特集 2011年9月27日

東京の観光案内所めぐり

東京にもあったんだ
東京にもあったんだ
地方に行ったら、駅前なんかにある観光協会の案内所に入ることにしている。
その町の情報を知るには、いちばん手っ取り早い方法だからだ。
地元の景勝地や歴史的建物、名物名産などの情報がたくさん得られるし、窓口の人にいろんな話を聞くことができる。
旅行者にはとても便利な観光案内所だが、じつは東京にもいくつかあるのだ。
それをめぐってみた。
1973年北海道生まれ。物心ついた頃から飽きっぽい。そろそろ自分自身にも飽きてきたので、神様にでもなってみたい今日この頃。

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品川区の観光案内所

まずは品川区の観光協会が運営する観光案内所、「しなかんプラザ」だ。
品川区は僕の住まいがある。
通勤でここを通るたびに、「ほう、おらがまちにも観光案内所があるのか」と思っていた。
一度入ってみたい、というのが今回の企画のはじまりである。
品川区の観光案内所 しなかんプラザ
品川区の観光案内所 しなかんプラザ

できてからまだ2カ月

「ほう、観光案内所があるのか」と思ったのはつい最近だ。
前からあったのに気づかなかっただけかと思ったら、オープンしたのは今年(2011年)の7月だそうだ。
どうりで、全体的に新しい。
ちなみに、その前ここに何があったのかはまったく記憶にない。
いままであったものがなくなってしまうと、そこに何があったか思い出せないのを、なんとか効果というと聞いたことがあるが、そしてそれも思い出せないのだが、記事の趣旨とは離れるので放っておこう。
まだ新しいのでピカピカしている
まだ新しいのでピカピカしている
各種パンフレットが手に入る
各種パンフレットが手に入る

ご当地キティ

案内所に入ると、まず目につくのがキティちゃんだ。
観光地に行くとみやげ物屋の店先に、必ずっていっていいほど並んでいるご当地キティが品川区にもあったのか。
品川みやげのキティちゃんグッズ
品川みやげのキティちゃんグッズ
おばあちゃんの家にあるおやつの定番、のり巻きあられに品川巻というのがある。
固有名詞のように当たり前に受け止めていたが、品川の名産品だったのだ。
品川では昔、海苔の養殖が盛んで、「品川」というのが海苔のブランドイメージになっていた時代がある。
いまじゃ品川の海を見てそんなことを想像もできないが、お菓子にそんな名前が残っていたのだ。
品川といえば海苔
品川といえば海苔
品川区には沢庵和尚のお墓があるのだ
品川区には沢庵和尚のお墓があるのだ

地元のお祭りも盛んだ

東京以外の方は、品川というと大企業のビルが建ち並んでいて、住宅街というイメージがわきにくいかもしれないが、大きな商店街がいくつかあって、庶民的な面もある。
僕が住んでみてとても感心したのが、地元神社のお祭りがすごく盛んなことだ。
こんなにマンションが建って、僕みたいに数年間住まうだけの人も多いはずなのに、自治会のような、地域に根ざした組織がきちんと機能していていて、町としての魅力があるのがすごい。
案内所の前には、近所の神社のお祭り一覧が掲示されていた。
当面のイベント情報が建物外壁に書かれていて便利
当面のイベント情報が建物外壁に書かれていて便利
しながわ観光協会
http://sinakan.jp/
しなかんプラザ
住所:東京都品川区大井1-14-1 大井一丁目共同ビル1F
開所日:月~金曜日(年末・年始を除く)
開所時間:午前9時30分~午後5時30分

新宿区の観光協会

さて、品川区の観光案内所を見かけて、他の都内市区にも観光協会があって案内所を運営しているということを知ったわけだが、どこに何があるのかきちんと整理された情報がみつからず、とりあえず観光協会のサイトに書いてある住所に行ってみることにした。
東京といえば新宿だろう、手っ取り早い理由から向かったのが、新宿区観光協会だ。
新宿区観光協会がある建物
新宿区観光協会がある建物

事務局でした

品川区の観光案内所のような施設を期待して赴いたのだが、残念ながらそこは事務局で、一般的な観光案内施設ではなかった。
きちんと調べてから巡った方がいいな、と学習をした瞬間である。
窓口だった
窓口だった
名産品を買うことはできる
名産品を買うことはできる
上品そうなものですな
上品そうなものですな
それでも一角に、古くから伝わる新宿の地場産業である染色に関する商品が展示されていて、それを購入することもできる。
しかしほかに、とくに撮影するものもなかったので、ビルの脇の砂利を
しかしほかに、とくに撮影するものもなかったので、ビルの脇の砂利を
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豊島区観光情報センター

続いては、豊島区の観光情報を案内してくれる「豊島区観光情報センター」へやってきた。
池袋駅の東口を出て、ビックカメラの方に向かって歩いていくと、パルコのとなりにある。
ここは何度も通っているはずなのに、観光案内所があるというのは知らなかった。
意外と見ているようでみていないのだな。
まえは交番だったところにありました
まえは交番だったところにありました

豊島区といえば

豊島区での観光というとまず何が思い浮かぶだろうか。
たぶんほとんどの人が「サンシャイン60」で、おそらく知名度はダントツだろう。
そのつぎに思い浮かぶのは…、と考えると、ひと呼吸かふた呼吸くらい間があいてしまう。
僕の場合、西武池袋線沿線に住んでいたことがあるのに、パルコや西武や東武などのデパートで買い物をするくらいしか、豊島区の観光すぽっとが思い浮かばなかった。
しかし、案内所の壁面に貼られたパンフレットで、ああそれもあったか! と気づかされる。
まさしく観光案内所パワー炸裂だ。
雑司ヶ谷と染井、ふたつの大きな霊園がある池袋ならではの情報
雑司ヶ谷と染井、ふたつの大きな霊園がある池袋ならではの情報

霊園とマンガとお祭り

まず最初に「なるほど」と思ったのが「豊島区に眠る著名人」という掲示。
豊島区の名産品を紹介するポスターのとなりという、いい位置にに貼ってあるので、かなりの推しっぷりである。
豊島区には雑司ヶ谷霊園と染井霊園という、大きな霊園がふたつあり、そこに眠る有名人のお墓を巡るのが最近人気なのだそうだ。
だれとだれは仲がよかったからお墓が近いとか、逆に仲が悪かったのでお互いに反対方向を向いて建っているとか、そういう事情をふまえながらお墓巡りをすると興味深いですよ、と職員の方が教えてくれた。
豊島のよさこいは規模が大きいらしい
豊島のよさこいは規模が大きいらしい
外国人観光客向けのパンフレットも
外国人観光客向けのパンフレットも
カウンターの正面には取材日の週末から開催されるお祭りのポスターが飾ってあった。
それがとても観光案内所らしい風景で、ちょっとどこかへ観光に来た気分になれる。
そしてもうひとつ目を惹いたのが「豊島区マンガゆかりの地MAP」だ。
あの有名な「トキワ荘」があったのが豊島区で、ほかにもマンガに関するゆかりが多いことから、区をあげてマンガ文化を応援しているそうだ。
トキワ荘があったのが豊島区なのでこんなマップも
トキワ荘があったのが豊島区なのでこんなマップも
豊島区観光協会
http://www.kanko-toshima.jp/
豊島区観光情報センター
住所:東京都豊島区南池袋1-28-3(池袋駅東口・パルコ池袋店脇)
開設時間:午前10時から午後7時(原則年末年始を除き無休)
電話:03-3985-8311
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練馬区の観光案内所

練馬区の観光案内所は練馬駅のビル内にある。
観光にやってくる人にとってはとても便利だ。
だが、観光目的で練馬にやってくる人が実際にどれくらいいるんだろうか、というのはもちろん思う。
僕がイメージするのは、郷里から家族が訪ねてくるとか、友人が遊びにくるから、などの理由で、練馬在住の人がだれかを案内するというシチュエーションだ。
そういうばあい、駅で待ち合わせしてここに寄る、というのは効率的だ。
練馬駅の地下にあるので便利
練馬駅の地下にあるので便利

力を入れている感じ

東京に住んでいる人ならまだしも、地方から来る人にとっては練馬で観光といっても戸惑ってしまうだろう。
東京タワーも六本木ヒルズも雷門もスカイツリーも練馬にはない。
けれどもここに来ると、「お、散歩してみたい」と思ってしまうようなパンフレットが充実している。
石神井公園やとしまえん(豊島区じゃなく練馬区にあるのだ)だけじゃない観光スポットがいろいろと紹介されている。
練馬区はガイドパンフレットが豊富だった
練馬区はガイドパンフレットが豊富だった

お菓子が充実

練馬区の観光案内所でもうひとつ目を惹いたのが、お菓子が充実していることだ。
区内にあるいろんなお菓子屋さんの練馬にまつわる商品が並んでおり、それらを「ねりコレ」としてPRしている。
こういうのが駅にあると、来客の時にも地元のお菓子でもてなすことができて便利なんじゃないだろうか。
おみやげのお菓子類もたくさん
おみやげのお菓子類もたくさん
お菓子が並んでいることもあってか、ここの観光案内所は華やかな印象がある。
気軽に入って買い物をして、観光情報も手に入るというのはお得だ。
やはり、駅構内にあるというのは、かなりのアドバンテージなのではないだろうか。
練馬のご当地ソングが発売される
練馬のご当地ソングが発売される
キャラクターグッズも
キャラクターグッズも
やっぱり練馬といえば大根
やっぱり練馬といえば大根
練馬観光のことならおまかせ!
練馬観光のことならおまかせ!
練馬区観光協会
http://www.nerima-kanko.jp/
練馬区観光案内所
住所:練馬1-3-5(練馬駅地下1階)
営業日:無休(年末年始を除く)
営業時間:9時~21時
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板橋区の観光案内所

最後に取り上げるのは、以前当サイトのウエブマスターも来たことのある(→こちらの記事)板橋区の観光案内所「いたばし観光センター」だ。
センターは旧中山道の板橋宿にある。
旧中山道板橋宿
旧中山道板橋宿
旧中山道は商店街になっていて、うまそうなものを売っている店が並んでいる。
買い食いしながら散歩をしたら楽しいのではないかと思うが、取材中なのでガマンだ。
よさそうな飲み屋を見つけたのでこんど来よう。
町歩き番組にいかにも出てきそうな商店街
町歩き番組にいかにも出てきそうな商店街
ウサギが道案内をしてくれる
ウサギが道案内をしてくれる

じゃらんに載ってたら泊まりたいような建物

いたばし観光センターは、宿場町にあわせて昔風の外観につくられている。
それがちょうど、温泉地のちょっといい旅館のようで、もしこんなのが旅行サイトに掲載されていたらクチコミも読まずに予約してしまいそうだ。
ここに泊まりたい。
温泉地の和風ホテルみたいで泊まりたい
温泉地の和風ホテルみたいで泊まりたい

中山道の歴史が学べる

いたばし観光センターは、展示スペースが設けられていて、このあたりの歴史を学ぶことができる。
これまで回った案内所にはない特徴で、センターの担当者は「東京一番の案内所でしょ」と笑っていた。
資料館になっている
資料館になっている
展示スペースには、板橋宿の古い地図や、板橋の有名な観光スポット「縁切り榎」に生えていた先代の榎などが展示されている。
ちなみ縁切り榎というのは、その皮を相手に煎じて飲ませると、縁を切ることができるといういわれがある。
僕にはそんな相手はいないな、と思ったら、酒や博打や病気なんかとの縁切りとして願をかける人も多いそうだ。
思わずじっくり読みたくなるパネルや
思わずじっくり読みたくなるパネルや
縁を切れるエノキ
縁を切れるエノキ

もちろんおみやげコーナーも

観光案内所の定番であるおみやげコーナーもある。
板橋みやげも販売中
板橋みやげも販売中
板橋は石神井川の桜並木も有名で、そこの枯れてしまった桜を利用して木製のストラップをつくって売っていた。
おみやげ品をよその地域でつくっていることも多いが、地元の木でつくったストラップというのは東京都は思えなくて珍しい。
キャラクターグッズに
キャラクターグッズに
板橋の桜で作ったストラップ
板橋の桜で作ったストラップ

無料観光ガイドも実施中

いたばし観光センターでは、予約制でボランティアの方が観光ガイドをしてくれるツアーを開催しているのだが、毎週土日と祝日には予約なしでもふらっといけば参加できるとのことだ。
13時30分から開始とのことなので、それに参加したあと、さっき見つけた飲み屋にいくのもいいなと思った。
板橋の銘品
板橋の銘品も紹介
無料観光ガイドの案内
無料観光ガイドの案内
板橋区観光協会
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/003/003793.html
いたばし観光センター
住所:東京都板橋区板橋3-14-15
休館日:毎週火曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
開館時間:午前9時から午後5時

そういえば観光していない

普段東京で観光を意識して出歩いていないが、まだまだ知らないところがあるもんだなあ、と観光案内所をめぐって思った。
いい経験をしたものだ、と感激しそうになったが、考えてみたら案内所を回っただけで、一切観光をしていないことに帰りの電車で気づいた。
案内所めぐりでもけっこう満足できるということだ。

どの案内所でも言われたのが「テレビで紹介された次の日は忙しい」ということだったのが、印象に残った。
「地井さんが来た次の日は…(俳優の地井武男さんが町歩きをする番組がある)」とか、「アド街の翌日は」という声を耳にした。
たしかにテレビでみたら行きたくなるもんなあ、と当たり前の感想を持ってしまったが、インターネットをみたあとででも行きたくなってもらえるとうれしいものである。
このちょうちん、家の玄関にほしい
このちょうちん、家の玄関にほしい
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