キャッチできませんでした
結果、マシュマロを口でキャッチすることはできなかった。
が、かなり楽しかった。
それぞれの写真を拡大してもらえるとわかる通り、日常生活ではありえない躍動感のある顔や表情をしているのだ。
この記事が伝えたかったことはただ一つ。
「バズーカを使ってマシュマロキャッチをすると楽しい」ことだ。
タイトルが全てを伝えているのだ。
この記事くらいスカッと生きていたいとさえ思う。
プロ野球の試合を観に行ったときである。
イニング間に、グラウンドからスタンドに向けてバズーカで賞品を発射するイベントが行われているのを見た。そこで思った。
イベントで使われていたバズーカ。
マシュマロを投げて、口でキャッチするマシュマロキャッチ。
この2つを組み合わせたい。
バズーカでマシュマロを発射し、盛大にマシュマロキャッチをしたらとても楽しいはずだ。
やってみたい。
「バズーカマシュマロキャッチ」を実現する方法がないか、さっそく球場の中で検索してみた。
すると、僕がイメージしているバズーカに近い物を貸し出している会社が愛媛にあるようで、すぐ注文した。
そして届いた。
ちなみに、僕が最初に注文したレンタルの日程ではバズーカが出払ってしまっていたらしく、日程をずらして注文し、無事に届いた。
それにしても「バズーカが出払っている」ってすごいパワーワードだ。
業者の方によると、秋は文化祭のシーズンで、出払ってしまうことが多いらしい。
知らないところでバズーカが人気なようである。
バズーカは、筒の部分に発射したい物を装填し、引き金を引くとガスを噴射し、物が飛んでいくというもの。
今回は大小2種類のマシュマロを用意した。
このどちらかを飛ばして、キャッチしたい。
普通の大きさの方はたくさん飛ばせそうだし、でかい方はキャッチしやすそうだ。
装填した物がどれだけ飛ぶかというと、どうやら6〜8m以上飛んでいくらしい。
業者がアップロードしている動画を見てみると、物によっては10m以上飛ぶこともあるようだ。
とても期待が持てる。
そして重要なのがチャレンジできる回数だ。
今回は5発打てるだけのガスを発注した。
本当は成功するまで無限に発射するのが理想だったが、財布と相談して5発に決めた。
本体と1発分のガス代が、合わせて6600円。
ガスを1発追加するごとにプラス1000円。
計、およそ14000円。
何を隠そう、実質1発2000円のマシュマロキャッチなのだ。
1発の重みが半端ない。
こんなに緊張感があるマシュマロキャッチがあっていいのだろうか!
5発中、1発でもいいので口でキャッチしてみたいものだ。
それでは実際に外に出て、マシュマロを盛大に撃ち出していこう。
キャッチ役が僕だけだと、かなり心もとないので、友人たちを招集した。
「バズーカマシュマロキャッチ大会に参加しませんか」という誘い文句でよく来てくれたものだ。いい友人を持った。
さて、記念すべき1発目である。
普通のマシュマロをありったけ込めてみた。
友人にバズーカを託し、いざ、発射。
マシュマロが飛んだ!(当たり前だが感動した)
キャッチする人間の位置はほぼ完璧で、立っていた場所にマシュマロが飛んできた。
触れ込み通り、飛距離は5〜10メートルといったところだ。
惜しくも口ではキャッチできなかったが、手ではなんとかキャッチできた。
誤差は十数センチ。何度かやればいけそうである。
ガスはあと4発分ある。
これは口でキャッチできそうかもしれない。
続いて2発目だ。
今回も普通のマシュマロをありったけ込めた。
バズーカの向きが、1発目よりも上を向いていたことにより、マシュマロはかなり高く舞い上がった。
するとマシュマロはどうなるだろう。
そう、失速だ。
急いで落下点に入ろうとしたが…。
2発目もマシュマロを口でキャッチすることができなかった。
ひょっとすると、普通のマシュマロの弾道を読むのは難しいのかもしれない。
いけると思ったのに!
普通のマシュマロが失速するならば、でかいマシュマロならどうだろう。
3発目はでかいマシュマロを発射してみようと思う。
でかいマシュマロは、それなりの重さがあるので、めったなことでは失速しなさそうだ。
でかいマシュマロも、口でのキャッチを目指すことにした。
では発射してみよう。
でかいマシュマロはめちゃくちゃ飛んだ。
ガスの圧の関係で、遠くに飛ばすには、筒の中のものは出来るだけ大きい方がいいらしい。
野球経験者ならば分かってもらえると思うが、前進守備で打球が頭を超えて行ったときの絶望感たるや。
思い出して冷や汗が出た(野球は3ヶ月でやめた)
10メートル以上は飛んだんじゃなかろうか。
飛びすぎだ。
残りはあと2発である。
残りが2発になったところで、悩みが生まれた。
マシュマロをキャッチしたい気持ちもあるが、バズーカを撃ってみたい気持ちもあるのだ。
かなり悩んだ。
記事の本筋からはそれてしまうが、バズーカを撃つのはかなり爽快だった。
引き金を引くと大きな音とともにガスが噴射されるのだが、それが冷たくて気持ちいい。
家業がバズーカ業者なら、親に隠れて撃ちまくって遊んでいたと思う。
さて本題のマシュマロキャッチだ。
今回はバズーカには普通のマシュマロを詰めた。
数で攻めていこうと思ったのだ。
誰かひとりはキャッチに成功してほしいが…。
ここまで4発、発射してきた。
しかし一度も口でのキャッチに成功していない。さらに言えば、2発目以降は手ですらキャッチできていないのだ。
残りのガスは1発しかない。
なんとしてでも成功させなければ!
ラスト1発である。
みんな気分が高揚して、気付くとなぜか円陣を組んでいた。
最後に装填したのはでかいマシュマロ。
この際手でもいいからキャッチしたいので、なるべくでかい方が掴みやすいと思ったからだ。
泣いても笑っても最後の1発だ。
1万4000円のマシュマロキャッチの集大成である。
いざ、発射!
ああ…。
結果、マシュマロを口でキャッチすることはできなかった。
が、かなり楽しかった。
それぞれの写真を拡大してもらえるとわかる通り、日常生活ではありえない躍動感のある顔や表情をしているのだ。
この記事が伝えたかったことはただ一つ。
「バズーカを使ってマシュマロキャッチをすると楽しい」ことだ。
タイトルが全てを伝えているのだ。
この記事くらいスカッと生きていたいとさえ思う。
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