特集 2011年12月15日

フルーチェ20種類を自作した

みんな大好き、私も大好き、おいしいフルーチェを自作しよう
みんな大好き、私も大好き、おいしいフルーチェを自作しよう
私はフルーチェが好きだ。

ふるふるプルンとした艶やかなデザート。その甘美な味わいは、小学生だった私の心を魅了した。その思いは大人になっても変わる事はなく、私は今もなおフルーチェを食べ続けている。

そんなある日、フルーチェを貪りながらふと思った。様々なフレーバーを持つ、オリジナルフルーチェを自由自在に作れたら、素敵ではないだろうか。

実際に20種類のフルーチェを作り、食べ比べてみた。
1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。常になんとかなるさと思いながら生きてるが、実際なんとかなってしまっているのがタチ悪い。2011年には30歳の節目として歩き遍路をやりました。2012年には31歳の節目としてサンティアゴ巡礼をやりました。

前の記事:石垣島、仁義無き鍾乳洞対決(と17世紀のでかい墓)

> 個人サイト 閑古鳥旅行社 Twitter

そもそも、フルーチェとは?

まずはフルーチェをご存じない方の為に、フルーチェについて簡単なおさらいをしておきたい。

……というのは建前で、ただ単に、私がフルーチェを食べたいだけだったりもするが、まぁ、ともかく、フルーチェを作ろう。

フルーチェとは、牛乳で作るお菓子である。その作り方はいたって簡単、ミルクとフルーチェ、混ぜるだけ。
パウチに入った液体を器に移して
パウチに入った液体を器に移して
そこに冷たい牛乳を注ぐ
そこに冷たい牛乳を注ぐ
よく混ぜれば完成、プルンと固まる
よく混ぜれば完成、プルンと固まる
ンまぁーいッ!と、まぁ、こんな感じです
ンまぁーいッ!と、まぁ、こんな感じです
フルーチェを作る際に注意しなければならない事は、使用する牛乳は「低脂肪牛乳」とか「成分調整牛乳」ではダメだという事だ。種類別に「牛乳」とあるものを使う。

というのも、フルーチェが固まる原理は、ペクチンという物質が牛乳のカルシウムと反応する事による。成分が調整されている牛乳では、都合が悪いんですな。
ペクチンは果物由来の食物繊維なので、お子様にも安心、大人様にも安心
ペクチンは果物由来の食物繊維なので、お子様にも安心、大人様にも安心

今度こそ、フルーチェを自作したい

さて、いよいよオリジナルのフルーチェ作りだが、実を言うと、私は過去にもフルーチェの自作を試みた事がある(閑古鳥旅行社ブログ「フルーチェを自作したい」参照)。

その時は見事なまでの失敗に終わったが、ご覧頂いた方々の反応はなかなかに良く、記事の投稿から5年経った今もなお、時折コメントを頂く事がある。
その時は、結果的にリンゴジャムができました
その時は、結果的にリンゴジャムができました
そこで今回は、5年前の失敗や、お寄せ頂いた情報を元に、ちゃんとした、製品のようなフルーチェを作りたいと思う。

まず最初に試すのは、バナナを使う方法だ。
熟したバナナでフルーチェが作れるらしい
熟したバナナでフルーチェが作れるらしい
ちょっとだけ難しい話になるが、ペクチンには糖分に反応する「HMペクチン」と、カルシウムに反応する「LMペクチン」の二種類が存在する。

私が5年前にリンゴから抽出したペクチンは「HMペクチン」であり、牛乳には固まらず、失敗したというワケだ。

バナナには、その「HMペクチン」と「LMペクチン」の両方が含まれているとの事。まぁ、要するに、バナナに牛乳を混ぜると固まるらしいのである。
バナナ二本半を、レンジで2分半チン
バナナ二本半を、レンジで2分半チン
ちょっと温めすぎたかな、まぁいいや
ちょっと温めすぎたかな、まぁいいや
バナナと牛乳150ml、砂糖少々をミキサーにかける
バナナと牛乳150ml、砂糖少々をミキサーにかける
それを冷やすと、とろんとろんになった
それを冷やすと、とろんとろんになった
うん、多少はフルーチェっぽくはなった。なった……けど、なんか緩い。バナナの粘り気でとろみが付いただけと言われれば、そんな気もする。

食べてみると、やはりというか、なんというか、濃厚なバナナシェークといった感じ。こりゃ、フルーチェじゃぁないな。
まぁ、これはこれでおいしいけどね
まぁ、これはこれでおいしいけどね
う~ん、なぜだ。なぜ、固まってくれないのだ。バナナの熟度が足りなかったのかのだろうか。それとも、バナナに対して牛乳が多すぎたのだろうか。

というワケで、牛乳を100mlに減らして作り直してみた。そうしたら――
なんか、すっごい固まった
なんか、すっごい固まった
これは、もはやプリンだ
これは、もはやプリンだ
もちろん、ゼラチンなどは一切使用していない。あくまでバナナと牛乳、それと砂糖のみである。

器から出しても形状を保つそれは、まるでプリンやババロアのようではないか。こ、これがバナナの力なのか!

これはこれでなかなかおいしいお菓子ではあるが、しかし、これがフルーチェかと問われれば、首を横に振らざるを得ない。

牛乳が多ければシェークになって、少なければプリンになる。なかなか調節が難しいものだなぁ。

柿でも牛乳は固まる

バナナで牛乳が固まる事は分かったが、他には柿でもイケるらしい。バナナと同様、柿にも「LMペクチン」が含まれているとの事だ。
じゃぁ、やってみますか
じゃぁ、やってみますか
生のままの柿を一個分、牛乳100mlとスプーン1杯の砂糖と共に、ミキサーにかける
生のままの柿を一個分、牛乳100mlとスプーン1杯の砂糖と共に、ミキサーにかける
しばらく冷やすと、この通り
しばらく冷やすと、この通り
バナナよりは緩くできたかな
バナナよりは緩くできたかな
バナナと同様、見た目はプリンのように固まっているものの、スプーンですくってみると意外に水分が残っており、崩せばほぼフルーチェのような食感になった。

これは素晴らしい、まさに柿味のフルーチェだ、柿ーチェだ。
うまいぞ、柿ーチェ
うまいぞ、柿ーチェ
よし、これをベースに、オリジナルフルーチェを……と思ったが、柿の味が結構強い為、何を加えても柿の味が残ってしまうのだ。バナナもまたしかり。

バナナ味のフルーチェ、柿味のフルーチェを作るという目的ならこれで良いのだが、しかし私はもっと、自由にフレーバーをいじくりまわしたいのである。

いっその事、牛乳の味しかしないような、プレーンなフルーチェを作る事はできないだろうか。
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