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特集


エキサイティング火曜日
 
ペットボトルで魚とり

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やったるで
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量が多ければいいという単純な発想

第2ラウンドのゴング

魚とりのセカンドステージに選んだのは、先ほどとはまた別の川。聞くところによると、この魚ではウナギも釣れるらしい。

そう聞いただけで捕れた気分になる、気持ち先行型アウトドア派の自分。

まずはトラップ作り、今回もエサのラインナップは前回と同じ3種類。エビを捕った実績のあるうどんトラップは、前回よりも多めに麺を投入してみた。

エース扱いのうどん。お前に賭けてるんだ。

魚と私の知恵比べ。とは言っても、やってることはエサを入れたペットボトルを投げ入れてるだけ。そこに駆け引きはなく、ターゲットは始めからどちらかというと間の抜けた魚たちだ。クレバーな魚たちは眼中にない。

頼む、入ってくれ!うっかり組の魚たち!


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中央部に見えるのは小魚の群れ
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自分を賭けて引き上げるペットボトル
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くねくねとしたうどんも今はむなしい

遥かなるアウトドアへの道

翌朝、また早起きして橋に向かう。欄干から顔を出して水面を見てみると、あからさまに魚の群れが泳いでいるではないか。今回はいけそうだという期待が高まる。

というか、岸に降りていって網ですくいたい。

ワナを仕掛けるとか、ちまちましたことはもういい。あっさりと魚を捕りたい。知恵比べなんて遠まわしなことはほんとはしたくない。

自分のしていることを否定したところで、網はもってないのでワナを引き上げるしかない。さあどうだ!

……エースのうどんから引き上げてみるが、そこに魚の姿はない。エビすらも入っていない。うまい棒・虫のペットボトルに最後の望みをかけてみるが、やはり何も入っていない。

完敗だ。うどんたちにつられる魚はいなかった。

すぐそこに魚たちが見えているのにこの結果はどういうことか。釣り好きの知人に聞けば、この川は雑魚なら楽勝でどんどん釣れる川だそうだ。

ウナギを夢見た自分が愚かだった。意外と高かったアウトドアの壁。

このまま引き下がってよいものだろうか。でも、もう朝早く起きたり、釣り道具を揃えたりするのはいやだなんだ。うん、やはりそうだ。あきらめよう。

一瞬迷いを見せつつも、割と早く出た結論。

アウトドアは結果よりも参加することに意義がある。そう自分に言い聞かせて、家に帰ってもう一度寝ようと思う。



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川面の下で魚たちが私を笑ってる


既成事実としてのアウトドア

成果としては残念なものに終わったにせよ、とにかくアウトドアへの第一歩を踏み出した自分。二歩目はいつになるのか、見通しはかなり不透明だが、とりあえずできることをしたという充実感はある。

いや、充実感というか、無理やり言い聞かせているのに近いだろうか。

しかし、これで東京の知人たちにも「いやー、休みの日は魚を捕ったりしてるよ」とアウトドアっぽいことを言うことができる。

正確には捕れていないので、「魚を捕ろうとしてるよ」だが、その辺の事実は曖昧に隠蔽。もし次回があったら、どんな卑怯な手を使ってでも魚を捕まえて、先についた嘘に自分が追いつけるようにしたい。


 

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