特集 2011年11月9日

あったか~い炭酸飲料って美味いの?

あったか~いコーラを作ってみよう

冷た~いコーラって脳がしびれるくらい美味いですよね
冷た~いコーラって脳がしびれるくらい美味いですよね
時々「自販機の“あったか~い”にコーラが入ってたよ」的なネタ画像を見かけることがありますが、普通はコーラといったらキンキンに冷やしてカーッと飲むもんですよね。ぬるくなったコーラなんて、まあ飲めたもんじゃありませんわ。
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しかし昭和のある時期、温めたコーラ「ホットコーラ」というのが流行ったことがあるらしいのです。

純喫茶などを中心に「アパッチ」なる名前でメニューにラインナップされていたという“あったか~い”コーラ。

なんでも、あったか~いコーラの味がネイティブ・アメリカンの飲用していた飲み物と似ていたことからそんな名前がつけられたらしいのですが、温めたコーラなんてホントに美味しいんですかねぇ? まゆつばまゆつば……。
とりあえず実際に作って飲んでみましょう
とりあえず実際に作って飲んでみましょう
ペットボトルのままじゃ明らかに危険なのでマグカップに移し替え
ペットボトルのままじゃ明らかに危険なのでマグカップに移し替え
レンジでチンします
レンジでチンします
うわぁ~……ボッコボコ泡が!
うわぁ~……ボッコボコ泡が!
レンジで3分ほど加熱したコーラを取り出すと、すごいイキオイで沸騰してるみたいにボコボコと泡が出まくり!

さすがにそこまで高温になっているワケじゃないので、急速に炭酸が抜けまくっているだけなんだと思いますが……。
うーん……
うーん……
やはり温めたことで一気に炭酸が抜けてしまい、シュワシュワ感が皆無となってしまっています。これじゃホットコーラの意味があまりないですよねぇ……。

ということで、加熱時間をちょっとづつ変えて試してみたところ、レンジで70秒くらい加熱すると、温かさと炭酸の残り具合のバランスがよさそうです。
マグカップだと分かりづらいのでグラスに移し替えました
マグカップだと分かりづらいのでグラスに移し替えました
ほら、ほら……って、写真じゃ分からなそうですが、湯気がホワホワ上がるくらいあったか~くなっているのに、若干ながらシュワシュワと炭酸も残っています。

そして、冷やして飲んでいる時にはあまり感じない、甘いような酸っぱいような爽やかなコーラ臭がプンプンして「コーラってこんないいニオイだったんだ」とちょっと感動。
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温かい飲み物なのに口に入れるとシュワシュワするという未体験のフシギ感覚もさることながら、冷やして飲んだ時と比べて味の面でも確実に変化があります。

普段だったら漠然と「コーラ味」としか思わないし、ぬるくなったら甘ったるく感じてしまうコーラですが、あったか~くすることによって各味の要素がくっきりと浮き上がってくるのです。
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甘み、苦み、そしてレモン風の酸味が渾然一体となって……要は結構オイシイ!ぬるくなった時のベタベタした甘さが消えて、甘~いレモンティーのような爽やかな飲み口。

さすが喫茶店で売り物になっていただけあって「ぬるくなったコーラを飲むくらいなら、さらに温めて飲むってのもアリだな」と思えるくらいの味にはなっています。意外とアリだぞ、あったか~いコーラ。
普段、飲もうと思うくらい意外と美味しい!
普段、飲もうと思うくらい意外と美味しい!

ホットコーラ向きのコーラはどれだ?

どう考えてもネタ的な飲み物としか思えなかった「あったか~いコーラ」ですが、実際やってみたら意外と美味しくてビックリしました。

温度によって味の印象が変わるのも面白かったので、調子に乗って色んな炭酸飲料をあったか~くして飲んでみたいと思います。
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まずはこちら。

さっきまではコカ・コーラを使ってホットコーラを作っていましたが、ペプシコーラも温めてみないと不公平ですよね。
ホットペプシ完成!
ホットペプシ完成!
……いやあ、ほとんど画が変わらなくてスミマセン。今回は全編にわたってこんな感じですよ。

見た目はホットのコカ・コーラと同じようなモンですが、それ以外の印象はだいぶ違います。まず、ニオイがなんか焦げたような香りなんですよ。そして味も苦みが強いような……。
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冷やした状態だと、どっちかというとペプシの方がフルーツ感のある甘みが強い印象ですが、温めたらなんだか苦みばかり目立つ飲み物になってしまいました。

長年コーラ戦争を繰り広げてきた両者ですが、ホットに関してはコカ・コーラに軍配を上げざるを得ないでしょう。
コーラ戦争終結か!?
コーラ戦争終結か!?
さて、続いて気になるのがゼロカロリーのコーラを温めたらどうなるのか?
コカ・コーラゼロ
コカ・コーラゼロ
ペプシネックス
ペプシネックス
人工甘味料の味にクセがあるので、ボク的にはあまり好きではないのですが、温めてみたら意外と美味しいかもしれませんよね。
こうして見ると普通のコカ・コーラよりかなり色が薄い
こうして見ると普通のコカ・コーラよりかなり色が薄い
まずはコカ・コーラゼロから。

昔のダイエットコークなどと比べると、だいぶノーマルのコカ・コーラに近付いた感じがしていましたが、温めてみたらその差は依然大きかった!

ホットのコカ・コーラにあった苦みやレモン風味が全部なくなって、ただただ甘い飲み物と化しています。こんなに変化が出るとは……。
ほぼ砂糖入りのお湯味
ほぼ砂糖入りのお湯味
コカ・コーラゼロよりはかなり色が濃厚です
コカ・コーラゼロよりはかなり色が濃厚です
一方、ペプシネックスは?

ノーマルのペプシコーラと同じく若干焦げたような香りがあるものの、全体的にあっさりめな味となっています。

ホットコカ・コーラゼロと比べると、甘~い意外の要素も残っており、ややこちらの方が美味しく感じますね。
温めても普通のペプシに近い味……ということは、良くできたゼロカロリーコーラともいえますな
温めても普通のペプシに近い味……ということは、良くできたゼロカロリーコーラともいえますな
さて、ここまでやってきたホットコーラ比較ですが、美味しいランキングをつけるとすれば。

ホットコカ・コーラ

ホットペプシ、ホットペプシネックス(ほぼ同列)

ホットコカ・コーラゼロ

というような順番でしょうか。喫茶店で当時出されていたホットコーラにどれが使われていたのかは不明ですが、ボク的には圧倒的にコカ・コーラがオススメです。

炭酸飲料を片っ端から温める

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ここからは、コーラ以外のジャンルから。まずは「三ツ矢サイダー」!
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正直、甘~いお湯になるのかな? と予想していたのですが、甘み+苦みを中心に意外と複雑な味が口の中に展開されました。

サイダーって炭酸水に砂糖をぶっ込んだだけの飲み物だと思ってたけど、違うんですねぇ……あなどっててスミマセン。
若干、苦みが気になる複雑な味。サイダーってこんな味だったのか
若干、苦みが気になる複雑な味。サイダーってこんな味だったのか
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お次は、青春の甘酸っぱ~い思い出がよみがえる「レモンスカッシュ」。
見た目はあったか~いレモン汁といった感じですが……
見た目はあったか~いレモン汁といった感じですが……
コレも、炭酸入りのレモネードか、「ほっとレモン」みたいな味になるのかなーと思っていたんですが、温めてみたらメインの味成分であるハズのレモン味がほとんどなくなってしまい、なんか苦甘~いだけの液体に。

これじゃレモンスカッシュじゃなくて、ただのスカッシュだよ……いや、スカッシュの意味もよく分からないけど。
温めたらレモン風味が消えた……
温めたらレモン風味が消えた……
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こちらも男子中高生がよく飲んでそうなイメージの青春感が高いジュース「ファンタグレープ」!
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ぶどうの汁を温めるのって意外とアリな感じするじゃないですか。ホットワインとかあるくらいですし。

……ということで、このファンタグレープにも期待大だったのですが、ニオイだけは濃厚なぶどう臭がして美味しそうだったものの、味の面ではぶどう感がかなり弱まっており、またしてもビミョーな味に。
色&ニオイには期待感があったんですけどねぇ
色&ニオイには期待感があったんですけどねぇ
どうもフルーツ味系の炭酸飲料は加熱するのに向いていないようです。
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それならばということで、「自然界にこんな味あんのかよ!?」というケミカルなテイストがクセになるビタミン系の炭酸飲料「ドデカミン」を温めてみましょう。
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ケミカルな味の飲み物を加熱したら、色んなアレがアレしてなんかスゴイことになっちゃうんじゃ……と若干不安だったのですが、完成したのはオレンジ~レモンっぽい柑橘系でフルーティーな飲み物。

ビタミンCなどの味が強調されてこういう味になってるんでしょうか? 冷やした状態よりもこっちの方が好き、という人もいるんじゃないかというくらい美味しいです。
意外なフルーティー感
意外なフルーティー感
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余談ですがこの原稿を書いている最中に、眠気覚ましになにか買おうと思ってコンビニに行ったらこんな商品を見つけてしまいました。

ホット専用の「ドデカミン・エナジードリンク」! えええーっ、商品化されてたの!?
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さすがに炭酸入りではありませんでしたが。

味的には、温めたドデカミンをもうちょっと濃厚にした感じ。これもわりと美味しかったです。

まだまだ広がるホット炭酸の可能性

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さて、下手にフルーツっぽい味の炭酸飲料より、ケミカルなヤツの方が温めた時に美味しくなるんじゃないか……ということで、さらにケミカル系な飲み物「レッドブル」をあったか~くしちゃいましょう。

コイツも、なんとも言葉で形容しがたい不思議な味をしていますが、温めるとどうなるのか。
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まずレッドブル特有の鼻にツーンとくるようなニオイが強烈に。そしてモーレツに酸っぱい! どーしてこんな味になるの? ケミカル味を温めると酸っぱくなる法則でもあるんでしょうか。

とはいえ、酸っぱいのが大丈夫な人ならばかなりイケる味なだと思います。
思い出してもよだれがあふれる酸っぱ感でした
思い出してもよだれがあふれる酸っぱ感でした
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ここでケミカルついでに、炭酸飲料じゃないけど「リポビタンD」も温めてみましょう。これまたすごいケミカル変化が楽しめるんじゃないでしょうか。
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……と思ったら、リポビタンに関しては温めてもニオイ、味ともにほとんど変化がありませんでした。

この手の栄養ドリンクってキンキンに冷やして飲むものでもないので、温めてもあまり印象が変わらないんですかねぇ?
まあ、普通のリボビタンD味。温かい分、元気が出そうな気はします
まあ、普通のリボビタンD味。温かい分、元気が出そうな気はします
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炭酸飲料といえば、やはりビールも温めてみたいですよね!

キンキンに冷えたビールはすごく美味しくてボクも大好きなんですが、さすがに寒い時期にはあまり飲む気が起こりません。そこで、ホットビールという飲み方が成立するようならば冬でも美味しくビールを飲むことができるかもしれませんよ。

ちなみに、海外では温めて飲む専用のビールなんてのもあるらしいので、意外と期待できるんじゃないでしょうか。
温め直後のホットビール。泡立ちまくりです
温め直後のホットビール。泡立ちまくりです
電子レンジから取り出したホットビールからは、驚くことに甘~いニオイがぷわーんとただよってきました。たとえるならばココアとかミロ的な……。

とてもビールとは思えない意外すぎるニオイとなっています。
確かにミロも麦芽から作られている飲み物ですが……
確かにミロも麦芽から作られている飲み物ですが……
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温めることによって、ビールが甘くて美味しい飲み物になったとしたらスゴイ発見だぞ! と少々コーフンしながら飲んでみたところ……。
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甘~いのはニオイだけで、ビールの苦み、酸味が過剰に強調されていて、すごく飲みづらいです。

こういう極端な味のビールが好きな人もいるかもしれませんが、ボク的にはダメですね……。
銘柄によって違うのかもしれませんが……
銘柄によって違うのかもしれませんが……
ホントはビールで終わらせる予定だったのですが、どーしても締切当日発売のコイツを温めてみたくて、買ってきました。「ペプシピンク」!
もう色からして……
もう色からして……
ペプシがよくやる、期間限定の面白ペプシシリーズですね。いちごミルクをイメージした味らしいのですが……。
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とりあえずすごい色ではあります。果たしてホットペプシピンクの味は!?
不味からず、美味からず……オチにもなりゃしねぇ。まあ冷えた状態の味からして……ねぇ
不味からず、美味からず……オチにもなりゃしねぇ。まあ冷えた状態の味からして……ねぇ

ものによりますね、ものに

炭酸飲料を温めるという行為自体、悪ふざけ以外のなにものでもないというイメージを持っていましたが、実際にやってみると意外に温めても美味しいものがあったり、ものすごくマズイものもあったり……。まあ、ものによるってことですね。

ボク的オススメはホットコカ・コーラ、ホットレッドブルあたりでしょうか。さすがに、冷えているものをわざわざ温めることはないとは思いますが、ぬるーくなっちゃったのを飲むよりは、いっそのこと熱くして飲んだ方が美味しいかもしれませんよ。
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