特集 2011年8月29日

鼻の形の鼻提灯

いつも思う、鼻水が膨らんだ鼻ちょうちんって、鼻ふうせんの方がそれっぽくないかと。ならさ、ならばもっと鼻ちょうちんっぽい物があるんじゃないかと。

それが鼻の形した提灯、鼻提灯だ。

ちょっと検索してみたらまだ誰も作ってないっぽいぞ。今だ!作れ!!
1983年三重県生まれ、大阪在住の司法書士。
手土産を持参する際は消費期限当日の赤福で受け取る側に過度のプレッシャーを与える。

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鼻の形した提灯こそが鼻提灯だろ?

と、いう事で、鼻だけの提灯作って、鼻提灯界の第一人者になろうと思う。
こういうことだよ(伝わっているか不安)。
こういうことだよ(伝わっているか不安)。
さぁコレを作ろうと、とりあえず東急ハンズに行って、提灯作成キットみたいなのありませんか?と聞いてみたら物凄く丁重に

「大変申し訳ございません…ご用意、しておりませんッ…!!」

って謝られてしまったので、おぉぉ、こちらこそ、すみません…と、なった。ごめん、無理な期待して、東急ハンズに甘えてた。
コレを鼻の形に形作れる人~??
コレを鼻の形に形作れる人~??
なので、全て自力で作るしかない。おそらく提灯は竹ヒゴに和紙を貼った物だと思うのだ。

そう思って竹ヒゴを見てみたらば、これっ、成型できる?鼻の形とかにできる?俺が?という気持ちになる。

とりあえず、見なかったことにして一旦その場を離れた。
各色ございます。
各色ございます。
こんなの作れるんだから、鼻くらい楽勝だろ…。
こんなの作れるんだから、鼻くらい楽勝だろ…。
そこで見つけた、工作用針金!これなら俺でも出来るぞ!なんてったって自遊自在だ(商品名が)。

いやー、今回の勝負、もう貰ったなー(と、思っていたよ)。

結構手強い工作用針金

鼻を作るぞー!
鼻を作るぞー!
さて、材料はそろったので鼻を作る。

これは正面から見た図ではなく、断面図だ。テレビとかでたまに見るCTスキャンみたいに断面図を重ねていって、紙を貼れば出来る。ハズだ。
ピローン
ピローン
鼻の形を考えながら整えていっていたが、
手を離すとピローンと広がる。成型しやすいのはしやすいのだが、結構奔放に動き回る。流石は自遊自在。と思った。

自遊自在を自由自在に整えようと思うのだけれど、形が全然思い浮かばない。だって、なんだよ、鼻の断面図って。

いやー、普段は鼻を自在に操ってても分かってないもんですねぇ。
なので鼻を作った。これ、鼻ね。
なので鼻を作った。これ、鼻ね。
調べてみると、提灯は型を作って、それに巻き付ける感じで作るらしい。

それだ!!

と、思って手近にあったお布団を鼻の形にしてみた。これに巻き付ければ簡単に鼻提灯が!!
ああぁ、うん?
ああぁ、うん?
ううう、えぇ…?
ううう、えぇ…?

一応の骨組み完成

これだとピラミッドみたいな形になっちゃうな。
これだとピラミッドみたいな形になっちゃうな。
やはり自らの創造性に任せるしかないかと想像で作りゆく。

こういう感じで大丈夫だろう。と思って作っていたら、これだと山みたいになると気づいた。等高線か。天気図か。なんだかんだ、見慣れてる物に寄っていっちゃう。
たぶん、これでいいと、思う…。
たぶん、これでいいと、思う…。
一通り、針金のパーツは作り終えた。線がぐにゃぐにゃだけれど、そんなものだ。自然界に完璧な直線などありはしない。鼻もそうなのだ。

とりあえず骨組み的な物は出来たので組上げていってみよう。
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発明。街の発明おじさんくらいの発明

針金同士を水平に保った上で和紙を貼り付けなければならない。どうするか、どうするか。
マジで画期的だと思った思いつき。背景の絵は気にしないでください。
マジで画期的だと思った思いつき。背景の絵は気にしないでください。
針金を立てたり寝かしたりしつつ水平にしようとしていたがどうにも上手くいかない。そんななか、上を見て気付いた。

コレだっ!ぶら下げつつ水平にしてひもで縛れば良いのではないか。本当に良いこと思いついたと思った。発明だ。
更にこうなった。
更にこうなった。
が、ヒモで水平に結ぶのはかなり難しかったのでまずは一面を固定しようとガムテープで留めて、ヒモで結ぶ作戦に。
間隔狭すぎたか。
間隔狭すぎたか。
と、ノリノリで細かく貼り付けていっていたが、完成時でも全高10センチくらいになることが判明した。

上下の高さ10センチで前後40センチくらい。なんだ、それは。鼻か。クチバシ位になってないか。

果たしてコレは鼻なのか

組み上がった、組み上がったんですけど…。
組み上がった、組み上がったんですけど…。
一応全てほぼ水平に結ぶことが出来た。出来たんだけれども、コレは果たして鼻なのだろうか。
鼻の穴も作りましたけれど、穴の部分作りましたけれど
鼻の穴も作りましたけれど、穴の部分作りましたけれど
鼻、に、見え、ない…?
いやいや、いやいやー、これはあれでしょ。透けてるから、表面が覆われてないからそう思うんだよね。
紙貼ろう。
紙貼ろう。

見えてくるほど見たくなくなる

紙を貼れば鼻に見えるはずだ、進めば進むほど、だましだまし進んでいた自分の気持ちをまざまざと見せ付けられることとなる。
なんなんだ、これは。
なんなんだ、これは。
完成に近づくほど高まる、なんだろうコレ感。「鼻」としてのアイデンティティは下部にある穴っぽいところにしか見られなくなってきた。
よく分からないけれど、必死なのは必死。
よく分からないけれど、必死なのは必死。
どうやったらこれが鼻に見えるのか、鼻らしき物になるのか、誰に教えをこうことも出来ず、方向も分からず進みゆく。
折りたためなくても提灯は提灯!
折りたためなくても提灯は提灯!
提灯なんだから、折りたためなきゃね!って思ったけど折りたたんだら全て壊れそうでやめておいた。と、言うことで、一応完成だ!
鼻、提灯。鼻提灯
鼻、提灯。鼻提灯
おぉ!写真で見るとちょっと鼻っぽい!鼻っぽいぞぉー!!(と自分を奮い立たせる)
ぼやぁ~
ぼやぁ~
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やっぱり鼻ちょうちん感は薄い

提灯らしさは出た。鼻っぽさの無さよ。
提灯らしさは出た。鼻っぽさの無さよ。
鼻提灯は一応の完成を見た。僕の想定どおりの物は出来た。だけど現れない鼻感。造形か、質感か、ちょっと分からない。
中に火入れたら危ないと思ってサイリウム入れたんだけど、商品名が太い光る棒。そうだけど、確かにそうだけど!
中に火入れたら危ないと思ってサイリウム入れたんだけど、商品名が太い光る棒。そうだけど、確かにそうだけど!
どうにか今からでも鼻感、鼻提灯感は出ないか。どうにかして出せないか…。どうにか、どうにか…。
で、でたぁ~!鼻提灯からの鼻ちょうちんやぁ~!!
で、でたぁ~!鼻提灯からの鼻ちょうちんやぁ~!!

出ない

と、出したかった。出す予定だった。けれど、現実はこうだ。
出ろっ、出ろっ。
出ろっ、出ろっ。
何かに手を突っ込んでシャボン玉を出している。そうだね、その通りだ。

いっそのこと右手に装着してしまおうかと思ったけれど本当になんのこっちゃわからなくなりそうなので止めておいた。
最後の砦、だったはずのシステム。
最後の砦、だったはずのシステム。
本来ならばこうやって固定しておいて、シャボン液をつければ出るという風にしていた。
発射スイッチを固定しておいて
発射スイッチを固定しておいて
つけたら出る。ハズだった。
つけたら出る。ハズだった。
けれど、スイッチがオンで風が常に出ている状態だと、風で膜ができずにシャボン玉にならなかった。

屋外の遊びの屋内での存在感

こいつらは一体どうすれば…。
こいつらは一体どうすれば…。
期待から一転、宝の持ち腐れ感があふれ出てきたシャボン玉機。

初めに買ってきたのが電動じゃなかったから再度電動の物を買ってきたので家にはシャボン玉機だらけだ。
あはははは~。
あはははは~。
折角なので、と思って部屋の中でやってみたら、予想以上にシャボン玉液が飛び散って、割れるときのバチッて音も大きくて驚いた。

なんだかそこら中がすべすべというか、ぬるぬるする。
そしてびちゃびちゃ。シャボン玉機が酔い潰れてるみたいに見える。
そしてびちゃびちゃ。シャボン玉機が酔い潰れてるみたいに見える。
昔、線香花火なら大丈夫だろうと思って部屋の中でやってみたら、物凄い煙でビックリしたのを思い出した。

お店で買った家具とか家に持ち帰ったら急に大きくなる気がするし、家の中と外とは別世界なんだな。
置いてるのを不意に見るとなんじゃこれ感が高くて面白い。
置いてるのを不意に見るとなんじゃこれ感が高くて面白い。
鼻提灯からシャボン玉を出すのは無理だな。さてどうするか、どうすれば鼻提灯に見えるか。

実際に使ってみるか。
あっ、鼻水だ!って思った。
あっ、鼻水だ!って思った。
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怖い

火の~よーじん!
火の~よーじん!
使ってみれば、実際に使えば通常の提灯との違いが明らかになり、鼻感が際立つ。

と思ったのだが、そんな事はなく、形が認識しづらく、なんだかよく分からない物感が高まった。後、不審。これは怖い。
後姿だと冒険に旅立つっぽい、ぽくない。
後姿だと冒険に旅立つっぽい、ぽくない。
これは、きちんと造形出来ていても使うと形が分からないのかも知れない。そのせいで鼻の形の鼻提灯が作られていないのかもしれないな。

そうか、提灯同士で比べてみたらいいのか。

提灯のきらびやかさよ

そう思って、近所でやっていた盆踊りにいってみた。
予想の87倍くらい盛大な盆踊りだった。
予想の87倍くらい盛大な盆踊りだった。
実際の提灯は薄暗い感じで、並べてみたら鼻提灯が目立ったりするかな。と思っていたら大間違い。予想をはるかに超える盛り上がり。提灯の華やかさ。
人出がすごい。
人出がすごい。
提灯で照らし出される場内の雰囲気はよく、河内屋菊水丸という盆踊りで有名な人が来ている為か、人で埋め尽くされて熱気が凄い。

そしてその河内屋菊水丸の音頭が凄い。即興でこの地域の事を歌っていて面白い。みんなもうノリノリだ。
このおっちゃんの音頭が凄い2011に推したい位凄かったおっちゃん。
このおっちゃんの音頭が凄い2011に推したい位凄かったおっちゃん。
前に行った盆踊りでも六甲おろしをアレンジしてたり、即興で女子ワールドカップの事を歌ってたりして驚いたんだけれど、盆踊りの音頭ってそういうものなのか。

英語にしたらフリースタイルジャパニーズラップなのではないか。

負けるな鼻提灯

メローなフロウでダンスホールが熱狂の渦を作っている中、鼻提灯も必死で立ち向かう。
鼻提灯です(人多すぎて一旦出た)。
鼻提灯です(人多すぎて一旦出た)。
さっきよりは不審な感じは軽減した。それは周りが明るいからか、提灯同士の親和性か。が、鼻には見えない。

そして鼻提灯のほうがむしろ薄暗い。太い光る棒を4本も入れているのにこれだ。電気凄い。
普通の提灯に圧倒される鼻提灯。
普通の提灯に圧倒される鼻提灯。
おずおずと近づいていく鼻提灯。周りの人誰も鼻提灯だとは気づいていない。僕もこの時、鼻提灯よりも三脚立てたカメラの横で子供たちが騒いでいるのが気になってしょうがない。
踊ろうか迷っている鼻提灯。
踊ろうか迷っている鼻提灯。
子供たちが去った。これで安心して鼻提灯と向き合える。鼻提灯と共に踊ろうか。

あっ、さっきの子供たちがこっちへ来た。凄く怪しそうな目でこっちを見ている。あっ、見てないフリした。

あっ、これ、だめだ~。

帰ります。
ぺしゃんこ。
ぺしゃんこ。
と、逃げるように帰ろうとしたとき、鼻提灯があまりにボリューミーで、もういいや!と思って押したら上手く畳まれて、見事提灯らしさを発揮した。

鼻らしさは最後まで現れなかったけど。

くしゃくしゃだけど、復元可能。つるしたら普通に使える。が、また使う時は 来るのだろうか。
くしゃくしゃだけど、復元可能。つるしたら普通に使える。が、また使う時は 来るのだろうか。
結局出来なかった鼻提灯。まだ、どこをどうやったら鼻っぽく見えたかなと反省点を探しているが、色、形位かな。と思ったが、それってほぼ全部だ。

今回、鼻提灯界の第一人者となれなかったので、まだ席は空いていますよ。なりたい方は、是非どうぞ。
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