ただでCDは貰えぬだろう
気になる、鳥よけのCDに入っている曲が気になる。なので、鳥よけのCDの持ち主に、下さい。って言いに行こうと思う。
とりあえず身代わりを買ってきた。
と、のこのこと頂戴って言ったとしてもただでは貰えぬだろう。ただでもらっちゃったらその後は何が農作物を守るのか。
という事で、代わりにこれあげますから。って言うためにCDとDVDを買ってきた。2種類買ってきたのは、裏の色にこだわりがある人だといけないと思ったからだ(DVDの方が色が濃い)。
OH・びっくりバードにはビックリだ
合わせて、透明の糸を買いに行ったらば、見つけてしまった、鳥よけ専用Diskの「OH・びっくりバード(L)」。
なんだ、そんなのあるのか。
OH・びっくりバード(L)
なんとその値段5枚で398円。10枚で298円のDVD、400円のCDと比べたら倍位。
DVDよりもCDの方が高いのに驚いたのに、記憶容量が全く無いOH・びっくりバード(L)の方が高かった。
CDのリユースなのにCDの倍の値段なの…。
それに驚いていたら、説明書きにCDの再利用品との文字を見た。えっ、CDを再利用したCDとして使えない物なのに二倍の値段するの。
一体、物の価値とはなんなのだろう。OH・びっくりバードには鳥よりも人間の方が驚かされる。
空のCDが挿入されました宣言。
か~ら~の~、空のCDではありません宣言。
だが、CDとしては使えないと書いてはあるがCDのリユースなのであれば、実際に使ってみたら使えちゃったりするのでは無いかとPCに入れてみたらば空のCDだよ!との表示!
これは使えるぞと、曲を焼いた上で贈呈しようとしたら、空のCDではないと言いだした。なんだよ。
透けて見える程だから、そりゃそうか。特徴は、あと、真ん中じゃない所に穴が空いてる所。
と、いう事でCDとDVD、OH・びっくりバード(L)を携えて、CD吊してる人に交換して!って言いに行こうと思う。
無い
ありそうな感じはするのにね。
さて、鳥よけのCDの所に行こう。と言ったけれども、鳥よけのCDってあるよね~、あるある~。とは思うけれど、どこ?と聞かれるとちょっと困る。
無い。
まぁ、適当に畑っぽい所に行けばあるだろうと思って家を出た。
電車でとりあえず田舎に出てから歩いて探すか、自転車で近場を回るか。小回りが大事だと思い、自転車で走り出した。
ミカン守らなきゃなのに、鳥よけCD無し。
自転車で一、二時間走り景色がのどかになってきて、あぁ、そうそう。こういう所にCD吊してるんだよね~。って所が続出するもCDが見あたらない。無い。
右はジョウロの頭。
両足揃って刺さってる。
長靴乱舞。
遠くでも長靴刺さってる。
代わりに良く見つけたのが長靴。棒に逆さまに刺してある。現地で履き替える用か、とも思ったが片方のみの場合も多い。一体なんなんだ。
世代を如実に表わす鳥よけCD
むやみやたらに動き回っていてもしょうがない。農作業している人に話を聞いてみよう。
僕「すみません、鳥よけにCD吊してる所探してるんですが、知りませんか?」
お婆ちゃん「あー、ここら辺じゃああんまり見ないねぇ」
おばあちゃん。70歳らしいよ。
僕「あぁ、そうなんですか…。CD吊したりはしないんですか?」
お婆ちゃん「そーんなハイカラなもん持ってないからねぇ。そりゃ、息子や孫は持っとるけど、貰ってまでとは思わんし」
中高年のCD嗜好が分かるかも、やはり綾小路きみまろや演歌か、と思っていたが、CD自体がそこまで普及していなかった。あぁ、確かにウチのおばあちゃんもCD持ってないわ。
お婆ちゃん「それにな、もったいないやろ」
鳥よけになったとしても(実際に効果があるのかは知らない)、CDとして聞けるのだから吊しておくのはもったいない。あぁ、ウチのおばあちゃんも言いそうだわ。
高齢の方のCD嗜好は鳥よけCDで観察するというのは無理なのかも知れない。
鳥よけCDプレゼント
その後も鳥よけCD探すも見あたらない。もっと話を聞くべきか。
キャベツが収穫時期っぽいらしい
僕「すみませーん、鳥よけにCD吊してる所を探してるんですが知りませんか?」
おじさん「あぁ、この辺りじゃ見ないねぇ」
僕「そうですか…。鳥よけの対策とかしたりはしないんですか?」
載せる写真が無いので、お風呂の写真を載せる。
農業にお風呂は必須。
おじさん「あぁ、やってないですねぇ…私も今年から始めたもので。やった方がいいんですかね?」
おぉっ聞き返された。ここで勧めておけば、この世界の鳥よけCDの絶対数が増えるのでは…
埋まるお風呂。
覗くお風呂。
僕「やっぱり、あるに越した事は無いんじゃないですかね。」
おじさん「そうですね。ちょっと考えてみます」
寄り添うお風呂。
網越しのお風呂。
食いついた!鳥よけCDに食いついてきた。よし、もう一押し!
僕「あの、もしよろしければこれをどうぞ…」
そう言ってOH・びっくりバード(L)を手渡した。おじさんは不思議そうにしながらも受け取ってくれた。
レンガ風のお風呂。
花に囲まれたお風呂。
この時は鳥よけCD見つからなさすぎて「よしっ、これで鳥よけCDが増えた!」って思ったが、僕はCDに入ってる曲が気になってるだけで別に意味がないなと後から気付いた。
もしおじさんがOH・びっくりバード(L)を使って下さっているならば、鳥よけに効果を発揮する事を祈っております。
二枚あげちゃって、一枚家に忘れてきたので手持ちのOH・びっくりバードは二枚、DVDとCDが10枚ずつだ。
畑は不思議なものだらけ
この後も色々な人に話を聞いてみるも、有力な情報は得られず。
ちょっと前に鳥よけCDを見たという証言
・どこかでは見た
・カラスがいっぱい出た時は見た
・トウモロコシ畑の近くで見た
・秋に見た
ぼんやりとした情報は入ってくるが、どこに行けば良いのかは全く分からない。目につくのはマネキンの頭ばかりだ。
畑行くとあるよね、生首。
何故真っ黒なのか。
これは一体なんのためにあるのだろうか。鳥か、鳥はこれに反応するのだろうか。畑に生首あったら怖くね!?って、完全に人目線ではないか、泥棒対策か。
髪型がひどい。
カップルか。
鳥よけCDが見つからないので、こんな畑あるあるネタみたいな事でお茶を濁して終われないかなと思い始めていた時にそれは見つかった。
あった
んっ、もしかして、あれは…。
あっ!!!
CDや!!!!!
無いかなーときょろきょろしながら走っているとキラッ、キラッと光が目に差し込む。なんだ、と思うと鳥よけCDだ!!
見つけた瞬間本当に、あった!!と叫んでしまった。あった、あった、あった。
CDの中身は
見つからないと探し回っていたが、見つかるとずっと揺れ続けていて、そこら中に光をまき散らし、凄く目立つ鳥よけCD。中身は、中身はなんなんだ。
実際は凄く目立つ。
鳥よけCDは見つかったが、人がいない。これはどうしたもんかと思っていたら、横の畑で農作業をしている人がいた。もしや。
僕「すみません、あの、あちらの畑の方って…」
おばちゃん「あぁ、ウチのですよ。ピンクの花?」
やった!鳥よけCDの持ち主だ!
僕「あの、鳥よけのCD吊してますよね、それが気になって。ちょっと見せて貰っても良いですか?」
おばちゃん「あぁ、別に良いですけど…」
やった!!おばちゃんはおよそ50~60代。一体どんな曲が吊されているのか。
プリント直行便、フォトブック直行便
大喜びでCDに駆け寄る。一体、一体どんな曲が鳥をよけているんだ。と、ワクワクしながらCDを見ると「プリント直行便 フォトブック直行便」との文字。音楽CDじゃ、無い…?
鳥よけCDはなんかよくわからないもの
そうか、CDは音楽だけじゃなくてソフトウェアが入っている可能性もあったんだ…。
なんと、もう一枚も全く同じもの
勝手に残念な感じになっておばちゃんの所へ戻る。
僕「なんか、パソコンのソフトを吊してるんですね」
おばちゃん「そうやの、ようわからんけど家にあったから吊るしてんねんけどな、光って怖いんか分からんけど、カラスこーへんようなったで」
そうか、カラスは来なくなるのか。それはよかった。うーん、交換用のCDを持ってきたが、あのソフトは別にいらない(家に帰ってから検索したら無料でダウンロード出来るソフトだった)。
ホントに使われてるなんて、OH・びっくりバード
そうかぁ、ソフトウェアもあるんだなぁ…勝手な思い込みで、勝手に落ち込みながら、まだ無いかと探して走る、すると。
あっ、あれは!
なんと、工場の入り口にCDが吊されている。工場内に入り込まない為だろうか、農作物を守る意外にも鳥よけCDは活躍していた。
こっ、これは…
まさかこんな所にあるなんて、意外ながらも嬉しい発見。なんだ、CDの中身はなんだ、工場で働いている人はどんな曲を聴いているんだ。
ヒモが真ん中の輪を通っていない。
そう思ってよく見てみると、吊しているヒモが輪の真ん中を通っていない。そして両面ともキラキラとした銀面。あっ、これ、OH・びっくりバードじゃん!!
OH・びっくりバードは真ん中が目玉風になっているので、類似商品か。
CDRに比べて約二倍の価格のOH・びっくりバードが本当に使われているとは思わなかった。
ヒモを吊す部分がちゃんと付いているのがよかったのか、両面きらきらがよかったのか、CDRだと領収書が落ちないので鳥よけ専用商品を買ったのか。
おそらく一番身近な音楽CDが全く使われていないと言うのは意外だ。
楽園や
鳥よけCDの世界は音楽CDではない可能性の方が高いのか。なんだか意外で残念に思いつつ、帰ろうとしていた時に衝撃が走った。
なっ、なんだこれは…。
5枚組…だとっ…。
なんと鳥よけCD五枚使い。それだけで凄いのにそれがそこら中に何組も設置されているのだ。結界、鳥よけの結界だ。
うおぉ、凄い、これは凄いぞとキャッキャと喜んでいたら、工事現場のおじさんに凄く見られた。
カラスもいるよ。
鳥よけCDは頑張って鳥と戦っている
これだけCDがあるんだから、色んな種類のものがあるだろう。知りたい!何が入っているのか知りたい!
しかし、この畑、人がいないのだ。どうしようもない、どうしようも無いので、目を凝らそう。
何故こんなにボロボロなのか。
吊されている5連鳥よけCD、よく見てみるとボロボロだ。
割れているものがあったり、銀色の反射する部分が剥げてただのプラスティックの円盤になってしまっているものもある。
鳥よけCD、キラキラしてるだけじゃなくて本当に体を張って鳥と戦っている可能性がある。そうでないと説明が付かないほどボロボロなのだ。
ソフトウェア優勢
そんなボロボロになったCDの中でも、内容が判別出来るものがあった。
広辞苑。上下のCDのボロボロさが分かるだろうか。
まずは広辞苑。広辞苑のソフトウェアなんてあったのか。鳥よけCDになってなかったらば知らなかった。
両方ソフトウェア。
その他にも見える所にあったのはソフトウェアばかり。PCのソフトはインストールしちゃえば後は不要という事だろうか。
遂に来た音楽
他にも一太郎などのソフトウェアが盛りだくさんな中、音楽CDを遂に見つけた。
うおー、BEST HIT 5!!!
BEST HIT 5、断言は出来ないが音楽CDだと思う。iPod等が全盛の今は何千曲と持ち歩けるが、昔はこうやって好きな曲だけを集めたCDを作ったなぁ。
BEST HIT 5というタイトルも秀逸。数字だけ違うタイトルを付けたCDを作った人が沢山いるのではないか。
あぁ、聞きたい。BEST HIT 5には何が入っているのか。凄く聞きたい。このCDは卒業アルバムとか以上に作った人の事を伝えられると思う。あぁ、聞きたい、もどかしい。
人の物で蘇る思い出
BEST HIT 5で興奮しながら、他はないかと探すと見つかった。
サス… 青いベンチ
サス(この後は棒で隠れて見えない)と青いベンチと書かれたCD。ああっ、多分これ、サスケっていうアーティストの青いベンチっていう曲だ。あぁ、知ってる、この曲。
iTunesで買って聞いてみた。「このこ~えが~、枯れるくらいに~」って曲。
調べてみると2006年発売で5年前の曲。当時付き合っていた彼女の妹が聞きたいと言っていて、TSUTAYAで借りてiPodに入れてあげた曲だ…。あぁ、懐かしい。元気でしょうか。元気でしょうね。
こういう不意な懐かしい曲の引き起こす郷愁っていうのか、感情は凄く恥ずかしくありながら嬉しくもあるので、良いですね。なので鳥よけCDは音楽CDでやるべきだ。
という事で、鳥よけCDはPCのソフトウェアが多く、他は少ない。と言う結果に。
BEST HIT 5が聞けなかったのは残念だけれども、一曲だけでも確認出来て、凄く色んな思い出が引き起こされたのは楽しかった。
自分の好きな曲だけ編集するっていう行為最近はあまりやらないけれど、後から見返すととても嬉し恥ずかしで良いかも知れない。むしろ残しやすい時代ですしね。
とか言ってたら友人とピクニック行く時用に作ったMIX CDのデータが残ってた事に気付いた。一曲目はSMAPのオリジナルスマイル。
とりあえず、使わなかったCDでMIX CD作ってみようかな…。