特集 2011年10月18日

おでんにクリームチーズという悦び

俺の中のおでん革命が起こった
俺の中のおでん革命が起こった
つい先日のことなのだが、酒のつまみを買いに入ったコンビニで、おでんと、なんとなくkiriのクリームチーズを買った。
最初はそれぞれ別につまんでいたのだが、たまたまのタイミングでおでんとクリームチーズをいっしょに口に入れてしまったところ、ものすごくうまくて驚いた。
1973年北海道生まれ。物心ついた頃から飽きっぽい。そろそろ自分自身にも飽きてきたので、神様にでもなってみたい今日この頃。

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これはすぐに伝えねば

ふだん情報らしい情報を書いていないが、ライターというのは本来情報を人に伝えるのが仕事だ。
先週末に偶然発見したおでんとクリームチーズの組み合わせの妙、そのうまさに大興奮したのだが、幸いにしてそれをみなさんにお伝えするすべを僕は持っている。
僕が味わった(文字通りの意で)衝撃を、今すぐ伝えたい。
これを読み終わったら、みなさんどうかコンビニに行っておでんとクリームチーズを買ってきてください。
クリームチーズがいとおしく思えてくる
クリームチーズがいとおしく思えてくるほどうまいのだ

なぜ君たちは出会わなかったのか

コンビニのおでんはたもう日本の国民食と言っていいだろう。
地域によっていろいろな食べ方をされているが、これまでなぜクリームチーズと出会わなかったのか、この味を知ってしまったいまとなっては、不思議ですらある。
まさかの融合
まさかの融合

食べ方は至って簡単

おでんとクリームチーズ、食べ方はなにも難しいことはなく、おでんにただのせて食べるだけだ。
それだけで目眩くほど幸せな世界へと僕たちを連れて行ってくれる。
ちなみに最初のクリームチーズはローソンで買ったが、スーパーで買った方が量が多くておすすめだ。
ちょっとはんぺん様の上に
ちょっとはんぺん様の上に
たとえば、はんぺん。
おでんの定番だが、これにクリームチーズを箸でちぎってのせる。
分量はお好みでいい。
好きなだけクリームチーズをのせてほおばるだけでいい。
このようにたっぷりとトッピング
このようにたっぷりとトッピング
そうするとどうでしょう、さてどうなるでしょう、いったいどうなったのでしょうか。
なんと、はんぺんが、クリームチーズのほんのりとした酸味とごく僅かな甘みで、別次元の食べ物に変化するのだ。
けれども、別次元なんだけど、おでん。
和風ダシの中に広がるコクがハッとするほどおいしいのである。
うひょー、驚きのうまさ
うひょー、驚きのうまさ

大根にもあう

おいしいのは、はんぺんだけだろうか。
否、はんぺんだけではない。
クリームチーズの魅力は、はんぺんだけにとどまるものではないのである。
同じように大根も
同じように大根も
はんぺんの場合、中にチーズをはさんで焼いたものが一般的に食べられているので、それほど意外性はないかもしれない。
しかし、クリームチーズはなんと大根にもぴったりとあってしまうのだ。
海外料理ではポトフにサワークリームをのせたりするが、たぶんあれに近いものなのだろう、大根のほんのりとした辛味とクリームチーズのやわらかい味わいが、これは妙なんじゃないかというほど適合している。
どうしちゃったんだよ君たち。
む! うまい
む! うまい

つみれのミラクル

魚の風味がぎゅっとつまったつみれはおでんの花ともいえるアイテムであるが、クリームチーズはつみれにさらに花を添える。
アジのたたきにレモンやカボスなんかをかけるが、ああいった感じでつみれのクセを和らげて、クリームチーズの「クリーム」部分がつみれのなめらかさを補足する感じだ。
つみれにもマッチ
つみれにもマッチ

複合素材のがんもどき

いままでは、わりとストレートな素材の具にクリームチーズを合わせていたが、豆腐に野菜などがあわさったがんもどきはクリームチーズと一緒になるとどうだろうか。
がんもどきさんには
がんもどきさんには
あうだろうか
あうだろうか

なんなのこのコングロマリット

がんもどきにクリームチーズをのせるとシチューになった。
寒い日冬の日に浜美枝が作ってくれる、あれである。
和風ダシなのにクリームシチューというのも変な話であるが、どういうわけだかシチューっぽい。
がんもどきとクリームチーズという、まったくの異業種が組み合わさったのに、一糸乱れぬアンサンブルとなってハーモニーを奏でるのだ。
これには感動さえ覚えた。
うまいんだな、これが
うまいんだな、これが
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興奮を再検証

おでんにクリームチーズがあうという発見をした翌日に1ページ目を撮影した。
興奮が冷めてしまわないうちにもう一度味わいたくて、つぎの日に公園へと出向いて食べたのだ。
結果的に二日続けて食べてしまったのだが、それでもやっぱりうまい。
たぶんこれは一瞬の気の迷いなんかでは決してなく、本当の出会いに違いないとおもうので、改めてもう一度じっくり腰を据えて検証してみよう。
三日目のクリームチーズおでんである。
あらためて自宅で再確認
あらためて自宅で再確認

ちくわはチーズちくわだ

これまで試さなかった具を中心におでんを買ってきた。
まずは大定番のちくわである。
おでんとクリームチーズの可能性に初めて気づいたのは、じつは「ちくわぶ」だった。
淡泊なちくわぶにクリームチーズのすっぱさと甘さが混ざり合って、食べた瞬間から僕の中に耽美な時が流れはじめたのだが、ちくわはどうだろうか。
残念ながらちくわは、僕が知っている味だった。
チーズちくわそのものだ。
もちろんものすごくうまいのだが、未知の世界が広がることはなく、無難なところに着地したように思う。
ちくわとチーズは大定番でした
ちくわとチーズは大定番でした

いままで知らなかったこんにゃくの魅力

続いてのこんにゃくはたいへんな驚きを僕に与えた。
こんにゃくに付きもののえぐみが、クリームチーズと一緒になると、おどろいたことに、軽やかに踊り出すのだ。
細かく入れられた切れ込みにチーズがしみこんでいき、そのすきまからえぐみにさっと手をさしのべて連れ出し、そのまま腰に手をまわしてワルツを踊り始める。
こんにゃくにこんな一面があるなんて僕は知らなかったなあ。
こんにゃくが踊りだした
こんにゃくが踊りだした

餅入り巾着

そろそろ、どんな具材にクリームチーズがよくあうのか想像がつくようになってきた。
餅入り巾着はたぶん、かなりいけるんじゃないだろうか。
どう考えてもうまそうな感じの餅入り巾着
どう考えてもうまそうな感じの餅入り巾着

カラシという調和

予想通り、餅入り巾着とクリームチーズの組み合わせは絶品だった。
ちょっと単調になってしまいがちな餅にクリームチーズのアクセントがよく効いている。
そしてカラシだ。
すっかり存在を忘れていたが、カラシを付けるとさらにクリームチーズの効果が増す。
ちょっと君たちシナジり過ぎなんじゃないの、と思えるほどのシナジー効果にうっとり見入ってしまった。
カラシも非常によく合うことが判明
カラシも非常によく合うことが判明

西洋と東洋の交差点 ロールキャベツ

これもきっとうまいだろうな、と思っていたロールキャベツだが、クリームチーズのおかげでさらに洋風感が増して、いっそううまくなってしまった。
個人的に、おでんにロールキャベツが必要なのかと思っていたのだが、クリームチーズと和風ダシが一緒になることで、ロールキャベツの違和感が和らいだ。
いままでそんなに好きな具材じゃなかったのだが、すっかりみなおした。
ロールキャベツはより洋風に
ロールキャベツはより洋風に

おでん界の百獣の王 玉子

僕がおでんの中で一番好きな具なのが玉子だ。
玉子を食べるためにおでんが存在していると思うほどに好きだ。
実は前ページの撮影でも食べているのだが、ものすごくおいしかったのでもう一度食べる。
クリームチーズは、玉子の白身も黄身も僕もあなたも幸せにしてくれる。
我を失いそうなほどのうまさであった玉子
我を失いそうなほどのうまさであった玉子

和風味のホッドドッグ

ロールキャベツの「なんでおでんに入っているのか」問題をクリームチーズが解決してくれたので、同様におでんの具として疑問符が見えてしまうウインナーはクリームチーズにどんな答えを出すだろうか。
ウインナーはどうなるのだ
ウインナーはどうなるのだ
そもそもウインナーにおでんのダシがしみるものなのかという疑念があったが、クリームチーズが加わると、はっきりと和風であることがわかる。
それにカラシをあわせると、チーズののったホッドドッグみたいな風味になる。
不思議な結果に、なぜだろうと首をかしげながら、結局一本食べてしまった。
不思議な魅力で輝いた
不思議な魅力で輝いた
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おでん以外の可能性を探る

おでんにクリームチーズがあうということは、もうすでに疑いようのない事実となった。
では、おでんと並ぶコンビニフードの肉まんだったらどうだろうか。
僕の中では食べる前からぜったいうまいという確信を持っているが、試してみよう。
肉まんもうまそうじゃないかと思うのだ
肉まんもうまそうじゃないかと思うのだ

パーフェクト

冒頭で、おでんとクリームチーズを買ってくるようにお伝えしたが、ついでに肉まんも買った方がいい。
点心の店などでは酢醤油で肉まんを食べたりもするが、あれよりももっとうまい。
肉まんのこってりさが、クリームチーズで一気にさわやかになるのだ。
やはりコンビニの肉まんに足りていなかったのは酸っぱさだ。
クリームチーズといっしょに食べると、肉まんが完璧な味の食べ物に変化する。
僕はもうクリームチーズといっしょじゃなきゃ肉まんは食べたくないと思っている。
完璧な味の食べ物になった
完璧な味の食べ物になった

からあげクンレッドとチーズ 夢の競演

いつもからあげクンを食べる時、チーズにしようかレッドにしようか迷ってしまう。
からあげクンチーズはチーズ感が僕にとってはもの足らず、それだったらとレッドを買ってしまうことが多いのだが、からあげクンレッドにクリームチーズをのせたら、夢の食べ物ができあがるのではないだろうか。
からあげクンレッドにチーズの魅力をプラス
からあげクンレッドにチーズの魅力をプラス
からあげクンのチーズ味よりもずっと豊かなチーズの風味に、ピリッと辛いレッドがあわさると、いますぐ親友にメールしたくなるようなおいしさが顔を出した。
ローソンはからあげクンレッドのディップとして、レジでクリームチーズを売るべきではないだろうか。
もしそうしないなら、僕がローソンの玄関先でクリームチーズを売ってもいい。
それくらい美しいぞ、この二人の友情は。
想像以上のハーモニー
想像以上のハーモニー

カラシとクリームチーズだけでもうまいのでは

さきほどおでんの時に脇役として活躍したカラシだが、もしかしたらこれとクリームチーズだけでもうまいのではないかと思い、試してみた。
クリームチーズの魅力は塩気と酸味と甘みがバランスよく存在しているところにあると思うが、カラシと合わせると、それに辛味がプラスされて、もうカルテットとしかいいようのない味わいとなる。
これだけで一晩ビール飲める自信がある。
これだけでいくらでも飲める
これだけでいくらでも飲める

ダシとクリームチーズでもうまいのでは

ここまで向かうところ敵無しのクリームチーズ。
こうなったらもう、おでんのつゆとクリームチーズで食べても満足できるんじゃないかと思って食べてみたら満足してしまった。
他になにもいらない、まるで恋人同士のような力強い結びつきに思わず嫉妬してしまった。
もう、これでいいのではないか
もう、これでいいのではないか

クリームチーズ原理主義

さきほど原稿を書いていて、お腹がすいたので豚汁を食べたのだが、それにクリームチーズを入れたところ、これもめっぽううまかった。
たぶんシメサバとか、餃子とか、トンカツとか、肉じゃがとか、クリームチーズとあう食べ物は山ほどあるに違いない。
ひょっとしたら、世の中の食材はすべてクリームチーズのために存在しているのではないかと思い始めている。

それほど完璧なクリームチーズだが、残念なことにどのコンビニにでもあるわけではない。
その店にクリームチーズがないからといってあきらめず、見つかるまで探して欲しい。
クリームチーズはその努力を決して裏切らないから。
おでんのつゆを彩るクリームチーズ
おでんのつゆを彩るクリームチーズ
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