甘くないアウトドアの現実
とりあえずの収穫に気をよくして他のペットボトルを引き上げてみる。うどんは一番期待できないんじゃないかと思っていたが、予想に反して入っていた分、期待は高まる。
まずはうまい棒……だが、なにも入っていない。
本当なら自分が食べたいという気持ちをおさえて投入したうまい棒も、すでにペースト状。魚にコーンスナックは受け入れられなかったのか、、あるいはテリヤキバーガー味というチョイスがまずかったのか。
続いて虫のペットボトル。釣り好きの知人イチオシだったこともあって期待が高まるが……やはりこちらも何も入っていない。
エサとしてしかけた虫は、今回ターゲットとする小魚が食べるにはニョロニョロと長すぎるんじゃないかな、と、うすうす気づいてはいた。でも処理するのがいやで、長いままにしたのが敗因だったか。
思えばそういった部分でも及び腰だった試み。
しかしまだ一晩しか経っていないというのも現実。もしかしたらこれからかかるかもしれないと思い、再び川に放り込んで数日間待ってみた。
……が、結果は同じ。何も入っていない。特にうまい棒のペットボトルは、長い間水に入れておいたためか、すっかりエサが流れ出してしまっていた。
美しい川の水と時の流れは、全てを洗い流していく。喜びも、かなしみも、そしてうまい棒も…。
急にリリカルになっている自分。しかし私が住んでいるのは千葉の奥、別に川や橋があるのはここだけではない。別の場所でもリベンジだ。
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