特集 2012年1月11日

身近な老舗・100年喫茶!

100年前と同じものが飲み食いできる、と思うとすごくないです?
100年前と同じものが飲み食いできる、と思うとすごくないです?
料理店で「100年続く老舗」というと、だいたい高級料亭みたいな店をイメージしないだろうか。しかし老舗といってもそんな店ばかりではない。たまたま別件で調べ物してたら「喫茶店」で100年クラスの店って意外とあることに気づいた。都内で4軒ほど回ってみましたよ。
1972年佐賀県生まれのオトナ向け仕事多数のフリーライター。世間の埋もれた在野武将的スゴ玉の話を聞くのが大好き。何事もほどほどに浅く広く、がモットー。

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カフェーパウリスタ(銀座)

ちなみに日本で最初に出来たコーヒーハウスが1888年。その後、明治時代末から大正時代にかけて今で言う喫茶店が全国に出来たのだとか。そんな中のひとつが銀座の「カフェーパウリスタ」。1911年オープンだから去年でちょうど創業100年!
風格ある店構え。さすがのザギン。
風格ある店構え。さすがのザギン。
現存する中では最古のコーヒー専門店だというこちら。皮のシートに、壁に各所に飾られた絵画の数々…とザ・喫茶店というにふさわしいオーソドックスな作り。老舗といっても入りづらい雰囲気でもない。ちなみに前に銀座でうっかり入ったコーヒー一杯1000円の名店はさすがに居心地悪かったなあ…。

せっかくなので各所の定番的なものを味わうとしますか。こちらのおすすめは無農薬栽培の「森のコーヒー」。
照明の柔らかさがまたいい。和み系イエロー。
照明の柔らかさがまたいい。和み系イエロー。
みなさまにお届けしたい良い香り。
みなさまにお届けしたい良い香り。
おお、自他共に認める味音痴の自分でも分かる香りの良さ…。さっぱりしながらも印象に残る味でたしかにおいしい。店頭に置いてあったパンフなぞ読みながら飲むとまた深みが増すというもの。
朝の銀座に似合う一杯と申しましょうか。
朝の銀座に似合う一杯と申しましょうか。
パンフ、右の宣伝文句がすごい。
パンフ、右の宣伝文句がすごい。
「鬼の如く黒く恋の如く甘く地獄の如く熱きコーヒー」って凄いなあ。おすすめしたい3要素のうち2つが怖いもの例え、ってあんまりないよ!あと黒さの例えで「鬼」てのが時代ですな。

さて最初の一杯も飲んだところで次へ…てところで伝票に目がいった。
手元の伝票の裏を見ると…
手元の伝票の裏を見ると…
書かれてるのは「コーヒーの起源」
書かれてるのは「コーヒーの起源」
さすが最古の店だけあって、書かれてる内容もクラシックだぜ…。この手の「伝票の裏」ってのもまた調べたいなあ。だいたいうんちく的なものだったりするけども。
カフェーパウリスタ

東京都中央区銀座8-9-16
長崎センタービル1F

デンキヤホール(浅草)

さて2軒目は浅草の「デンキヤホール」。こちらはジャンルでいえば「甘味喫茶」で1903年創業。その名のとおり元は電気屋だったそう。電気屋→喫茶店、てどういう過程で変わったんだか…。秋葉原の電気店の上にメイド喫茶、みたいなもの?(たぶん違う)
浅草寺なんかからちょっと離れた商店街にあります。
浅草寺なんかからちょっと離れた商店街にあります。
あちこちに飾られた浮世絵(本物)。
あちこちに飾られた浮世絵(本物)。
しかし自分の「懐かしい」のツボはあのゲーム機…。
しかし自分の「懐かしい」のツボはあのゲーム機…。
さすが創業100年、ゲーム機なんて懐かしいものも…って時代が違うよ!壁に飾られている浮世絵よりも、台から流れるラリーXのサウンドの方がつーんと来る世代なのは事実なんですが。

そしてこちらのお店の定番メニューが「ゆであずき」と、こちらのお店が元祖という「オム巻き」。ここは甘味喫茶ということでゆであずきをいただきたい…でも飲みやすいのが欲しいなあ、ということで中を取って「あずきオレ」を頼んでみました。
あたたかいあずき&濃い牛乳!
あたたかいあずき&濃い牛乳!
スプーンですくって飲む。
スプーンですくって飲む。
甘いの大好き前厄世代。
甘いの大好き前厄世代。
お~、やはり缶とは違うゆであずきの手作業感!それに濃い牛乳とのミックス具合が絶妙。完全なもうスイーツですな。大正のスイーツ。店内の雰囲気は大正というよりは「3丁目の夕日」的昭和テイストな懐かしさなんですが、それはそれでいいか、と思う次第。
デンキヤホール

東京都台東区浅草4-20-3

甘味処みつばち(湯島)

さて3軒目はこちらもジャンル的には「甘味処」になっちゃうんですが、湯島の「みつばち」。明治42年(1909年)創業であんみつやみつ豆を中心にド王道の甘味を年中ラインナップ。

「黒蜜アイス」が100周年的には推しらしいけど、どうせなら冬っぽいの食べたいよね~、ということで栗ぜんざいを頼んでみました。あずき好きなもので…。
表では持ち帰りが買えて、中でも食べれます。
表では持ち帰りが買えて、中でも食べれます。
口直しの梅干しがありがたい。
口直しの梅干しがありがたい。
なんかこう、季節がら初詣帰りとか初売りの帰りに家族で寄りたい感じですよね。100年といいつつ昭和な味わい。ちなみに各テーブルに蜜のポットが置いてあるので、そちらは使い放題。さすがみつ×ばち!
もちうまいもちうまい。
もちうまいもちうまい。
店内はどちらかというとコンパクト。
店内はどちらかというとコンパクト。
ちなみにこの「みつばち」、歌舞伎町にも支店があるのでそれで知ってたんですが、そちらも創業昭和28年とのことでチェーンで古いってのもすごいですな。
みつばち 本店

東京都文京区湯島3-38-10 ハニービル1F

不二越(成増)

さて4軒目は板橋区成増の「不二越」。見た目はぜんっぜん100年って感じしませんが、それでも創業1917年だから95年目。生きてればジョン・F・ケネディと同い歳ですよ。
張り出したひさしとか自販機で古さを感じさせない。
張り出したひさしとか自販機で古さを感じさせない。
でもそっと「成増で初めて」を強調。
でもそっと「成増で初めて」を強調。
わざわざ成増限定で「初めて」と言わなくても…。その謙虚さや良し!というかメニューを見ても「キーマカレー」や「オムライス」なんかには名前の頭に「成増」とついてるところに地元愛を感じますね。

では一番上なのもあるし、この店何度も来た友人もおすすめしてた「成増キーマカレー」を頼んでみる。
いわゆるキーマとはちょっと違う?
いわゆるキーマとはちょっと違う?
でも甘辛さが独特でうまい。
でも甘辛さが独特でうまい。
今回の中ではもっとも古めかしい雰囲気。
今回の中ではもっとも古めかしい雰囲気。
いわゆる挽肉が入ってるキーマとはちょっと違い、どっちかというと濃いめの欧風カレーぽい味。だがとりあえず美味しい!味濃い好きにはたまらん味。

店内も店内の雰囲気がまた味がある。こういうカレーやピザ、スパゲティといった「昭和の身近な洋食」が並んでいる感じといい、どこか70年代くらいの洋画に出てくるアメリカのドライブインみたいなテイストですな。

ちなみに成増の駅出て数分の不二越、すぐ近くにモスバーガーの一号店もありました。成増ってこう老舗ぽいのが集まりやすい場所なんですかね?
モスバーガー越しの不二越。成増の顔。
モスバーガー越しの不二越。成増の顔。
不二越

東京都板橋区成増2-19-1

やはり甘味系が強いですね。
やはり甘味系が強いですね。

味も老舗なら雰囲気も老舗だ

4軒回ってみましたが、看板メニューがあるのが老舗の理由なんでしょうねえ。しかも「地元の顔」になってる感じ。さすがに建物が100年クラスはありませんでしたが、それでも昭和レベルの風格は十分で、人でいう「オーラ」がどこもありました!
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