●気づいたら声に出してる沖縄語
独特の響きを持った言葉が楽しいのも沖縄の特徴のひとつ。安藤さんの記事「ターコス屋さんのバーガーセット」で紹介されていたタコスの店「キングタコス」でも気になるメニューを見かけた。
これはなんだろう
タコス・タコライスがメインの店なのだが、サイドメニュー的な品ぞろえだろうか、気になったのは券売機の「チキンバラバラ」のボタン。
チキンバラバラ?チキンはともかく、そこから先が気になる。
一体なんだろうとカウンター上の表示をよく見ると、
ごめん、全然わかってあげられない
こちらも過剰なテンションで迫ってくる。ただ、店内には当たり前のように持ち帰り用の折り詰めが置いてあり、完食に至らなかった場合でも無駄にしないようにできる。テンションだけで勝負しているわけではない配慮がうれしい。
右の写真は店内に掲示されていた地元高校の文化祭ポスター。あんまり意味がわからないが、意味がわからなくても楽しそうな感じがしっかり伝わってくるのが沖縄の言葉だとも思う。
こうした沖縄ならではの響きの言葉はそこかしこで目にした。
スーパーで見かけた左の写真、あとから調べて「ふーちばー」はヨモギ、「ジューシー」は炊き込みごはんだとわかった。意味を知って納得だが、意味を知る前に純粋に言葉の響きを味わうのも楽しいと思う。
「マージン」はもちきびという穀物とのこと。販売手数料や余白という知ってた方のマージンとはかなり違う。
余計な想像力を喚起させる響きのものもある。
沖縄ではよく見かける黒糖だが、ただそれだけじゃ終わらせない。むちむち黒糖、これまで黒糖に対して劣情を覚えたことはなかったのだが、どうも余計なことを考えてしまう響きだ。
「チンビン」は地元のおやつだろうか。うん、元気が出そうだと思う。あまり言葉を費やすとろくでもないことを書いてしまいそうだ。
エーガーガー、ここで目にしなければ一生発音しなかったであろう響きの言葉。車で移動中に路傍で見かけたのだが、どうやら井戸・泉の類だろうか。そうわかっても謎めいた感じがする。
その点、「味つけロール」ははっきりしている。ホットドッグ用のパンだ。方言とは違うと思うが、新鮮な気がするのは旅で気分が高揚しているからだろうか。