歴史的な場面を舞台で見せる野外劇のことらしいです
「ページェントとは」って検索したら
『イエス・キリストの誕生にまつわる様々なエピソードを象徴的な形式の劇にまとめたもの。「ページを開く」と言う意味の言葉から来ており、歴史的な出来事の場面を本のページをめくるように次々と表現し、造っていくという意味である』
(
はてなキーワードより)
とあった。そうか、もともとクリスマスに関連したものだったのか、ページェント!浮かれ電飾にぴったりだな!
胸を張ってページェントと名乗っていいと思うページェントっぷりが、福岡の住宅街に!
上の写真のページェントストリートを逆側から見たところ。ナイス浮かれページェント!
ここ数年、LEDの普及と共に爆発的な広がりをみせる浮かれ電飾。なんなのだろうこれは、と思いながら目が離せないまま8年目だ。実は好きなんじゃないか、ぼく。
いやいやいやいやいや!
って思いながらの、昨年末。震災の影響か、「浮かれ自粛」の自体を目の当たりにしてショックを受けた自分がいた。それについて書いたのが前述の記事だ。
浮かれ電飾の流行に流されないオーソドックスな浮かれも好感が持てる(なんと流行があるんですよ、浮かれ電飾にも!知りたくもないのにそんなことに詳しくなっちゃったぼく!)
「浮かれていて欲しい」と思ってあえて首都圏の被災地と呼ばれる浦安臨海部の住宅街に赴いたのだが。ちなみにあそこはぼくが最初に浮かれ電飾の記事の舞台とした思い出の地でもある。なにその思い出。
「浮かれておくれよ」というのはシニカルなスタンスをかなぐり捨てての心の叫びであった。たぶん。
なんとなく、各ご家庭で電飾スタイルの分担っぽいものができていてすごいと思った。
全体的に自粛ムードのある首都圏。ならば、もっと西に行けば例年通りの浮かれを見ることができるのではないだろうか。
そう思って向かったのが福岡だ。
どうしても浮かれている様子を、ぼくは見たかったらしい。
「やっぱりだめか…」と最初は思った
福岡市の飯倉という町に充実した浮かれ電飾地帯があるらしい、という情報を得たぼくは(そういう情報が入ってくるんです)、飛行機で空港について早々、いそいそと地下鉄に乗り換え金山という駅に向かった。地図で見たらそこが最寄り駅っぽかったのだ。
しかし、駅に降り立って歩き出してすぐに不安になる。
このお宅など、浮かれていてしかるべき佇まいなんだが…
浮かれの片鱗もない。情報はガセだったか、あるいはここも自粛ムードなのか…
歩けど歩けど、浮かれていないのだ。
気温は下がってくるし(クリスマスが春とかだったらぼくもこんなに苦労しないのに)、見知らぬ土地で心細くなって、お腹もすいてきた。しまった、まず博多でラーメンでも食べるべきだった。なんで空港から直行してんのぼく。
困るのは、浮かれ電飾がない理由が情報が間違っていたためか、あるいは自粛なのか分からない、という点だ。後者なら来年また来るんだが(来るのか)。
あ!あそこに!
なんだかちょう嬉しい。
住宅街をうろうろして、ようやく見つけたのが、上の浮かれ電飾。もうなんだかこの規模のものでも嬉しい。
…そうだ、ぼくはいつのまにか「もっとすごいもの、もっとすごいもの」って浮かれ電飾に対して規模や派手さを求めるようになってはいないか。こういう慎ましい(今こうやってみるとべつに「慎ましく」はないんだが)ものを味わってこその浮かれ電飾鑑賞家ではないのか…
などと、まあなんというか、見つからない言い訳が脳裏に浮かぶぐらいには弱っていた。というか「浮かれ電飾鑑賞家」ってなによ。
と、その時!
おおおお!なんか!なんか見えるよ!
「一匹いたら十匹いると思え」
こんなのはじめて…
これか?情報は、これのことなのか?
いやはや、これはすごい。なにがすごいって、ここに住んでる住民は部屋に入っちゃったらこの電飾を楽しめない、という点だ。
あくまで「外向き」。商業施設でもないのに。ぼくが「浮かれ電飾」と呼ぶ理由はここにある。
というか、これ、住民の手によるものだろうか?屋上ってふつう上がれないよね?大家さんが浮かれがちなのかな?
どうみても屋上から侵入する特殊部隊にしか見えないサンタ。突入の合図を待っている。トナカイはどうした。
浮かれマンションに思わず歓声をあげてしまったぼく。そしてなんと、振り返ると、とそこに!
なんか、向こうにも見えるんですけどー!
…ええっと…これは電飾?
保育園だった。浮かれ保育園。
いや、この浮かれ方どうなの。工事中みたいじゃない?いやいや、こういう浮かれ新時代も受け入れていかねばならぬのだろうな。
ややトリッキーな浮かれ電飾だが、この2作品に大いに勇気づけられた。なぜならば、浮かれ電飾界には「一匹いたら十匹いると思え」という教えがあるからだ。教え?
浮かれ電飾は、ご近所さんが始めると連鎖的に広まるものらしいのだ。きっとここら辺に充実した浮かれ電飾地帯があるに違いない!
長年の経験がぼくにそう確信させた、その時だった!
おおおおおお!
これが横横連携か
たどりついたのが、本記事1ページ目の電飾の数々だ。情報はほんとだったのだ。これはすごい。なんか通り名表示も電飾だし!
ブロック塀をここまで大胆に覆う例ってあまりないんだよね。
カーブミラーに映る光景が、このありさま!
この、「ふつう」の住宅街でここまで、っていうのがすばらしいと思う。
各家々の電飾が連続していくようにレイアウトされている。「横横連携」というやつである。会社ではさんざん聞くものの一向にその実態を見ることのなかった「横横連携」をここで見ることになろうとは。まさに地域ぐるみ。
そう、ここの地域ぐるみでの浮かれって、身も心も地域ぐるみな気がする。エリア一帯が浮かれちゃう町で有名なのに、兵庫県三田のワシントン村があるのだが、あれって前庭を持ったアメリカン豪華な住宅がそれぞれ独自に浮かれ競っている感じなんだけど、ここのはもっと一体感がある。って、こんな分析眼持ってぼくはどうしようっていうんですかね。
首謀者発見か?
さらにおどろいたのは、地元民に開放されているとおぼしき家があったこと。
ファミリーが行き交っている。
「お!あっちも!」って言いながら徘徊するキッズたちもたくさん。きみたち、これを普通だと思ってはいけないぞ。全国的に見てもきわめて特殊な街だぞ。
多くの人が向かう先があるのでついて行くと…
この家にたどり着いた。
門から裏の庭まで続くページェント。このご家庭が横横連携の首謀者なのでは、と思った。
この家、つぎつぎと子供たちが入っていって、裏庭から歓声が聞こえた。開放されているらしいのだ。
裏道から見てみたら、その裏庭では寒空の下ガーデンテーブルで横になるサンタが。
ぼくもしれっと入っていこうかかなり迷ったがやめておいた。
それにしても、この町はすごい。まだまだぼくの知らない浮かれスタイルがあるものだなあ、と思った。生涯勉強ですな。
今年は首都圏も浮かれますように
福岡まで行った甲斐があった。すっきりした。8年も見てると、なんというかこう「浮かれ納め」しないと年が越せない体になっているというか。
ともあれ、今年は浦安も例年通りおもいっきり浮かれてほしいものだと思った。
再び「特殊部隊サンタ」発見。だからトナカイはどうした。
今年もやります!GPSロガー使った「地上絵描き初め」
1年前の年始に執り行い、レポートした「
地上絵描き初め」。今年もやります。明日です!もちろん干支にちなんだモチーフで。
■2012年 地上絵描き初め
■2012年1月7日(土)
■11:00 祐天寺駅集合
■参加したい!って方は「地上絵描き初め参加希望」のタイトルで
[email protected] にメールください
詳しくは→
こちら
ただ街をタツノオトシゴの絵に沿って歩くだけですが、とても楽しいですよ。興味ある方はご参加ください。
おそらくタツノオトシゴの絵としては世界最大のものになるでしょう。