特集 2011年10月14日

グラスボートで釣り&世界遺産みたいな岩

魚が泳ぐ様子からエサを食べる瞬間まで、すべてを見ながら釣れる。
魚が泳ぐ様子からエサを食べる瞬間まで、すべてを見ながら釣れる。
うちの小学2年の娘は最近釣りが大好きで、隙あらば釣りに連れて行けと迫ってくる。

そんな流れで行ったグラスボートに乗ってする「あらかぶ釣り」。グラスボートとは船底がガラスになっている船で、水の中を見ながら釣りができる。これが予想以上の面白さだったのでレポートしたい。



※カサゴのことを九州では「あらかぶ」と呼びます。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。

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これが我々が乗ったグラスボート。定員は12名。
これが我々が乗ったグラスボート。定員は12名。

最高過ぎる

グラスボート自体は全国あちらこちらの海で乗れるところがけっこうあるが、グラスボート+釣りとなるとできるところはまだ少ないようだ。

今回我々が乗ったのは長崎は外海(そとめ)の神浦港(こうのうらこう)から出る船。ホームページを見たら要予約と書いてあったので、その日の朝電話して予約を入れた。
船はトイレ付き。
船はトイレ付き。
時間は約2時間。
そのうち1時間が釣りタイムで、残りの1時間は港からポイントまでの往復と岩鑑賞の時間である。

今回、乗客は我々だけの貸し切り状態だった。そこに操縦士と案内の人とが付く。
海風が心地良い。
良い映画は始まってすぐにそれが良い映画だとわかるものだ。それと同様に、船が動き始めるやいなや、すぐに「これはイイ!!」と直感した。
前に海底炭鉱ツアーで訪れた池島の横を通過。
前に海底炭鉱ツアーで訪れた池島の横を通過。
その隣にある母子島(無人島)に接近。
その隣にある母子島(無人島)に接近。
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無人島を見るとつい、どうやって住むか考えてしまう。
無人島を見るとつい、どうやって住むか考えてしまう。
この辺りから船はゆっくりになる。速度が落ちると水中のの様子がよく見えるようになる。グラスボートの本領発揮である。
船底がガラスになっていて、海の中が見える。
船底がガラスになっていて、海の中が見える。
サンゴだ。
サンゴだ。
このあたりは海草がほとんどなく、代わりにサンゴが繁殖している。サンゴと言ってもカラフルできれいなやつではなく、わりと現実的な色合いをしてるやつだった。
娘がえらく饒舌になってる。
このあと、この船で釣りをするのだが、その前に「大角力」という穴が開いたかっこいい岩を見に行く。
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世界遺産みたいな岩

こちらが大角力(おおずもう)と呼ばれる島(岩?)。

岩なのか島なのかは微妙なところだが、
かつて九十九島の島の数をカウントした時にも島なのか岩なのか判断に迷うものが幾つもあり、そのカウント基準として
・植物が生えてること
・満潮時に沈まないこと
としたそうだ。その結果、九十九島の島の数は208だったという(99じゃない!)。

ということで、その基準に従えば大角力は紛れもなく島だと言えよう。

が、しかしその島の真ん中に、ぽっかりと穴が開いているのだ。
穴が空いてる島、という奇妙さ。
穴が空いてる島、という奇妙さ。
もっとも、巨岩などであれば、こんな感じで穴が空いてるものもいくつか見たことがある。

ところがこの大角力の場合、それが陸から5km離れた海上にあるのだから驚く。
陸から5km離れた海上にぽっかりと佇む。
陸から5km離れた海上にぽっかりと佇む。
で、これまでずっと遠くから眺めるしかなかった大角力に、グラスボートはほぼ真下まで行ってくれるのだ。
穴のほぼ真下に来た!
穴のほぼ真下に来た!
こ、この迫力・・・・!!!
こ、この迫力・・・・!!!
ス、スゲェ・・・・。
ス、スゲェ・・・・。
遠目に見る分にはよかったが近くから見たらそうでもなかった、というものは世の中にたくさんあるが、この大角力はまったく期待を裏切らない、すごい迫力だった。
下から見上げたところ。どうなってんだこの岩…。
下から見上げたところ。どうなってんだこの岩…。
以前は船でこの下をくぐり抜けていたそうだが、今はそれはしてない。時々岩が崩れ落ちているという情報があったからだそうだ。

が、何の不満もないくらい、ほぼ真下まで行ってくれ、充分な満足感が得られる。
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下の方のゴツゴツ感もまたすごい。
下の方のゴツゴツ感もまたすごい。
何これ?これ何?
何これ?これ何?
動画。 (超広角レンズで見上げるように撮ったため、ずんどうに写ってしまったが、、)
船で反対側にも回ってくれた。
船で反対側にも回ってくれた。
反対側から見たところが逆光でまた神々しかった・・・!
ひょわ~~!
ひょわ~~!
これ、世界遺産だろう・・・。
これ、世界遺産だろう・・・。
個人的に、これはもう世界遺産認定でいいと思う。

月面で人を発見したような驚き

ここで私は、驚くべき光景を目にした。
我が目を疑った。
我が目を疑った。
なんと、岩のふもとにへばりついて釣りをしている人がいたのだ。

これがどれだけありえない光景か、グーグルマップで島の位置、周辺の様子等を確認してみてほしい。
およそ人が存在しうる場所じゃないだろう。 (大きな地図で見る
流されて死んでも誰も気がつかないんじゃないだろうか?というドキドキ感を覚える。

この、“釣り人があり得ない場所で釣りをしてる姿”は、実にいろいろなところで見かける。軍艦島に行った時も一番びっくりしたのは釣りをしてる人がそこにいたことだった。(これはそのうち記事としてまとめたいと思う)
こちらはその隣の母子島。ピサの斜塔のように島全体が傾いている。(!)
こちらはその隣の母子島。ピサの斜塔のように島全体が傾いている。(!)
石切場っぽい。(母子島は無人島)
石切場っぽい。(母子島は無人島)
ものすごいでっかい四角い石が転がっている。
ものすごいでっかい四角い石が転がっている。
そしてここにもまた釣り人がいる。(!)
そしてここにもまた釣り人がいる。(!)
と、まぁ、すっかり岩に興奮していた私だが、
子供たちはまったく興味ないようで
「早く釣りしたい~。」
としびれを切らしていた。

というわけで、ようやく釣りへと移行します。
正面:大角力。右手:母子島。
正面:大角力。右手:母子島。
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魚が釣られる瞬間が見える

釣りは、海底を眺める窓の横に小さい隙間があり、そこから釣り糸を垂らして行う。
ここから糸を垂らす。
ここから糸を垂らす。
人数が多い時は一つの穴を何人かで共用するが、今回は4人だけだったので1人1スペース使えた。
エサはこちら。サンマの刺身。
エサはこちら。サンマの刺身。
釣りに必要な道具、仕掛け、エサなどはすべて貸してくれる。獲物を持って帰るためのクーラーボックスだけ持って来て下さいとのことだったので保冷剤を詰めて持っていったが、最後氷を入れてくれるので保冷剤すら不要だった。
こんな感じで釣る。
こんな感じで釣る。
水の中の様子を見ながら釣るというのは、かなり斬新だった。

・魚が泳いでるな~
・お、食べてる
・かかった!
という一連の流れがすべて丸わかりなのだ。
あらかぶがかかったところ。
あらかぶがかかったところ。
かかるとグルグル激しく動き回るので、すかさず巻き上げる。
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これは本当に面白かった。
水の中を眺めているだけでも飽きないし、魚が釣れるまでの全プロセスが初めて明確にわかった。
4歳の息子もバンバン釣る。
4歳の息子もバンバン釣る。
そしてまったく船酔いしない。
天気がよくべた凪だったというのもあったが、水の中が見えるという点は大きいと思う。
(船釣りでは一度、悪天候の中寝不足で行って酷い目にあったことがある)
ウツボだ!
ウツボだ!
ウツボもいた。しかもけっこう何匹もいた。

ウツボはかみさんの針に食らいついたが、タコの足を引きちぎるくらい力が強いウツボだけに、結局仕掛けごと食いちぎられてしまった。
釣果。1時間ほどで18匹釣れた。
釣果。1時間ほどで18匹釣れた。
釣れたのはアラカブ、ベラなど全部で18匹。
私とかみさんが2匹ずつ計4匹で、残り14匹は子供たちが釣った。
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心地よい満足感

その後、釣りとすごい岩との充実感を胸に、港へと戻った。
港では水イカ祭りというのをやっていた。
港では水イカ祭りというのをやっていた。
この日はたまたま水イカ祭りというのをやっていた。

そういえばテレビカメラも来てるなぁ、、と思っていたら、うちの子供たちがイカなどを物色する様子がニュースに映っていたそうだ。
釣った後、漁師さんがさばいてくれるというサービスぶり。
釣った後、漁師さんがさばいてくれるというサービスぶり。
釣った魚は漁協のかたがさばいてくれる。
これはものすごく助かる。
なんてサービスがいいのだろう。
釣った魚に氷を食べさせようとする男。
釣った魚に氷を食べさせようとする男。
子供がガラガラを回して一等のイカを当てた!
子供がガラガラを回して一等のイカを当てた!
さらに入り口のところで抽選をしていたのでやらせてもらったところ、娘が一等の水イカ(アオイリイカ)を引き当てた。いいことあり過ぎる!

すごい高満足度

いやいや、これはイイ。
岩も良かったし、釣りも予想以上に楽しかった。

ちなみに料金は大人2,500円、小学生1,500円、幼児無料。と書いてあったが、その場で割引券をくれ、結局4人合わせて5,000円で済んだ。その上高級イカである水イカが当たったのだ。絶対また行こうと思う。
当たったイカが特にうまかった。あらかぶは味噌汁にした(これがまたうまくてねぇ)。
当たったイカが特にうまかった。あらかぶは味噌汁にした(これがまたうまくてねぇ)。
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