罰ゲームタスキの使いかた
罰ゲームのタスキは以前プープーテレビのネタにした(「
罰ゲーミフィケーション」)。そのとき、罰ゲームタスキに短い動画に収まりきらない可能性を感じたのだ。
たとえばこうだ。
「タッチパネルって鼻でも反応するのかな…」
タッチパネルを鼻で押したいと思うことがあるだろう。そこまで限定しなくても、そういう好奇心を持ってしまうことは、ある。
しかしそのまま実行すると不審者である。好奇心に忠実なものが変わり者扱いされるのはエジソンの少年時代から変わっていない。
そこでこのタスキである。
ピッ!
ええ、罰ゲーム中なんですよ
罰ゲームは自由である
何やってるか聞かれたらどうしよう…
僕:「罰ゲーム中なんですよ」
世間:「鼻でタッチパネルを押せという罰ゲームなのね」
………OK!
脳内でこのようなシミュレーションが行われたので不安はない。罰ゲームという言い訳の場所があることで僕は自由になった。
折しも撮影した五反田駅はSMクラブが多いところなので、女王様にそういう命令をされた人にも見えるだろう(女王様と言っても実際に統治を行う為政者ではない)。
電車運転したいなー
プシュー(運転しているフリ)
罰ゲーム中ならば、電車の先頭車両で運転手になりきることだって可能だ。罰ゲームですから。
子どもみたいに電車に乗ったり
アメリカンドッグを両手持ちしたり
釣り銭確認したり
疲れたら木陰で寝ちゃうことだってできる
年にいちど、罰ゲーム中のタスキをかけて自由になる日があってもいいのではないかと思うぐらいの開放感だ。今日が新しい国民の祝日だ。
うっかりもとりもどせるタスキ
罰ゲームタスキは自分を解放するだけではない。失敗を取り戻すことだってできるのだ。
スマートフォンの前面カメラを使って髪型&鼻毛のチェック
でも気づくとキメ顔していることありませんか。
恥ずかしい! 家でもないのに。しかし罰ゲーム中のタスキがあれば状況は変わるのだ。
あ、なんだ罰ゲームか
現実の世界でアンドゥを可能にするアイテムこそ罰ゲームタスキである。
世界が変わる
罰ゲームタスキで変わるのは僕だけではない。世界も変わるのだ。
銅像
言われてみればそうだな
モミの木的には罰ゲーム
罰ゲームで消火器やってます
タスキをした無機物が饒舌に語りはじめる。ファーブル博士はこんなふうにして昆虫たちの声を聞いていたのかもしれない。そんな根拠のないことを想像させる豊穣さである。
これはだめ
罰ゲームタスキが喚起するストーリーが不幸な場合もある。
引き出したお金は誰かの手に渡ってしまうに違いない罰ゲームである。
会社の飲み会の会費などあまり払いたくない代金を払うとき、罰ゲームタスキをかけて無言の抗議をするという使い方もできる。無言のわりに目立つ抗議である。
人生は罰ゲーム
混んだ電車は罰ゲームだし、二次会で人のカラオケを聴いている午前2時も罰ゲームである。カップラーメンにお湯を入れて食べようと思ってふたを開けたらかやくの袋が出てくるのも罰ゲーム。罰ゲームだと思うとなんでもポジティブに受け入れられるかもしれない。
正直言うと、罰ゲームのタスキかけて街を歩くのがいちばん罰ゲームっぽかったです。