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一瞬にしてすきまへ! |
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裏のヘイの上へ |
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あーむこうへ降りるー |
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なんということ。「ソトネコ24時間」と銘打ちながら、わずか5秒で追跡対象を見失うとは。「発信機をつけたら」「PHSを首からぶらさげればいいんじゃないか」等々、さまざまなアドバイスを受けたが「だいじょーぶだいじょーぶ」と受け流してきた。完全なる準備不足。がっくり落ちこんでいると、倉庫の床下をのぞきこんでいた栗林家のご主人クリさんが「いたいた!」
ネコは警戒心が強い。ただならぬ気配にびびって、倉庫の床下にかくれてしまったらしい。あーよかった。うちのネコも「ピンポン」とチャイムが鳴るとだーっとベッドの下にかくれる。そしてしばらくたって安全だと感じると出てくる。なのでそのままゲンが安心して出てくるのをデジカメをかまえて待つことにした。気分は動物写真家。マボロシのソトネコを追うのだ。
と、突然倉庫からゲンが飛び出し、矢のように庭を駆け抜けて行った。デジカメのシャッタースピードはまったりと遅く、まったく間に合わない。やはり動物写真家は連写可能の高級デジタル一眼レフを持たなければ! ゲンは、庭と保育園の間のヘイに登ってゆうゆうとしている。そしてそのままヘイの向こうの保育園へ・・・
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