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特集


ひらめきの月曜日
 
畑のキャビアを手作りする

荒ぶる野生

部屋で、採ってきたホウキ草を広げてみた。

外で見た時は何も感じなかったのだが、室内で見ると…これはかなり汚い。ところどころ、小さな蜘蛛の巣も付いている。


白い紙の上にバサーッとひろげてみた
部屋の中で雑草を見ると、かなり印象が違ってきます

なんだか、いきなり部屋の中に野外の猛々しさが入り込んできたようで、どうにも落ち着かない。とっとと実を選別して、枯れた枝の部分は処分してしまおう。

本来こういうことって屋外でやるべきものだよなぁ、と後悔しても、もう遅い。夜中に背中を丸め、作業を開始することにした。



あっ、虫!(ダンゴ虫に触角が生えたような)
虫に怯えながら実を採っていきます
なんとか選別終了

虫との闘い

作業を開始してから数分。枝の下から、見たことのない虫がササーッと走り出てきた。

「ヒーッ!」と叫んでティッシュで虫を掴み、ビニール袋にギュウと押し込む。もちろん袋の口は硬結びだ。

…虫も、外で見るぶんには問題ないのだが、家の中で見るとダメだ。たとえ害のない虫だとしても、申し訳ないがダメだ。髪の毛が地肌から2ミリくらい浮いた感覚で「ひゃああああ!」と叫んでしまう。

それでですね、この得体の知れない虫がですね、その後も枝からワラワラと発生しまくりましてですね、えーと、深夜に絶叫を15回ほども上げたでしょうか。

一度に発見する虫が複数いたこともあり、考えてみると、いや考えたくはないが、20匹ほどの虫を処分したことになる。

そのたびに資源の無駄遣いなことは承知のうえで、ティッシュを使って捨てまくった。すみません。

ま、虫が好んで付くほど魅力的な実なのだ、それほど美味しいんだ、と自分に言い聞かせ、大騒ぎをしながらも、なんとか実を選別を終えた。

こんなことになるんなら、ここまでの作業を河原で済ませておくんだった。

次回の教訓としたい。(あるのなら)


ちんまり

あれだけ大騒ぎをしたというのに、取れたのはカレースプーン1杯分にも満たない量だった。

「たったこれっぽっちか」と思わないでもないが、量を増やすために同じ作業を繰り返すつもりはない。この量で勝負だ。


大事に使います

ちまちま作業をしながら思ったのだが、市販のとんぶりってスゴイ。さすがに工程は機械化されているだろうが、それにしたって、この小ささの粒を大量に集めて瓶詰や缶詰にするなんて、一体どれほどの量のホウキ草が必要なんだ?

第一これを食べようと思うなんて、飢饉がもたらした結果とは言え、恐るべき発想力&行動力である。

先人達の知恵と、その手間に敬意を抱きながら、さっそく茹でて食べることにしよう。いよいよ作業もラストスパートに突入だ。


 

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