特集 2011年10月10日

砥石で研ぎたい何でも研ぎたい

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最近、包丁を研ぐのが好きだ。ぼーっと研いでいると無心になれる。そして包丁がよく切れるようになる。凄い、嬉しい。
ずっと研いでいたくなる。

けれど砥石は予想以上に強力で、包丁がどんどんすり減っていく。ちょっと研いだだけで包丁の形が変わるほど。研いでいたいけれど包丁無くなっちゃうのは悲しい。

そうだ、包丁以外を研げばいいんじゃないか。
1983年三重県生まれ、大阪在住の司法書士。
手土産を持参する際は消費期限当日の赤福で受け取る側に過度のプレッシャーを与える。

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包丁研ぐの超楽しい

砥石って水につけてから使うって知ってた?
砥石って水につけてから使うって知ってた?
すっごい水吸うの。シュッワシュワいうの知ってた?
すっごい水吸うの。シュッワシュワいうの知ってた?
最近初めて砥石を買った。研ごうとしていた包丁が1000円ちょっとだったのに、砥石が2000円くらいでちょっと戸惑ったが買った。
無心になれる。
無心になれる。
買って、研いでみたら楽しかったのだ。シャコシャコシャコシャコいって研ぐと包丁がピカーン!となって切れ味が全然違う。

研ぐのも楽しいし、切れ味まで増していいことずくめ、美味しくて更にお腹もいっぱいになる。みたいな状況だ。
シャッキーン!!
シャッキーン!!
けれど研げば研ぐほどに包丁は減る。おいしい物でも食べれば無くなる。悲しい。

それはもうホントに、ちょっと夢中になって研いじゃうと包丁の形が変わるくらい減っちゃう。

「あれっ、あの人、なんであんなに小さい包丁使ってるんですか?」

「あぁ、アレはね、元はこの大きさだったんだけど使っているウチにどんどん小さくなってあの大きさになったんだよ」

「ええっ…!?」

っていう、料理漫画でよくあるやりとりも案外簡単に出来そうだな…って位減る。

そのやりとりをやってみたくもあるが、使わず小さくなってる包丁とか山登らないアウトドアファッションみたいだし、包丁小さくなったら使いづらいから嫌だ。

じゃあ、という事で包丁以外を研いでみましょうよ。

石だろ。石。

子供が砥石で研いでるものナンバーワン、石。
子供が砥石で研いでるものナンバーワン、石。
さて、何を研ぐか。思いついたのはまず、石だ。石、研ぎたいよね。子供の頃何度か研いだが全然研げ無かった覚えがある、今なら研げるだろうか。
数年越しのリベンジ。
数年越しのリベンジ。
石を研ぐ。研げている、気がする。子供の頃は砥石を水に浸けたりせず、目の細かい砥石を使っていたので研げなかったのだと思う。

研げるかなぁと不安を抱きつつ研ぐ。研ぐ。楽しい。ぼーっとただ手を動かし、シャーコシャーコ音がするのが楽しい。
減ってる減ってる、研げてる研げてる。
減ってる減ってる、研げてる研げてる。
夢中になって研いで、見てみるとおぉ、やはり研げている。子供の頃に出来なかったことが自然と出来るようになったりするから、大人になるって凄い。

と、喜んでいるが、やったのは石を研いだだけ、言えば、磨製石器だ。20数年生きてきて、僕は今やっと縄文時代に到達した。
この人は何やってるんだろう。
この人は何やってるんだろう。
縄文かぁー、現代遠いなぁー。と思っていたら、当サイトのライター加藤さんは打製石器を作っていてまだ旧石器時代にいた。

人類の進歩数千年をサイト内で追いかける。誰かそのうち空とか飛ぶと思うので楽しみにしていて下さい。
とりあえず私は縄文時代に到達。
とりあえず私は縄文時代に到達。
と、歴史に思いを馳せていたらば、研げた。結構鋭い。凄い、石研げた!嬉しい。20年越し位に石研げた。さて、コレは切れるのだろうか。

切れる、けど裂ける

サクッと刃が入る。
サクッと刃が入る。
さて作った磨製石器は物を切れるのだろうか。そのへんにあったブロッコリーの茎を切ってみる。おぉ、サクッと刃が入る!切れる!
が、切り抜けず。
が、切り抜けず。
と、切れ味はあるのだが、その後の石の幅が広くて裂けてしまう。先端の切れ味だけでは刃物として成立しないみたいだ。
薄い物ならば…。
薄い物ならば…。
まぁ、切れた。
まぁ、切れた。
研ぐだけ研ぐことは出来たが、刃物としてのノウハウが無いため、磨製石器として完成していない。人類の歴史は奥深い。僕は縄文時代にすら辿りつけなかった。
という事でベーコンとブロッコリーのスパゲッティー
という事でベーコンとブロッコリーのスパゲッティー
現代の利器、砥石を使っても縄文時代に負けたけれど、出来た料理は美味しかった。縄文人も意外といい物食べてたんだなぁと思った。

砥石で石が研げることは分かった。ならばやはり何でも研げるだろう。ちょっと色々研いでみよう。

文房具にこそ無駄機能を

石で何でも研げるのは分かった。そして薄い物の方が切るのに適しているという事を学んだ。そこで目についたのがコレだ。ものさし。
これぞ研ぐべきなのでは。
これぞ研ぐべきなのでは。
鉄で薄い。上手く研げばカッター機能まで付くのではないか。
物差しを研ぐ。
物差しを研ぐ。
物差しにカッター機能。うん、いらない。そんな機能はいらない。その機能必要ならカッター買うわ。

今はそう思うが子供の頃ならどうだっただろうか。僕は子供の頃、方位磁石機能付きの物差しを使っていた。その方位磁石見て、授業中に「ほう…あっちが北か…」とか思っていた。
削れた。
削れた。
そんな子供に物が切れる物差しを与えたらば、嬉しくて意味もなく消しゴムを細切れにするだろう。文房具にこそ、子供が手にする物にこそ無駄な機能をつければ喜ぶのだ。

今でも無駄機能は嬉しかった

削ってない方
削ってない方
削った方。
削った方。
砥石で研いだ物差し、結構鋭いように見えるが実際物は切れるのだろうか。
物差しとしてはもちろん使える。
物差しとしてはもちろん使える。
カッターとしては。
カッターとしては。
あっ、切れた。凄い。
あっ、切れた。凄い。
どうだろうなぁと思いつつ、切ってみたらばスパッと切れた。えっ、なにこれ、凄い。嬉しい。物差しにカッター機能とかいらないよ。さっき書いたばかりだが、実際に切れたら嬉しかった。

今度からこの物差し使いながら「あっ、カッター無い?」って聞いて誰かが探してくれたら「あっ、そういえばこの物差し、カッター機能あるんだったわぁー。切れるわぁー」って得意げに言いたい。

無駄機能も千差万別

リコーダーとかどうだろう。
リコーダーとかどうだろう。
物差しに付いた切れ味が嬉しかったので、無駄機能は子供だけでなく今の自分でも嬉しいということが分かった。ならばもっとやってみよう。リコーダーだ。
ここが切れ味良かったら嬉しいだろうか。
ここが切れ味良かったら嬉しいだろうか。
リコーダーの切れ味良くする部分は、接続部だ。杖の中身が実は刀。みたいな感じでリコーダーだけどスポって抜いたら切れ味良い。となったら嬉しいだろうか。
切れ味良くなった。
切れ味良くなった。
リコーダーはプラスティックなので削るのが楽だった。接続部分の切れ味が良くなった!!!あ、これはだから何?感が拭えない。使い道無い。
ドーナツの生地が抜けるよ!!
ドーナツの生地が抜けるよ!!
なんとか、なんとか活かせる道を。と思ってドーナツを作ってみた。真ん中の穴が上手く抜けるよ!
こっちの方がどう見ても面白い。
こっちの方がどう見ても面白い。
と、切れ味を活かしたかったが、ドーナツ位なら切れ味なんていらないし、接続部の上の方でも充分抜けた。
特殊能力も付いている。
特殊能力も付いている。
そして笛の部分ならば、くり抜いた部分が詰まっても笛を吹いて抜くというひょうきんな技まで備えていた。なんでも切れ味付ければ良いという物では無いな。
ドーナツは美味しかった。
ドーナツは美味しかった。

CDって切れ味良さそうじゃない?

なんでも切れ味を付ければ良いってもんじゃないということが分かった。ならば、何が切れたら嬉しいだろうか。CDとか、切れそうじゃない?
ほら、ピカッとしてるしさ、切れたらカッコ良くない?
ほら、ピカッとしてるしさ、切れたらカッコ良くない?
うん、CDが切れ味良かったらカッコイイ。なんか漫画の必殺技とかっぽいし、操ってなんか切ったりしたい。
と、いうことで研ぐ
と、いうことで研ぐ
普段は傷が付かないように丁重に扱うCDをショリショリショリショリと研ぐ。
研げた!けども…
研げた!けども…
CDは意外と硬くて研ぐのに苦労した。そして、研げた部分が汚くなって、なんだか残念。研いでない部分のほうがキラキラしていて切れ味良さそうだ。実際の切れ味はどうなのか。
栗をCDで切る。
栗をCDで切る。
スパッときたー!
スパッときたー!
プラスティックなので刃先が柔らかく、余り切れないんじゃないかなぁ。と思っていたが、予想以上にスパッと切れる。凄い、CD凄い。
研いでない部分だと全然切れない。
研いでない部分だと全然切れない。
ヘコむだけ。
ヘコむだけ。
研いだからか、元からか、と研いでない部分で切ろうとしたら全く切れなかった。

やはり才能があったとしても磨かなければそれが光ることは無いんだと知った。CDは磨いたら光らなくはなったけれど。

CD聞けるかな

聞けるのかしら
聞けるのかしら
そんな切れ味増したCDさん、CDとしてはどうなったろう。聞けちゃったりするだろうか、やっぱり無理か。と、思いつつPCに入れてみる。
わー、読み込んだー!
わー、読み込んだー!
おぉ、凄い!結構削られているのに全ての曲目を読み込んだ。CDって意外と荒く扱っても大丈夫なのかも知れない。と思っていたら。
あっ、エクスプローラ落ちた。
あっ、エクスプローラ落ちた。
急に音が止まってフリーズした。あっ、ダメだコレ。危険!削ったCDは色んな部分で切れ味増してる。危険!CDは研いじゃダメ!!

コレは便利だろ、コテ

本命登場。
本命登場。
そろそろ本当に便利な物を登場させなきゃ。と思ってコレに切れ味が付けば便利だ!と思うものを投入。関西人の武器、コテだ。
鉄板掃除してる気分になる。
鉄板掃除してる気分になる。
お好み焼きの際くらいにしか現れないコテだが切れ味が付けば、ナイフとかよりも便利に使える、コテは大阪のナイフたり得るものだと思うのだ。
研げた。ちゃんと刃が付いてる。凄い。
研げた。ちゃんと刃が付いてる。凄い。
コテの先に刃が付いた。なんかこんなの武器にして戦う漫画のキャラとか良そうだ。~でんがな。とか語尾に付けるヤツ。

ちなみに大阪人でもお好み焼きはコテより箸で食べるし、~でんがなとか言う人はほとんどいない。騙されたらあきまへんで!!

コテが産むお好み焼き感

さて実際切れ味はどうなのか。
左で押さえて、右で切る。
左で押さえて、右で切る。
この切れ味よ。
この切れ味よ。
刃が付いたコテの威力を試そうと豚肉を焼いた。ナイフとフォークよりも使い易い。そして、スパッと切れた!あぁ、やっぱりコテが切れたら使い易いぞ!
美味しかったですね。
美味しかったですね。
と、いうことで晩ごはんは栗ご飯と豚肉の焼いたんです。ここでコテの本領が発揮される。と、思いきや。
どう見てもお好み焼き食べてるようにしか見えない
どう見てもお好み焼き食べてるようにしか見えない
実際に食べるのに使ってみると生まれる違和感。食べてるのは豚肉なのにお好み焼きに見えるし、食べててもなんだかお好み焼き気分。

やはりコテはお好み焼きに特化した方が良いのかも知れない。

始めはこんなかんじだったのに。
始めはこんなかんじだったのに。
今回でこんなに減った。
今回でこんなに減った。
研いだ研いだ。いっぱい研いだ。砥石がかなり減るくらい研いだ。やはり楽しい、研ぐのは楽しい。研いでる間、無心になれる感じが楽しい。

と、色々研いだけれども、一番楽しいのはやっぱり包丁だった。包丁が一番良い音するし、研ぎ甲斐がある。回り道して見つける物ってあるよね。
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