「カピタン」にて。
サーモンのフライ、サラダ、ポテトサラダ、ライス、スープ、オレンジ。
サーモンのフライ、サラダ、ポテトサラダ、ライス、スープ、オレンジ。
ここでは日替わりでビジネスランチを出していて、この日はサーモンフライだった。

これまで見てきた他のビジネスランチと違い、おかず皿の構成はシンプルで、代わりにデザートとコーヒーが付く。値段は680円。これはここで一番安いメニュー(それも圧倒的に)のようだった。
ホテルらしい上品さが漂うビジネス。
ホテルらしい上品さが漂うビジネス。
コーヒー付き。
コーヒー付き。

まとめ

まとめると、ビジネス定食には以下の特徴が見えてきた。

・栄養満点、ボリューミィ。
・野菜と汁物は必ず入る。(カレーは汁)
・揚げ物が出る。中でも魚フライの率が高い。今回の記事では5分の4、80%の確率で遭遇した。
・手頃な価格(最安ではないが高い方ではない傾向)

・総じて、ビジネス定食で言う「ビジネス」は、大人の男性をイメージして作られている。
・自分にとってビジネスはかなり身近な存在だった。
・飛行機のビジネスクラスに混乱させられていたが、それはそもそも飛行機は昔は庶民の乗り物ではなかったため。一番安いエコノミーにばかり乗っているのでビジネスが高級に感じられるが、ファーストクラスよりは安く、かつ最安値ではないという点ではビジネス定食とまったく同じ。

・ビジネスがちょっとわかってきた。
「できる」とはビジネスマンの枕詞であり大した意味はない。 (拡大)
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