本体も基本的には紙を巻いていく作業が中心になる。全体を3つのブロックに分けて作り、あとで合体させる。リコーダーみたいなものを想像してください。
紙は一枚一枚水で濡らして柔らかくしてからボンドを塗って巻いていった。
実は今回の製作中、デジカメが壊れたのだ。まるまる1年間デイリーポータルの取材には毎回頑張ってくれていたかわいいやつだった。
修理をしている暇がなかったので、壊れたものと同シリーズの次世代版を買うことにした。カメラオンチとしては操作方法が変わらないのも助かる。
電気屋さんに駆け込むと、即カウンターで「あのデジカメ下さい」と注文。デジカメを買うのに店員さんに相談しないのなんて初めてのこと。ラーメン屋でメニューを見ずに着席前にオーダーするみたいだ。
そうして常連店で食べるラーメンのように入手したデジカメ、自宅に帰って開封すると、なんと、記憶メディア(スマートメディアとかメモリスティックとかのアレのことです)が別の規格だったのだ。同じ商品を買った気になって確認しなかったのがバカだった。
今まで使っていた記憶メディアが使えないなんて(最初にデジカメを買うと8Mのメディアが付いてきて、必要に応じて記憶メディアは買い足さねばならないのです)。
あまりのショックでこれでは頼んだラーメンも喉に通らない。皆さんも、先ほどの成形材同様、デジカメを買う場合はいくら急いでいても、もろもろ重々ご確認ください。
そうこうしている間に巻きの作業は完了。それでは引き続き、そんな新しいデジカメで撮った写真とともに、トランペット作りの様子をご覧下さい。
トランペットにコンクリートを打つ
さて、最初に「全体を3つのブロックに分けて作る」と説明したが、そのうちの2つをコンクリートパテを使ってドッキングさせる。
コンクリートパテ。個人的にはポリウレタン樹脂に引き続いての初対面グッズだ。パッケージによると、家具の脚や大工道具のゆるみ止め、木製フェンス・柱・戸の補修、模型・額縁・陶磁器などの復元補修に使うのだという。あ、うちの居間のイスもこれでなおせばいいのか。
本体、完成…しかし…
そうして、紙のトランペットの組み立てて吹く2つのブロックが完成した。
いろんな色があったら楽しかろうと適当に買った工作用紙がここへ来てけったいなセンスを発揮しているが、どうか目をつぶって欲しい。
それよりも、一緒に並べた携帯電話からその直径を感じていただけるだろうか。写真の2本はさらに縦に繋げるのだ。
つまり、長い。相当、長い。通りかかった掃除のおじさんに「吹き矢ですか?」と聞かれるほど長い。「いえ、トランペットです」と言い返す自信がないほど長い。
ちょっと待て。トランペットってこうゆう形じゃないだろう。途中でクネっと曲がってなかったか。もう一度本を確かめてみた。
どうも、トランペットとファンファーレトランペットというのは違うものだったらしいのだ。ファンファーレトランペットは普通のトランペットの長いバージョンで、名前の通り式典なんかでずらっと並んで吹かれる、あれだ。
しかし、作ってしまった手前、後には引けない。いよいよ、手製トランペットの演奏練習に入ります。場所はもちろん例の場所となっております。