高まるゲーム熱と箱の塔
個人的に今、ゲーム熱が高まっている。
ゲームと言っても、「
Wii」とか「
DS」とかいったデジタルなゲームではなく、ボードゲームやカードゲームといったアナログゲーム。
ひたすら箱を積んで眺めるだけの日々。 問題はその箱が中身に対して妙にでかいことだ。
ボードゲームと言うと日本では「
人生ゲーム」がその代表で、あまり大人がまじめにやるものではない印象があるが、海外…特にドイツでは非常に盛んで、大人向けの知的な雰囲気のゲームが数多く作られている。
その特徴として、
・ルールが比較的簡単で、初めての人でも入りやすい。15分程度あるいは1回プレイすればだいたい理解できる。
・運と実力の要素がほどよいバランス。初心者とベテランが混じっても楽しく遊べる。
・コンポーネント(盤や駒)が洒落てる。
といった特徴がある。
こういったアナログゲームの良いところは、誰か一緒にやる人がいないとできないところ。デジタルなゲームと違って一人黙々とやり続けて廃人になってしまう心配がないし、自然とコミュニケーションの促進になる。
反面、一人ではできないことはデメリットでもある。学生時代ならともかく、大人になるとなかなかそういう時間と場所を確保するのは難しい。結果、「やりたくてもできない」ということになってしまう…。
それが今の私だ。
興味あるゲームがたくさんあるので、少しずつ買い集めてるが、やる機会がなく、ひたすら箱を積み眺めるだけの趣味となっている。(時々開けて匂いを嗅いだり)
そしてさらに問題なのは、その箱が中身に対して妙に大きいため、箱の塔がどんどん高くなっていってることだ。
「にわとりのしっぽ」 (1998年ドイツキッズゲーム特別賞受賞)
● にわとりのしっぽ
というわけで、ひとつひとつ見ていくことにしよう。まずは、子供向きゲームである「にわとりのしっぽ」。
横に置いてあるiPhone、みかん、硬貨などからその大きさを感じ取ってほしい。とにかく箱がでかいのがわかるかと思う。
箱の厚みも相当ある。
箱は面積だけでなく、高さもけっこうある。
一体、この中にどれだけのモノが入ってるかと箱を開けてみると…
オープン!
パッと見は、アイテムがぎっしり入っていて何の問題もないように見える。
が、バラバラになっているものを整理して並べてみると…
あの箱のでかさは何だったのか!?
なんと、三分の一くらいのスペースに収まってしまった。
もしこのコンパクトパッケージで販売してくれていたらどれだけありがたかったことか…。
大人がどんなにがんばっても子供に勝てないという希有なゲーム。
ちなみにどんなゲームかというと、「神経衰弱」の発展系。中央に置かれた裏になってるタイルを1枚めくり、それが自分のニワトリの前のタイルと同じ絵柄なら1マス進める。こうしてニワトリを動かしていき、相手のニワトリを追い抜いたら、しっぽをもぎ取る。全員のしっぽをむしり取れば勝ち。
駒がまた、「こんなにでかい必要があるか?」という大きさなのだが、これがまたかわいくて、しっぽを取られたくないという思いをプレイヤーに抱かせる。
子供用ゲームなので、これは箱を眺めるだけでなく家族でプレイしてる。しかし「記憶ゲーム」というのは大人の脳ミソには厳しく、私はあまり積極的にプレイしたいとは思わないゲームだ。(一方、子供その1はこれが一番好きだと言っている)
「ケルト」 (2008年ドイツ年間ゲーム大賞、2008年ドイツゲーム大賞受賞)
●ケルト
次に見るのは、ライナー・クニッツァというその筋では超有名なゲームデザイナーによる作品、「ケルト」。
見ての通り、箱がでかい。
さきほどの「にわとりのしっぽ」とまったく同じ大きさの箱。開けてみると…
オープン。一番上には折りたたんだ状態のボードが載っている。
ボードの下にはカードと、駒、チップ等。
これもパッと見はイイ感じに(しかもちょっと芸術的に)内容物で満たされているように見える。が…
え?!
ためしにトレイを外し、中身だけにしてみるとご覧の通り。ボード以外は元の箱の6分の一ほどのスペースに収まった。
みかんが小さく見える。
こちらはボード。
おそらく、このボードがでかいが故に箱もあのサイズになったものと思われる。が、そもそもボードをこんなに大きくする必要あったのだろうか…?
この「ケルト」というゲーム、メインはトランプのように数字が書いてあるカードゲームで、ボードは単なる得点盤。カードを1枚出すたびに盤上のコマを1マス進める。たくさん進めるほど多く点数が入る。
カードを1枚出すたびに手前にうじゃっとあるコマを1マス進めていくゲーム。
なので、コンパクトに作ろうと思えばいくらでもそうできそうなのだが、おそらくそんな意思は端から無いのだろう。
ネット上のレビューを読むと、このでかさがイイ的な記事も見受けられる。そして相当これは面白いらしい。(自分は買っただけで未プレイ)
「カルカソンヌ」 2001年ドイツ年間ゲーム大賞、2001年ドイツゲーム大賞受賞。
●カルカソンヌ
続いては、これまたドイツ年間ゲーム賞とドイツゲーム大賞をダブルで受賞している傑作、「カルカソンヌ」。
箱は、厚みはけっこうあるものの、面積は先ほどの2つよりは幾分小さくなった。
開けるとまずは得点板が。
開けるとまずは箱と同サイズの得点板が載っている。その下には…
人型のコマと、タイル(厚手のカード)の山(と、無駄なスペース)
スッキリ。
ためしに敷居を外してみるとご覧の通り。
得点板を折りたたみ式にすれば、少なくとも半分にはできそうだ。
絵柄が合うようにつなげていく。
「カルカソンヌ」はタイルを繋げて街を作っていくゲーム。ルールも簡単だし、まったりとした雰囲気でできるとてもいいゲームだ。(幾つかのルールを省略すれば子供でもできる)
「ディクシット」 2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞
● ディクシット
フランス産のゲーム、「ディクシット」。
箱を開けてみると…
こんな感じ。
非常におしゃれなデザイン。
これもパッと見は必要な箱の大きさに見えるのだが、
印象的な絵のカードが84枚入っている。
「ディクシット」は、出題者がカードの絵を見て物語なり詩なり、なんらかの話をする(なんでもいい。ひと言でも音でもいい)。回答者はそれを聞いて、どのカードかを当てるゲーム。
というわけでメインはカードで、箱部分は単なる得点板。紙と鉛筆で思いっきり代用できる。
箱は非常にオシャレでかわいらしいが、単なる得点板。(このパターン多いな)
みかんもiPhoneもまだまだ入る!
こんなコンパクトサイズで売ってくれていたら…
というように、日本人としては海外のボードゲームは
「もっと小さくできるだろう!!」
という気持ちが沸き起こるパッケージが多いのである。
(これで終わってもよさそうな内容の今回の記事ですが、驚くべきことにこのあとまだ3ページも続きます)
納得の箱たち
前のページでは不条理(に感じた)箱ばかり紹介したので、次は私的に納得がいってる箱(のゲーム)も紹介してみたい。
まずはモノポリーから。
「モノポリー」 面積的にはけっこう大きな箱。
● モノポリー
「モノポリー」は海外のボードゲームとしては最も日本で流通してるゲームではないだろうか。おもちゃ屋などでも普通に売られている。
元々は経済学の教材として作られた物らしい。金持ちは雪だるま式にどんどん金持ちになり、貧乏人はいくらがんばっても這い上がれないことを体験できるシビアなゲームだ。
普通のゲームであれば、ビリの人でもやる気を無くさないよう一発逆転カード的なシステムを入れてくるものだが、モノポリーにはそういった要素がない。それがモノポリーの欠点でもあり、面白さでもある。
個人的に、学生時代(というか小学生の頃から)何度もやったゲーム。
箱が薄い!
モノポリーの箱は(いろんな種類があるだろうが私が持ってるものは)、面積は大きいが厚みが薄い。
ボードが2つ折り、その下にお札、駒、カード等。
トレイはそのまま銀行になる。
なにしろ箱が薄いので、これ以上削ぎ落としようがない。
名作「スコットランドヤード」 1983年ドイツ年間ゲーム大賞受賞
● スコットランドヤード
モノポリーと並んでずいぶん前、学生時代に購入した物なので箱がだいぶボロい。(最近のはもっと黒っぽいデザインに変更されている)
開けるとまずはボード。
その下にサンバイザー(怪しい)、各種チケットなど。
まぁまぁ厚みのある箱ではあるが、乗り物チケット、駒などが「これでもかっ!」って数入ってるので箱に違和感はない。
むちゃくちゃ広いボード。しかしこの広さがこのゲームの肝となっている。
泥棒(ミスターX)1人対5人の警官による追いかけっこ。24ターン逃げ切ればミスターXの勝ち、その前に捕まえれば警官の勝ち、というゲーム。ただし、ミスターXは普段は姿が見えず、何回に一度ずつしか居場所がわからない。それ以外は、タクシーを使ったとかバスで移動したといった移動手段の報告をヒントに推理して追い詰めていく。
ものすごく頭を使うので、何度もやると脳がヘトヘトになるのが欠点だが、むちゃくちゃ面白い。(特に逃げる役が楽しい)
付属のサンバイザーは、視線で居場所がバレないよう、目を隠すために使う。
「ナイアガラ」
● ナイアガラ
こちらはかなりでかい箱。
前ページの「にわとりのしっぽ」「ケルト」などと同じ大きさの箱だ。これと同一サイズのゲームは他にも数多くある。
どうも海外では内容物に合わせて細かく箱を変えたりはせず、何種類かあるサイズの中から大雑把にセレクトしているようだ。
厚みも相当ある。 (2005年ドイツ年間ゲーム大賞受賞)
開けるとまずボードが入っており、その下にコマ類というおきまりのパターン。
トレイをとって中身だけ詰めるとスッカスカなのもお決まりのパターンだ。
上の写真を見ると、中身に対して箱がデカ過ぎる典型例のようにも見えるが、この「ナイアガラ」には特別なギミックがある。
箱を2個並べ、その上にボードを置くことで“滝”を表現。
箱が台として利用されるので、その大きさが一転して「必然性のあるもの」という理解に変わる。
ゲームは、滝に落ちないようにカヌーをコントロールしながら宝石を運んで集めるというもの。
川の流れは透明なアクリル板を動かすことで再現。
上流からアクリル板を押し込むことでスライド式に川が流れ滝に落ちる!
ルールはそれほど難しくなく子供でもできるが、運の要素がほとんどないのでハンデをつけないと必ず大人が勝ってしまうゲームである。
「呪いのミイラ」
● 呪いのミイラ
こちらはさきの「スコットランドヤード」と同じ大きさの箱。(このサイズもまた海外ゲームのひとつの規格のようだ)
開けるとまずボードがあり…
その下にコマ類…あれ?!
箱のサイズは同じだが、 スコットランドヤードがチケット類がしこたま入っていたのに対して、こちらはスッカスカ。
例によってトレイを外せばかなりギャップが目立ちそうだが、これまた素晴らしい仕掛けがある。
ボードを立てる!
なんと、このゲームではボードを立てて遊ぶのである。これによりスッカスカの箱も「ボードを立てるための台」という認識に様変わり。ムダ感が一気になくなった。
ボードを挟んでの対決が楽しい。
ゲームは、ピラミッド内部の秘宝をミイラに捕まらないように奪うというもの。一人がミイラ役、残り全員が盗賊役に分かれる。コマが磁石でボードにくっつくようになっており、盗賊側からはミイラがどこにいるかわかるが、ミイラ側からは盗賊が見えないのがミソ。
盗賊側はミイラの横をすり抜けるドキドキ感が、ミイラ側は盗賊の裏をかく楽しみがある。
白がミイラ。捕まると「カチャッ」という音と共に、磁石でコマが吸い寄せられる。
移動には特別なサイコロを使うのも面白い。
日本のゲーム「どうぶつしょうぎ」
● どうぶつしょうぎ
こちらは将棋を幼児向けに簡素化してヒットした「どうぶつしょうぎ」。
こちらはさすが、日本的な箱だった。
箱薄い!
二つ折りのボードと、その下に駒。
日本人として実に納得のいく箱サイズである。
ボードを4つ折りにすればさらに小さくもできそうだが、それだとプレイ感に支障が出るだろうからこれがベストかと思う。
将棋を簡素化したものだが、絶妙にアレンジしてありたったこれだけのマスと駒にもかかわらずちゃんと考えどころがある。
うちの家族(子供たち&かみさん)相手なら、ゾウ・キリン落ちのヒヨコ1つで全員やっつけることができた。こういうことができるあたりも本当の将棋っぽい。(将棋は圧倒的実力差がある相手なら歩3つあれば勝てると言われている)
「すすめコブタくん」
● すすめコブタくん
コンポーネントがオシャレでかわいい「すすめコブタくん」。そんなに大きい箱ではない。
中はこんな感じ。
左右に敷居があるものの、まぁこれくらいなら許容範囲。と思ったものの…
ためしに「どうぶつしょうぎ」の箱に入れてみたところ、実にスッキリおさまった。
「どうぶつしょうぎ」の箱に実にスッキリと、何の問題もなく収まったのを見たら、
「最初からこの箱で売っていれば…」
と思わずにはいられなかった。
プレイ風景。(違うサイコロも混じってるけど) 道を繋げてコースを作る。(と言っても、どう繋いでも一本道だけど)
「すすめコブタくん」は子供用のゲームで、内容的にはほぼ「すごろく」。相手のコマに乗ると一緒に運んでもらえる。またサイコロの目にも一工夫あり、混戦になりやすいようにできている。
二人専用ゲームの傑作・「ガイスター」
● ガイスター
アレックス・ランドルフという、ボードゲーム界のスタンリー・キューブリックみたいな人の作品。
(ひとつ上の「すすめコブタくん」もそう)
4つに 折りたたむボード、それなりの大きさのコマが16個も入ってるので、これは箱に対して特に疑問を感じることもない。
背中が青いのは良いオバケ、赤は悪いオバケ。相手のオバケの背中はお互いに見えない。
相手の裏の裏の裏をかく、みたいなゲームで、一度ハマって友人と酒を飲みながら延々やり続けたことがある。
●カードゲーム編
カードゲームは全般的に箱も小さいものが多く、無駄もあまり無いが、一応ざっと見ていきたいと思う。
「ゴキブリポーカー」
● コキブリポーカー
ボードゲームと比べると格段に箱が小さい。
相対的にiPhoneやみかんがグンと大きく見える。
中身もこれだけ。シンプル!
ゴキブリポーカーは、カードもルールも本当にシンプルなのにものすごく面白い。
8種類の嫌な生き物が描かれたカードを相手に押しつけ合うゲーム。
カードを一枚、裏にしたまま相手に差し出し、「これはゴキブリです」とか「カエルです」とか言って渡す。渡された側は、それがウソか本当かを考え、当てるゲーム。考えたところで、たいていはわからないので当てずっぽうに言うのだが、何度もやってるとだんだん相手の考えが読めてきて、まるで超能力者かのごとく当てられるようになってくる。(そこが楽しい)
「ぴっぐテン」
● ぴっぐテン
こちらもコンパクトなサイズの箱のカードゲーム。
左右の敷居の分だけ、もうちょっと箱を小さくできるかな。
豚の絵柄がかわいい。
順番にカードを1枚ずつ出していき、合計が10ぴったりになれば勝ち(場に出たカードを全部もらう)、10を越えたらバーストで負け(相手に取られる)。
これ以上ないくらい単純なゲームだが、展開がスピーディーでやってて気持ちがいい。
5はプラスにもマイナスにも使える。0は足した合計を0にするカード。こういったカードのおかげで意外と10を越えずに場にカードが貯まる。
「ぴっぐテン」のカードは1ページ目の「ケルト」のカードとサイズが同じ。 ためしに入れてみたところ、枚数的にもぴったり収まった。
敷居を外せば、コマなどの付属アイテムも入る!
ケルト箱の壮絶なでかさが浮き彫りに…!
巨大な「ケルト」の箱に入っていた内容物が、小さな「ぴっぐテン」の箱にボード以外全部入ってしまった…。
もっとも、ボードゲームにおいて“雰囲気”というのは非常に重要な要素なので、でかい箱を開けること自体、「ケルト」というゲームにとって不可欠な儀式なのかもしれない。
囲碁、将棋、麻雀、チェスなど広く普及したものは駒とボードが別々に売られている。ケルトもこういう形態だったらどんなによかったことか…。
左から、「ボーナンザ」、「ニムト」、「ゲシェンク」。
● 小箱のゲームたち
上記はすべてアミーゴという会社から出ているカードゲーム3種。これらは海外のゲームとしては珍しいくらい、まったくの無駄がない箱。
まったくの無駄無し。
厚さも薄い。
他にも同じサイズの箱で、多くの種類のカードゲームが売られている。(買う側としては収納棚に優しい嬉しい規格)
ちなみに、上記の3つはいずれも人気のゲームだが「ニムト」以外、私は未プレイ。
マジシャン御用達、「バイシクル」。
● 一切の無駄がない!トランプ
無駄が無いといえば、トランプの無駄の無さっぷりも素晴らしい。
キューキューに箱に詰まっている。コンパクト極まりない。
その上トランプは1セットあればいろいろなゲームができるし、手品や占いまでできる。
改めてみるとトランプってすごいよね。
「バトルライン」。二人用ゲームの傑作と言われている。
● バトルライン
さて、そろそろまた無駄のある箱を見てみよう。こちらの「バトルライン」、カードゲームにしては箱が大きめ。開けてみると…
ぬ。
上半分のスペースには、袋に入った赤いコマ9個があるのみ。しかもカードは枚数が少なく余裕がある。
こっちでいいだろう。どう見ても半分にできる中身だ。
さらにこっちに移してもいいのではないか?
ゴキブリポーカーの箱に敷居を外して入れてみた。充分過ぎる。
ちなみに「バトルライン」は、ライナー・クニッツァ先生による作品で、すんごいアバウトに言えば9箇所で同時にポーカーする感じのゲーム。
「あやつり人形」
● あやつり人形
昔、知り合いのゲームショップの店長に
「飲み屋でも遊べるような簡単でオススメなゲームないですか?」
と聞いたところ、
「飲み屋ではムリだし人数も5人以上必要だけど絶対面白いから買った方がいい」
と言われて買ったゲーム。
それから7年の歳月が流れたが、まだ一度もプレイしたことがない。
箱的には申し分のないコンパクトさ。
ネットで調べてみるとたしかに面白そうなレビューが多かったので、日本語訳を付けたりスリーブをつけたりと準備は万端なのだが・・・
「ドミニオン」。 2009年ドイツ年間ゲーム大賞、2009年ドイツゲーム大賞受賞。箱でかい。
● ドミニオン
こちらは2009年にカードゲームとしては初めてドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム大賞とダブルで受賞した世界中で大人気というゲーム。
例によって箱がでかいが、開けてみるとなかなかイイ感じでカードが収まっている。カードは全部で500枚もある。
必要なカードを探しやすいようインデックスも付いている。
例によってためしにトレイを外してカードのみ入れてみると…
衝撃的なまでのスカスカ度。
さらに悩ましいのは、
この「ドミニオン」というゲーム、カードの種類が多ければ多いほど組み合わせが増え深く楽しめるということで拡張セットがいくつも出ているのだが、
拡張セットもまったく同じ大きさの箱。
拡張セットの箱がまた遠慮のない大きさなのだ。(基本セットとまったく同じサイズ)
この箱2つ持って電車に乗ってたらちょっと違和感あるだろう?
ちなみにこちらのゲームもまた、買っただけで未プレイ状態。
匂いはなかなか良い。
カードが500枚も入ってるだけあって、インクの匂いがよくする。
アラカルト的に
最後に、だらだらともう少し棚にあるゲームを開けてみたい。
「スティッキー」
● スティッキー
バランスゲームというジャンルがあって、
これは棒を引っこ抜くタイプのもの。
大きさ的にも厚さ的にも比較的コンパクトな箱。エンピツ程の長さの木製の棒がジャラジャラと入っている。なかなかイイ感じ。
こんな風に束ねてみるともう少し箱小さくできたんじゃ?という考えを抱かなくもないが、全体的にコンパクトなので気になったことはない。
こんな風にバランスよく立ててから順番に一本ずつ引き抜く。倒したら負け。
「カタンの開拓者たち」。箱は捨てた。
● カタンの開拓者たち
「カタンの開拓者たち」は現在のドイツゲーム人気の火付け役とも言われている大ヒット作。1995年ドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム大賞受賞。私も何度かこれで徹夜したことがある。
箱は捨ててしまい、麻袋に入れてある。当時はこういった袋が付いてたと思うのだが、10年以上前のことなので記憶に自身がない。
箱は邪魔だから捨てたというより、単に袋の方がかっこいいと思ってそうしたんだと思う。
内容物。小物オンリーなので、麻袋などに入れれば非常にコンパクトに収まる。 (注:いろんなメーカーからいろんなバージョンが出てるのでこれと同じとは限らない)
タイルを組み合わせて島を形成。配置がやるたびに変わるので新鮮な気持ちでプレイできる。
「ミッドナイトパーティー」。
●ミッドナイトパーティー
「スコットランドヤード」「呪いのミイラ」などと同じ大きさの箱。
2つ折りのボードは広げるとけっこうな大きさ。
全体的にもうちょっと厚みが薄ければ文句なしなのだが…。 (みかんが入ってる空間は完全な空きスペース。)
オバケに捕まらないように階段の周囲にある部屋に逃げ込む。
小さな子供でもできるすごろく風のゲーム。いや、すごろくと言うよりはサイコロを使ったイス取りゲームと言った方が近い。
わりと単純なゲームではあるが、次のゲームでのコマの配置の仕方など細かいところまでキッチリ作法がきまっていて、よく練られているなぁと感心する。
サイコロを振ってオバケの目が出たら
オバケを動かす。
オバケには夜行塗料が塗ってあり、電気を消すとオバケだけがぽっかり光る。
「ヘックメック」
● ヘックメック
珍しく非常にコンパクトな箱に入ってる「ヘックメック」。
16枚のタイルと8つのサイコロが無駄なく入っている。
8つのサイコロを一度に振るサイコロゲーム。なぜか我が家ではこれが大人気。4歳の男が特に気に入っており、「ムシリンしようぜ!」と誘ってくる。(毛虫の絵が描いてあるのでムシリンと呼んでる)
毛虫が主役という珍しいゲーム。
「ウボンゴ」
● ウボンゴ
アフリカ風デザインの「ウボンゴ」。
箱はでかい。
オープン!賑やかにいっぱい入ってる感じだが…
中身だけにするとこんな!
まぁでも、これだけ小物がいっぱい入っているのでわりと納得のいく箱のでかさではある。
ゲーム自体は純粋なパズル。
ゲームそのものは見た目とは裏腹に、純粋なパズル。一人でやるようなパズルを、あえてみんなで一斉にやることで盛り上がるというゲーム。
これも買っただけで未プレイ。ずっと温存してるのだが、プレイした人のレビューによればかなり白熱するらしいとのこと。
「インカの黄金」 これ好き。
● インカの黄金
それほど大きくない箱。
中身も、がんばればもっと小さくもできそうだが、無理のない程度に収まっている。
「行く」か「戻る」かを判断するだけの非常にシンプルなゲーム。カードをめくり、お宝カードだったらそこに書かれた数だけ宝を山分けする。ヘビなど危険なカードが出たら、一度目ならOKだが、同じ危険カードが2回出たらそこで冒険は終了となり、手にしていた宝を手放す。そうなる前に「戻る」を選ばなければ、宝を持ち帰ることは出来ない。
お宝カード(左)と危険カード(右)。
麻雀と似ている。
麻雀は突き詰めれば「行く」か「降りる」かを選ぶだけのスポーツだからだ。
でかい家に住め
というわけで、冗長にだらだらと書いてしまったが、つまりは置き場に困らないよう、もっと大きな家に住んだらいいという海外からのメッセージだこれは。
(箱がでかいのは売り場でいかに目立つか等も考慮されてるかもしれないが)