特集 2011年11月28日

ランタンが夜空を舞い、星になる祭り~タイのロイカートンを見てきた

二日目、いよいよ祭り本番…?

明けて9日。この日も日中は市内散策。
電車がなくてタクシーも少ないチェンマイ、主な交通機関はトゥクトゥク。
電車がなくてタクシーも少ないチェンマイ、主な交通機関はトゥクトゥク。
ワット・プラ・シンという寺院に行った。ガイドブックによると、市内で一番格式が高いとされる寺院。
ワット・プラ・シンという寺院に行った。ガイドブックによると、市内で一番格式が高いとされる寺院。
飾りがぜんぶ現金。すごいぞ
飾りがぜんぶ現金。すごいぞ
市内にある昆虫博物館は、館長が蚊の研究者。蚊の標本というのを初めて見た(蚊だけで2000種類近く展示されているけど、違いはよくわかりませんでした…)
市内にある昆虫博物館は、館長が蚊の研究者。蚊の標本というのを初めて見た(蚊だけで2000種類近く展示されているけど、違いはよくわかりませんでした…)
すごく蚊を美化した絵が…
すごく蚊を美化した絵が…
寺でごはん食べてた子猫。頭にごはん粒ついてる
寺でごはん食べてた子猫。頭にごはん粒ついてる
ちなみに昼観光については本題じゃないので詳しく書かないが、市内をウロウロしまくって毎日15キロくらい自転車こいでることを付け加えておきたい。おかげで帰国後の現在、半袖より先の肌色が焦げたトーストのごとく真っ黒である。

そうこうしているうちに日が暮れて、いよいよ祭り本番!と意気込んだところ、なんと…
雨
11月はもう乾期のはずだけど、今日はめずらしく雨。ちょっとがっかりしつつも、だからといってホテルにUターンはもったいない。傘を差してちょっと歩いてみることにした。
やってきたのは花市場
やってきたのは花市場
新市街を流れる川、ピン川。そのほとりの花市場へやってきた。今年のアユタヤやバンコクの洪水は日本でもたくさん報道されたけど、チェンマイでも数ヶ月前にこのピン川が溢れたそうだ。ただし水深はヒザまで程度、しかも水はけのよい土地のため被害は少なかったとのこと。この規模の洪水なら5年に1回くらいの頻度でよくあることらしい。少なくとも僕が到着した時点では、街に洪水の気配はなにひとつ残っていなかった。

ところで、雨の中わざわざ川までやってきたのは理由があって、これを見に来たのだ。
花でできたケーキみたいな
花でできたケーキみたいな
これ全部ランタンです。クラトンとよばれるもの
これ全部ランタンです。クラトンとよばれるもの
このへんは花屋ばかりが密集していて、
このへんは花屋ばかりが密集していて、
それぞれ趣向を凝らしたオリジナルのクラトンが並ぶ
それぞれ趣向を凝らしたオリジナルのクラトンが並ぶ
これが25~50バーツ(65円~125円くらい)で売ってるんだからすごい
これが25~50バーツ(65円~125円くらい)で売ってるんだからすごい
クラトンの中にはなにかの植物の切り株?みたいなのが入っていて、水に浮くようになっている。
こんなの
こんなの
で、これをどうするのかというと…
そう、川に流すのだ。
そう、川に流すのだ。

灯籠流しだ

ここでちょっと解説。いま行われているこの祭り「ロイカートン」というのはロイ(=川に流す)クラトン(=ランタン)が語源で、言葉の定義からいうとこの灯籠流しが本来のロイカートン。前ページで紹介してた空に飛ばすほうは、もともと「イーペン祭り」という別の祭りで行われていたものだ。それがいつからか同時に行われるようになり、いまではどちらの名前も、2つの祭りがくっついたこの大きなイベントのことを指すようになった。(でも現地の人はみんなロイカートンって言っていた。)
川に降りるとクラトンを流すための足場が用意されている。
川に降りるとクラトンを流すための足場が用意されている。
小雨がやまないため人は少なかったけど、みんな続々と流していく
小雨がやまないため人は少なかったけど、みんな続々と流していく
雨でクラトンの火もすぐに消えてしまうため、残念ながらこの日は灯籠流しのきれいな風景を写真に収めることはできなかった。
このまま流れてくれたらかなりきれいなんだろうな…
このまま流れてくれたらかなりきれいなんだろうな…
そしてここでも、コムローイを揚げている人たちが。
さいしょはこんなにフニャフニャなのだ
さいしょはこんなにフニャフニャなのだ
それをふくらませて…
それをふくらませて…
放す!
放す!
嬉しそう
嬉しそう
その後も写真を撮りつつウロウロしていると、後ろから「ユー テイク フォトー?」って声がかかる。
振り向くとさっきコムローイを揚げてた女の子たちが立っていて、僕の顔を見て「あ、日本の人ですか?」と。
この二人
この二人
二人のうち一人が日本人のハーフだそうで、一年ほど前に日本からタイに引っ越してきたらしい。日本語ペラペラなのだ。もうひとりは地元の子。さっき僕が二人の写真を撮っているのを見て、あとで写真を送って欲しい、と声をかけてきたのだ。
もちろん快諾して、そのかわり、というわけではないけど、僕もコムローイを揚げたいので手伝ってほしいとお願いした。

揚げてみよう

この日はすぐ脇でコムローイが買えた。25バーツ(65円くらい)
この日はすぐ脇でコムローイが買えた。25バーツ(65円くらい)
ひとりにカメラ頼んだら人手が足りなくなったので、店の人にも手伝ってもらう
ひとりにカメラ頼んだら人手が足りなくなったので、店の人にも手伝ってもらう
燃料に火をつけて
燃料に火をつけて
ふくらみ待ち
ふくらみ待ち
コムローイ揚げのうち、唯一さじ加減が問われるのがこのふくらみ待ち。早く揚げたくて待ち遠しくなっちゃうんだけど、あんまり早く放すと上昇速度がゆっくりになり、風にながされて木に引っかかっちゃったりする。だからちょっと指先が熱いのを我慢して、熱い空気をたっぷり溜めなきゃいけない。
しかしそこはベテラン地元っ子がついている。指南をうけ、絶妙なタイミングでのリリース
しかしそこはベテラン地元っ子がついている。指南をうけ、絶妙なタイミングでのリリース
飛んだ!
飛んだ!
おおー
おおー
僕たちが揚げたコムローイはみるみる空に昇っていって、夜空に輝く星のひとつとなった。

これは楽しいぞ!!
揚げるのにちょっとコツがあるのも楽しいし、そのあと無事空に昇るのを見届けるまでのハラハラもいい。自分の揚げたコムローイは、すごく可愛いのだ。きのう公園で揚げてた人たちの、孫の顔でも見るようなあの表情。あの気持ちが今ならわかる。

ちなみにコムローイを揚げるときは願い事をするそうなのだが、僕は揚げること自体にテンション上がりすぎて、願い事をすっかり忘れてしまった。
そのあとクラトンの流し方も教えてもらう。買ったクラトンに、線香と花火を差して
そのあとクラトンの流し方も教えてもらう。買ったクラトンに、線香と花火を差して
火をつけます
火をつけます
火が消える前に放流!
火が消える前に放流!
あっ、消えた
あっ、消えた
僕のクラトンの火は、残念ながらすぐ消えてしまった。まだ若干小雨と風が残っていたので、まあ仕方ないか。
しかしただ川に流すだけなのに、これも案外楽しくて、ここでも願い事をするのを忘れてしまった…。
あとはキャンドルに火をつけたり
あとはキャンドルに火をつけたり
花火を撃ちまくったりして遊んだ
花火を撃ちまくったりして遊んだ
ちなみにこの祭り、この日はまだ平和なんだけど、翌日以降は盛り上がれば盛り上がるほど爆竹やロケット花火が飛び交い、その激しさはさながら銃撃戦のようであった。
そして手伝ってくれたみなさんを記念撮影。どうもありがとう!
そして手伝ってくれたみなさんを記念撮影。どうもありがとう!
みんなとはメールアドレスを聞いてお別れ。天気もはっきりしないので、この日はそのままホテルに帰ることに。(といってももう12時過ぎだ。)

明日はいよいよ、満月当日。祭りの盛り上がりもピークを迎えるという11/10だ。
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